【事例あり】賃貸物件のリフォーム内容と費用相場を解説!

賃貸リフォーム

所有する賃貸物件の入居率アップや古い設備の修繕のために、リフォームを検討している方は多いのではないでしょうか。
賃貸物件のリフォームは単に見た目を美しくするだけでなく、物件の価値を高めて長期収益を安定させる目的で行います。そのため収支が合うイメージがつけられず、リフォームを先送りしてしまうケースも多いようです。

そこでこの記事では、賃貸物件の費用相場や具体的な施工内容を解説します。
実際のリフォーム事例を通じて「どの程度の費用がかかり」「どのような変化が期待できるか」を説明しますので、物件の魅力を最大限に引き出すリフォームの参考にしてみてください。


1.賃貸物件をリフォームする4つの効果

リフォームは単に外見をきれいするだけではなく、以下の効果により賃貸物件の価値を高めて長期的な収益性の安定が見込めます。

  • 入居率のアップ
  • 賃料を高く設定できる
  • リスクが低減できる
  • 節税対策になる

上記の4つの効果を、それぞれ確認してみましょう。

1-1 入居率アップが期待できる

内装を洗練させたり最新の設備に入れ替えたりすることで、競合物件との差別化を図り、入居率アップが期待できます。築年数が経過した物件でも、リフォームすることで家賃を下げなくても入居者を集められます。

物件の機能性や快適性を向上させることで、入居者に長く住んでもらうことにもつながります。
市場に数ある賃貸物件の中から選んでもらう手段として、リフォームは有効です。

1-2 賃料を高く設定できる

一般的には、築年数を重ねると家賃を下げなければ入居者を集めるのが難しくなります。しかし、リフォームすることでその問題を回避できます。

リフォームした築古賃貸物件は新築や築浅物件に比べて割安であるため、住みたいエリア内の「新築は家賃が高くて手が出ないが古びた物件は避けたい」という方がターゲットになります。家賃を上げても新築より割安であれば、リフォーム物件を狙って部屋探しをしている方の目にも止まりやすくなるでしょう。

1-3 修繕費を請求されるリスクが低減できる

適切な時期に修繕しておくことで、設備の故障による入居者のクレームを未然に防げます。

2020年4月の民法改正で賃貸人の修繕義務が明文化され、民法607条の2では賃借人(入居者)が賃貸人(大家)に同意を得ないで修繕することができると明記されています。

(賃借人による修繕)
第六百七条の二 賃借物の修繕が必要である場合において、次に掲げるときは、賃借人は、その修繕をすることができる。
一 賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間内に必要な修繕をしないとき。
二 急迫の事情があるとき。

出典:e-Gov 民法607条(2024年2月時点の情報)

そして、このように勝手に修繕された費用であっても、賃借人(入居者)は賃貸人(大家)に対して請求することができます。

(賃借人による費用の償還請求)
第六百八条 賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。
 賃借人が賃借物について有益費を支出したときは、賃貸人は、賃貸借の終了の時に、第百九十六条第二項の規定に従い、その償還をしなければならない。ただし、裁判所は、賃貸人の請求により、その償還について相当の期限を許与することができる。

出典:e-Gov 民法608条(2024年2月時点の情報)

そのため、前もって老朽化した設備を更新しておくことで、入居者が手配した修繕費を請求されるリスクを低減できます。計画的にリフォームを行っておくことで、突発的な設備の不具合や緊急対応のリスクを減らし、長期的なメンテナンスコストの削減にもつながります。

1-4 節税効果が期待できる

リフォームを行うことで、節税効果が期待できます。
特に、リフォームの内容によっては、費用を減価償却の対象として計上できる場合があります。費用計上して償却期間の利益を減らすことで、節税効果が期待できるでしょう。

また、建て替えを行うと物件の築年数がリセットされますが、リフォームの場合は維持されます。そのため、相続税対策としても有効です。
築年数の古い物件は固定資産税の評価額が低くなる傾向にあり、相続税の計算においても有利に働くことがあります。


2.賃貸物件のリフォーム内容と費用相場

限られた予算内で、魅力的な物件にリフォームしたいと考えている方は多いでしょう。
そこで気になるのは工事内容と費用の相場です。ここでは、よくあるリフォーム内容を例示し、部屋単位で実施した場合の相場を解説します。

2-1 水回り設備

賃貸物件のリフォームにおいて、水回り設備の改修は特に重要です。それは、水回り設備は劣化が目につきやすく、また新しい仕様が頻繁に出るため、リフォームの効果が目に見えてわかるからです。
入居者が物件を探すときにも水回りに注目することが多いので、きれいな見た目・新しい設備に整えておくのがおすすめです。

水回り設備の施工例と費用相場は、以下のとおりです。

キッチン63.7~110.4万円程度
トイレ21.4~32.6万円程度
お風呂・浴室62.6〜138万円程度
洗面所21.2〜35.7万円程度

出典:データで見るマンションリフォームの費用と相場

上記はそれぞれ単体で施工した場合の費用感です。水回り設備ははまとめてリフォームすると一箇所あたりの費用が割安になるので、複数箇所をリフォームする場合は、足し合わせた金額から少し値引いた金額を見込んでおきましょう。

また、それぞれの費用で金額に幅があるのは、設備のグレードや施工規模、施工前の現地の状態が主な要因です。
水回りのリフォームは、排水管の配置や既存設備の状態によって工事内容に制限が生じることがあります。カタログだけで判断するのではなく、必ず現地を見てもらって打合せをしましょう。

打ち合わせ時には、リフォーム会社の提案力や担当者の人柄を見極めて、会社選びの参考にしましょう