
「壁紙の原状回復をするのに50万円も請求されたけど、これって高すぎない?」
「壁紙の日焼け跡や黒ずみがあるから張替えなきゃいけないと思うんだけど、これっていくらかかるのかしら?」
とお悩みになってこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。
実は、賃貸物件の壁紙張替えでは費用負担が貸主にあるにも関わらず借主に請求している場合や、敷金で収まるはずが過剰請求されてしまっていることもあります。
ここでは、
- どんな場合にどのくらいの壁紙張替え費用を負担しなければいけないのか
- 負担する場合どのように費用を抑えることができるか
を説明致します。
この記事を読んで、高額請求に泣き寝入りするのではなく、払うべき正しい金額を把握して気持ちよく退去できるようになりましょう!
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目次
1.賃貸の壁紙張替え費用負担はどっち?
画鋲で壁にポスターを張ったときの費用負担は貸主か借主、どちらの負担になるでしょうか?
実は、この場合の壁紙張替えの費用負担は貸主です!
賃貸物件から退去する際に壁紙張替えが必要となる場合の費用負担者は、壁紙のキズや汚れの原因によって異なります。
どのような場合に借主または貸主の費用負担になるのかは次の表の通りです。
ここでは、賃貸物件の壁紙張替えの費用をどちらが負担しなければいけないのかということについて説明致します。
1-1.経年劣化の場合は貸主の負担(前回の張り替えから6年は経年劣化)
経年劣化とは具体的には日照などによる日焼け、画鋲やピンの穴、テレビや冷蔵庫裏の黒ずみ汚れなどのことを指します。このような、通常消耗の場合は貸主が壁紙の張替え費用を負担することになります。
また、借主負担となるキズや汚れがあっても壁紙が張り替えてから6年経過している場合は、壁紙のキズや汚れの原因を問わず貸主の負担となります。なぜなら、壁紙の耐用年数は6年とされており、国土交通省の発行するガイドラインでもそのように規定されているからです。
そのため、経年劣化なのにも関わらず壁紙の張替え費用を請求されてしまった場合は、契約書や国土交通省の発行するガイドラインを確認しましょう。壁紙張替えについては18ページから27ページに詳しく書かれているので参照してください。その上で、記載されている内容と異なる場合にはその旨を伝え、交渉してみましょう。
1-2.故意または不注意の場合は借主の負担
タバコによるヤニやキッチンの過度な油汚れ、結露を放置したことによるカビやシミ、ペットの引っ掻き傷といった通常消耗以上の場合は借主の負担となります。
しかし、壁紙全体ではなく一部分だけにキズや汚れをつけてしまったといった場合には部屋全面の壁紙張替え費用を負担する必要はありません。このような場合、借主が負担すべき費用はキズや汚れをつけてしまった一面のみで、色を合わせるための他の壁紙の費用は貸主の負担となります。
出典:http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/juutaku_seisaku/tintai/310-9-jyuutaku.pdf
このような理由から、故意や不注意による破損であったとしても通常請求額は少額で済むことが多いです。
もし、一部の破損にもかかわらず壁全面分の高額請求をされてしまった場合には、貸主の負担であるということを管理会社等に伝え、不当な請求を受けないようにしましょう。
2.賃貸の壁紙張替え負担費用相場
壁紙の張替え費用が借主の負担であった場合、いったいいくら払うべきなのでしょうか?
賃貸物件の壁紙張替えで払うべき費用は次の2つの要素によって決まります。
- どのくらいの面積の壁紙を張り替えるか
- 壁紙は耐用年数の内何年経過しているか
ここでは、この2つの軸によってどのくらい費用が変わるのかをまとめました。
これは壁紙張替えのみの概算費用なので、人件費や諸経費などをこれにプラスして3万円程度かかるものだと考えてください。
壁紙の経過年数によって負担額が異なるのは、入居年数が長いほど大きな経年変化や通常消耗が起こるため、年数関係なく同額となるのは不公平ということからこのような規定になりました。
出典:http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/honbun2.pdf
概算費用は上記の費用から敷金を引いた分が借主の負担分となりますが、具体的な費用については、貸主との契約内容によって異なります。契約書には敷金内で済ませるという場合や、状態があまりにもひどい場合には敷金を越えて多く請求することもあるので、詳細については契約内容を確認しましょう。
3.地元の優良工務店に依頼して賃貸の壁紙張替え費用を抑えよう
多くの方が管理会社から渡された原状回復のための請求書を受け取り、その通りに支払わなければいけないと思っていませんか?
意外と知られていないかと思いますが、実は借主側から自ら施工業者を手配し、費用を抑えるということが出来るのです!
そのため、賃貸物件退去時の壁紙張替え費用を借主が負担しなければならない場合、費用を抑えることの出来る地元の内装工事を得意とする工務店に依頼しましょう。
大手リフォーム会社は工務店に下請けを出したり、広告費をかけたりしているため、マージンとして上乗せしています。その一方で、施工以外にお金をかけない地元の工務店では費用を抑えることができます。