壁のカビ問題を解決するリフォームの費用|カビを生えにくくする方法も

壁 カビ リフォーム 費用

大掃除や模様替えなどで家具を動かしたときや、ふと天井を見上げたとき、壁紙に斑点やシミのようなカビを見つけた経験はありませんか?

カビは見た目を損ねるだけではなく、空気中にカビの胞子の放散によってアレルギー症状を起こす心配があります。家族の健康を守るためにも、カビの繁殖範囲が広がってしまう前に、除去や壁紙の交換を検討したほうがよいでしょう。

そこで本記事では、壁紙に生えたカビの除去方法やリフォーム費用の相場を解説します。
カビを見つけて心配になっている方は、この記事を参考に対処法を考えてみてください。


1.壁のカビを除去するリフォームの方法と費用相場

カビは発生から3週間ほどで部屋全体に胞子が広がってしまうため、早めの除カビと防カビが重要です。

壁紙の表面に少しだけ生えている程度なら、ハイター(カビ取り剤)やアルコールを使って自分で除去できる場合もあります。100倍に薄めた薬剤を使って、カビを拭き取ってみてください

簡単なカビ除去イメージ

しかし、繁殖範囲が広かったり発生から時間が経っていたりすると自力除去は難しく、壁紙の奥にある石膏ボードまでカビが侵入している可能性があります。そのような状態のときは、リフォーム会社に相談したほうがよいでしょう。
この章では、リフォーム会社にカビの除去や壁紙の貼り替えを依頼するときの費用相場をお伝えします。

1-1.壁紙(ビニールクロス)表面のカビ除去費用

壁紙表面に生えたカビを除去するときの費用相場は、以下のとおりです。

除カビ 2,000〜3,000円/㎡
カビ胞子除去込み 4,000円前後/㎡

6畳の部屋の壁面積は約30㎡、天井が約11㎡程度です。6畳の室内の壁全体の除カビを行うのなら8〜12万円ほどはかかるでしょう。
除カビに加えてカビ胞子の除去まで行う場合は、16万円前後かかります。

部分的な除カビであれば費用を抑えられますが、前述のようにカビ胞子はわずか3週間で室内全体に広がります。再発を防ぎたいのなら、室内全体の除カビ作業を行ったほうが安心です。

1-2.壁紙(ビニールクロス)の貼り替え費用

薬剤を使って落とせないほどカビが繁殖しているのなら、壁紙の貼り替えを検討したほうがよいでしょう。貼り替えの費用相場は、以下のとおりです。

部分的な貼り替え 2~3万円
室内全体の貼り換え(6畳程度) 3~6万円

壁紙はグレードによって費用が変わり、㎡単価はスタンダードクラスで1,000〜1,200円、ハイグレードクラスで1,400〜1,600円が目安です。
1面だけ貼り替えるなど部分的な交換も可能ですが、日焼けや退色などによる色むらが目立つ可能性があります。部分的に交換するのなら、リフォーム会社に相談して色味を合わせてもらったほうがよいでしょう。

また、壁紙(ビニールクロス)の耐用年数は10〜15年ほどなので、新築または前回のリフォームから10年近く経っているのなら、室内全体の貼り替えをおすすめします。
壁紙の貼り替え費用について詳しく説明した記事がありますので、ぜひこちらも参考にしてください。

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1-3.壁紙だけでなくボードの交換まで行う費用

カビの範囲が壁紙下にあるボードの表面までなら除カビで対応できますが、ボード内部にまで根を張ってしまっていると、薬剤による除去はできません。
表面だけをきれいにしてもすぐに再発する可能性が高いので、下地のボードも交換し、根本からしっかりとカビ対策をしておいたほうが安心です。

石膏ボードの交換費用は2,500円〜3,000円/㎡が目安。6畳なら7.5〜9万円が相場ですが、既存ボードの撤去費用や壁紙の貼り替え費用などもかかるので、6畳の部屋で30万円ほどかかる可能性もあります。

ここまでの費用を見てわかるように、リフォーム範囲が広がるほど費用が高くなってしまうので、カビは見つけたときの早め除去が肝心なのです。


2.壁のカビ除去は、火災保険で補償対象となることも

火災保険は火事だけではなく、水濡れや雨漏りなどの幅広い損害が補償されます。カビの発生原因が補償対象になっていれば、火災保険を使ってリフォームできるかもしれません。

2-1.水漏れ・漏水が原因のカビなら対象になる可能性が

大雨による雨漏りや、水道管の故障などによる漏水が原因でカビが発生したときには、火災保険の補償対象になる可能性があります。カビの発生前に火災保険の対象となるような事由が発生したのなら、保険会社の窓口に相談してみるとよいでしょう。
ただしカビの発生原因を水漏れや漏水と断定するのが難しければ、保険金の支払い対象外となる可能性が高いです。

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2-2.普段の生活のなかで生えたカビは対象にはならない

火災保険は思わぬ事故や災害に備えるための保険なので、日常生活を送るなかで生えたカビは対象外です。たとえば、結露や湿気、換気不足によって発生したカビは補償されません
カビの発生原因から、火災保険の適用可否を考えてみてください。


3.カビを生えにくくするリフォームの方法と費用相場

カビは少量の水や菌がある場所でもすぐに発生し、植物のように根を張る性質ゆえに、一度生えてしまうととても頑固です。そのため除去後は、カビを生えにくくする環境づくりが重要になります。

しかしカビは人間と同じ温度を好み、ほんの少しのホコリや汚れも栄養素として繁殖します。私たちができる対策として最も効果的なのが、湿度と水分量の調節です。
その点を踏まえ、カビを生えにくくするリフォームの方法を見ていきましょう。

3-1.二重窓を設置して結露を防ぐ

カビの発生原因のひとつである結露は、暖かい空気が冷やされたときに空気中に含まれている水蒸気が水に変化することで発生します。
そして結露が起こる原因となるのが、室内外の温度差です。

室内の温度差を防ぐためには断熱材を壁内部に施行する方法もありますが、家全体を断熱リフォームすると200~500万円ほどかかります。
比較的費用をかけずに結露対策を行うのなら、二重窓(内窓)の設置が有効です。

まずは費用相場を見てみましょう。

窓のサイズ 費用相場(施工費含む)
小窓(トイレや洗面所) 約4~6万円
中窓・腰高窓(ダイニング等) 約5~7万円
大窓・掃き出し窓 約8~12万円

最も結露が発生しやすいのは、窓のサッシやパッキン部分で、壁紙にカビが繁殖している家では高確率でサッシやパッキンにもカビが発生しています。
室内の断熱性を高めて結露とカビを防ぐのなら、二重窓へのリフォームを検討してみてください。

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3-2.調湿性のある壁紙を選ぶ

最近ではデザイン性に加えて、消臭、抗菌、耐水、防汚、調湿などの機能性をもつ壁紙が増えています。壁紙のカビを防ぐためには、調湿性や耐水性のあるものを選ぶのがおすすめです。珪藻土が含まれている壁紙を選べば、調湿性に加えて消臭や脱臭効果も得られます。

費用は1章でお伝えしたように、スタンダードクラスで1,000〜1,200円/㎡、ハイグレードクラスで1,400〜1,600円/㎡が目安です。調質性のある高性能な壁紙はハイグレードになることが多いので、1,400〜1,600円/㎡で予算を考えておきましょう。

さらに防カビ対策を行っておきたいのなら、防カビ剤が配合された接着剤の使用や、下地に防カビ剤を塗布するのも効果的です。材料費が高くなる分施工費も少し上がる可能性はありますが、対策するに越したことはありません。
効果や費用については、リフォーム会社に相談してみてください。

3-3.壁の断熱材を見直して壁内の結露を防止する

「徹底的にカビ対策がしたい」「カビ対策と同時に室内の断熱性も高めたい」と考えるのなら、断熱リフォームを検討しましょう。
壁の断熱リフォームは以下2種類あり、それぞれ方法・費用・工期が異なります。

  • 内張り断熱(内断熱):柱の間に断熱材を充填する
  • 外張り断熱(外断熱):建物の外側を断熱材で包む
内張り断熱(内断熱) 外張り断熱(外断熱)
費用相場 80~250万円 350~500万円
工期 2~4日 2週間~1か月
特徴 断熱性能は劣る
工事期間は仮住まいが必要
断熱性能が高い
住みながら工事できる

一般的に断熱リフォームとして行われるのは内張り断熱ですが、柱間からの熱損失があるため、外張り断熱よりも断熱性は劣ります。さらに工事期間の2〜4日は、仮住まいが必要です。

建物全体の断熱性をしっかりと高めたいのなら、住みながら行える外張り断熱がおすすめです。しかし上記の費用相場を見てわかるように、費用が内張り断熱の倍近くかかります。

どのリフォームが自分たちに適しているのかを、まずは家族でよく話し合ってみてください。

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4.壁のカビは早い段階の除去とその後の予防が大事

ここまでお伝えしてきたように、カビは人と同じ温度を好むので、ほんの少しの栄養源と水分があればあっという間に繁殖してしまいます。カビは室内の見た目を損ねるだけではなく、アレルギー症状を引き起こす原因となるため、放置しておくと家族に健康被害が起こる恐れもあります。

とはいえ、温暖湿潤気候の日本で、完全にカビを防ぐのは至難の業です。
いかに早い段階でカビを除去し、その後の予防を心がけるかが大事ですね。
回答

5.まとめ

壁紙にカビを見つけてから時間が経っていたり、室内の広範囲にカビが広がってしまっていたりするのなら、除カビ・防カビを行えるリフォーム会社に依頼したほうがよいでしょう。ただし除カビ・防カビ作業は知識と経験のある業者に依頼しなければ、あっという間に再発してしまいます

そのためカビをしっかりと除去し、再発を防ぐためには、専門知識のある業者への依頼が重要です。リフォームガイドはお客さまの希望をもとに、専門のコンシェルジュが優良業者のみを複数社紹介します。
「壁紙のカビを除去したい」「カビの除去と同時にリフォームをしたい」とお考えの方は、ぜひリフォームガイドをご活用ください。

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