
「壁紙の張り替え費用って、いくらくらい?」
「リフォーム会社に壁紙の張り替えを依頼したら60万円といわれた。もう少し安くならない?」
このように、壁紙を張り替えるリフォームにかかる費用がわからず困っている方は多いのではないでしょうか。
壁紙の張り替え費用は、どの部屋の壁紙を張り替えるのかや、張り替える面積によって大きく異なるため、イメージしづらいと思います。
この記事では、壁紙の張り替えにかかる費用相場や、費用を抑えて壁紙を張り替えられる方法もご紹介いたします。
仕上がりは美しく、しかもお得に壁紙を張り替えたい方に役立つ情報をまとめているので、ぜひ最後までお読みください!
また、リフォームガイドが実際の見積もりを集計して算出した、壁紙リフォームの費用相場はこちらからご覧いただけます。
>>データで見るクロスリフォームの費用と相場
目次
1.部屋別にみる、壁紙(クロス)張り替えの費用相場
壁紙張り替えの単価は、1㎡あたりいくら、と表記されていることが多いです。しかし、部屋全体の壁紙を張り替えるといくらになるかはわかりにくいですね。
まず、壁紙張り替えの費用相場は、以下の3つの要素で変動します。
- どの部屋の壁紙を張り替えるか
- 施工面積
- 壁紙のグレード
壁紙は、部屋によって張る面積や選ばれる壁紙の特徴が異なるので、費用相場も部屋によって変わってきます。
また、壁紙は大きく2つのグレードに分けられます。賃貸物件で多くみられる大量生産のスタンダードクロスと、デザイン性や機能性に優れたハイグレードクロスがあります。
上記を踏まえて、部屋ごとに壁紙張り替えの費用相場をご説明します。
1-1.居室(リビング・寝室・和洋室・ワンルームなど)の壁紙張り替え費用相場
リビングや寝室、和洋室といった居室の壁紙張り替えにかかる費用の相場は、以下の表のとおりです。
部屋の大きさ | 壁紙のグレード | |
---|---|---|
スタンダード | ハイグレード | |
6畳(45㎡) | 4.5~5.4万 | 6.3~7.2万 |
8畳(54㎡) | 5.4~6.5万 | 7.6~8.6万 |
10畳(64㎡) | 6.4~7.7万 | 8.9~10.2万 |
12畳(70㎡) | 7.0~8.4万 | 8.9~10.2万 |
※()内の平米数はおおよその壁・天井面積
居室では、標準的な白い壁紙から色や柄のついている壁紙、キズ・汚れ防止などの機能を付加した機能性壁紙など、住む人の好みや壁紙に求める機能によって費用も大きく変動します。
賃貸撤去時の壁紙張り替えや、機能を持たない一般的な白い壁紙への張り替えの場合は、単価が低めのスタンダードクロスを用います。デザインや機能性にこだわりたい場合はハイグレードクロスが使われ、選んだ壁紙に応じて費用も変動します。
1-2.キッチンの壁紙張り替え費用相場
キッチンの壁紙を張り替える費用の相場は以下の通りです。
部屋の大きさ | 費用 |
---|---|
3.5畳(32㎡) | 3.8~5.1万 |
4.5畳(39㎡) | 4.7~6.2万 |
5.5畳(41㎡) | 4.9~6.6万 |
※()内の平米数はおおよその壁・天井面積
キッチンの壁紙は居住空間よりも汚れやすい上、火の近くで使用することも考慮する必要があります。そのため、キッチンでは汚れ防止機能のある壁紙や不燃性の壁紙などハイグレードクロスが使用され、狭い空間ながらも張り替え費用は高めです。
キッチンの壁紙張り替えでは、キッチンが独立した部屋なのか、居住スペースとつながっているオープンスペースなのかによって張り替える面積が異なります。そのため、ここでの費用相場はあくまでも目安として参考にしてください。
1-3.トイレの壁紙張り替え費用相場
なぜなら、壁の面積は狭いものの職人の人件費は1日あたりで換算されるため、壁紙そのものより職人の人件費に費用がかかってしまうからです。トイレの壁紙リフォームにかかる費用の相場は、2.7万円~4.5万円です。壁紙のグレードを問わず、このくらいの費用がかかります。
ただし、他の部屋と同じタイミングで張り替えをすれば、壁紙の実費分だけで張り替えができるので、費用はかなり抑えられます。トイレの壁紙張り替えを検討しているなら、ほかにも壁紙の張り替えが必要な部屋があるかどうかを確認してみましょう。
1-4.洗面・脱衣所の壁紙張り替え費用相場
洗面・脱衣所が2.5畳までの平均的な広さであれば、壁紙の張り替え費用は3.9万円~4.4万円です。
洗面・脱衣所は、湿気でカビが発生しやすかったり、汚れやすかったりする場所です。そのため、防カビ機能や汚れ防止機能のある壁紙が使用されます。このような機能性壁紙はハイグレードクロスにしかないので、費用は少し高めになります。
また、トイレ同様に施工面積そのものは狭いため材料費は安いものの、人件費が割高である点から、上記の費用になります。
1-5.玄関・廊下の壁紙張り替え費用相場
玄関・廊下の壁紙張り替えにかかる費用の相場は以下の表のとおりです。
部屋の大きさ | 壁紙のグレード | |
---|---|---|
スタンダード | ハイグレード | |
6畳(45㎡)まで | ~5.4万 | ~7.2万 |
※()内の平米数はおおよその壁・天井面積
標準的なスタンダードクロスを選べば、5万円以下でも壁紙張り替えをすることができます。しかし、玄関や廊下は物を運ぶ際にキズがついたり汚れたりしやすい場所であるため、キズ・汚れ防止機能のあるハイグレードクロスを張ることも多いです。ハイグレードクロスを選んだ場合の費用は、壁と天井面積の合計が45㎡までの場合、7万円前後となります。
2.間取り別にみる、全面的に壁紙(クロス)を張り替える費用相場
家のクロスを全面的に張り替える際の費用相場を、間取り・面積別にまとめました。
表の費用相場は、壁・天井をすべて施工した場合を想定しています。
2-1.マンションの壁紙(クロス)を張り替える費用相場
間取り | 延べ床面積 | 費用相場 |
---|---|---|
4LDK | 130㎡ | ¥609,825 |
120㎡ | ¥573,375 | |
100㎡ | ¥536,250 | |
3LDK | 100㎡ | ¥493,725 |
90㎡ | ¥471,450 | |
80㎡ | ¥452,550 | |
70㎡ | ¥407,325 | |
60㎡ | ¥393,825 | |
2LDK | 80㎡ | ¥400,575 |
70㎡ | ¥377,625 | |
60㎡ | ¥368,175 | |
1LDK | 70㎡ | ¥342,525 |
60㎡ | ¥318,225 | |
50㎡ | ¥292,980 |
※壁・天井の貼り替えを想定
※既存剥がし・廃材処分費込
※スタンダードクロス(単価1000円/㎡)で計算
※洗面・トイレ・廊下・収納なども考慮
2-2.戸建ての壁紙(クロス)を張り替える費用相場
間取り | 延べ床面積 | 費用相場 |
---|---|---|
4LDK | 40坪(132㎡) | ¥636,150 |
35坪(116㎡) | ¥586,200 | |
30坪(99㎡) | ¥518,025 | |
3LDK | 35坪(116㎡) | ¥557,850 |
30坪(99㎡) | ¥503,850 | |
25坪(83㎡) | ¥443,775 | |
2LDK | 25坪(83㎡) | ¥410,700 |
20坪(66㎡) | ¥372,900 |
※壁・天井の貼り替えを想定
※既存剥がし・廃材処分費込
※スタンダードクロス(単価1000/㎡)で計算
※洗面・トイレ・廊下・収納なども考慮
3.クロスの種類による違い、どちらを選べばいいか解説!
クロスにはスタンダードクロス(量産型クロス)とハイグレードクロス(1000番台クロス)という2種類があります。
機能性や単価が違うため、どちらを選べばいいの?ハイグレードにする必要はある?と思われる方も多いと思います。
結論は、必要な箇所だけハイグレードにし、その他はスタンダードで十分でしょう。
必要な箇所は、例えば
- キッチン、トイレ、洗面脱衣所など汚れやにおいがつきやすい水回り
- デザインにこだわりたい居室やリビング、玄関
などです。
壁一面だけお気に入りの柄のハイグレードクロスにするという手もあります。柄をアクセントにしお洒落な部屋にしつつも、他はスタンダードクロスで費用を抑えられるため、おすすめです。
壁紙の選び方については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
>>壁紙リフォームで理想のお部屋を実現!失敗しない選び方を完全解説
(補足)クロスを選ぶ際のアドバイス
クロス張り替えは、厚めのクロスを選ぶことがオススメです。
なぜなら、既存のクロスを剥がす際、きれいに剥がせないと、薄いクロスの場合仕上がりが凸凹になることがあるからです。
古い家ほど、クロスがきれいに剥がせない可能性があります。
気に入ったクロスが薄めの場合もあるので、業者と仕上がりがどうなるかまで確認しましょう。
4.壁紙張り替えの見積もりから費用内訳を確認しよう
「費用相場はわかったけれど、なににいくらかかっているのかは相変わらずわからない」と、感じた方も多いのではないでしょうか。
この章では、これまでにリフォ―ムガイドで見積もりを提出した事例から、どのような工事にいくらかかるのかを具体的に確認していただきます。
上記の見積もりの場合、スタンダードクロスの単価は1,000円/㎡、ハイグレードクロスの単価は1,340円となっており、張り替え工賃は壁紙の単価に含まれています。しかし、どこまでの作業を単価に含むのかは業者によって異なります。
業者によっては、壁紙の単価は安くても施工費を別途で請求する場合もあるので、単価だけを見比べて安易に選ばないよう注意してください。
5.こんなときは別途費用がかかる!
通常の壁紙の張り替えなら、ここまでに提示した費用相場で行えます。ただし、以下のような場合は壁紙の張り替え費用以外に費用がかかることもあるので注意が必要です。
■カビや穴が下地にまで達している場合
結露などを原因とするカビや、壁に開いた穴が下地にまで達している場合、下地の補修が必要となります。その場合、6畳程度の部屋では相場の費用に加えて2~3万円程度多くかかります。
■家の築年数が30年を越えている場合
家の築年数が30年を越えている場合、壁の下地もかなり古くなっており、なんらかの処理をする必要があります。下地処理だけなら上乗せ費用は2~3万円程度ですみますが、下地ごと新しいものに入れ替える必要がある場合は7~10数万円プラスされます。
どのような場合にどれくらいの費用がかかるかは、実際の壁の状態を見てみないとわからないため、業者に現地調査をしてもらう必要があります。