
埼玉県では自治体ごとに、住宅の耐震診断・耐震改修、省エネ化、バリアフリーなどに対する補助金制度をいくつか実施しています。
この記事では、補助金制度が利用できるリフォーム内容、各自治体の制度内容について、具体的な要件、補助額などをわかりやすくまとめています。
これから予定しているリフォームで、補助金申請を行う流れまでを解説していますので、ぜひご参考にしてみてください。
目次
1.埼玉県全域で使えるリフォームの補助金・助成金
埼玉県で実施しているリフォーム補助金制度には、「家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金」があります。
家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金
家庭における省エネ・再エネ活用設備導入補助金は、家庭部門の脱炭素化を促進するとともに、エネルギーレジリエンスの確保を図るため、住宅に新たに省エネ・再エネ活用設備を導入する費用を補助する事業です。
補助内容
蓄電池、エネファーム、太陽光発電設備、太陽熱利用システムの導入
対象要件
- 自己が居住する既存住宅への設置
- 認定事業者との契約
- 交付決定後の着工
補助金額
補助対象設備 | 補助金額 |
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太陽光発電設備 | 7万円/kW(上限35万円) |
太陽熱利用システム | 補助対象経費の2/3 (上限20万円) |
蓄電池 | 10万円/件 |
エネファーム | 5万円/件 |
申請期間
令和7年5月26日から令和8年1月30日(先着順)
2.神奈川県の自治体のリフォーム補助金例
各自治体のリフォームに関する補助金制度をいくつか抜粋してご紹介いたします。
補助内容、要件、補助金額、申請受付期間等をまとめています。
さいたま市
制度名 | 省エネ・断熱住宅普及促進補助金 |
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概要 | 住宅の更なる省エネ化を促進するための補助事業 |
補助内容 | 断熱改修工事 給湯器等設置工事 |
補助対象となる要件 | ・熱貫流率(U)1.9以下の製品を設置 ・断熱等級5以上の認証を取得(全体改修の場合)など |
補助金額 | 補助対象経費の1/2
・断熱改修工事 ・給湯器:上限10万円 |
申請受付期間 | 令和7年4月1日~令和7年7月28日(申請受付終了) |
参考URL | 令和7年度 省エネ・断熱住宅普及促進補助金 |
川口市
制度名 | 川口市住宅リフォーム補助金 |
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概要 | 景気活性化と既存住宅ストックの有効活用の促進を目的に、個人住宅のリフォーム費用の一部を補助する事業 |
補助内容 | 各種住宅リフォーム |
補助対象となる要件 | ・交付決定後の契約、工事着手 ・市内の施工業者を利用 |
補助金額 | 補助対象経費の1/20(上限10万円) |
申請受付期間 | 前期:令和7年4月18日〜令和7年8月6日 後期:令和7年8月7日〜令和8年1月30日 |
参考URL | 令和7年度(2025年度)川口市住宅リフォーム補助金(前期) |
川越市
制度名 | 川越市住宅改修補助金制度 |
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概要 | お住まいの住居をリフォームされる市民の方のための補助事業 |
補助内容 | 各種住宅リフォーム |
補助対象となる要件 | ・市内の施工業者を利用 ・工事着工前の申請 |
補助金額 | 補助対象経費の1/20(上限5万円) |
申請受付期間 | 前期:令和7年4月18日〜令和7年5月30日 中期:令和7年7月18日〜令和7年8月29日 後期:令和7年11月14日〜令和7年12月26日 |
参考URL | 令和7年度 川越市住宅改修補助金制度 |
所沢市
制度名 | 所沢市スマートハウス化推進補助金 |
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概要 | 自ら居住する市内の住宅において、環境にやさしいリフォームをする市民の方に経費の一部を補助する事業 |
補助内容 | 断熱改修工事、屋根の遮熱塗装など |
補助対象となる要件 | 着工30日前までの申請 |
補助金額 | 対象工事ごとに工事範囲によって補助金額が決定(上限30万円) |
申請受付期間 | 令和7年4月1日〜令和8年2月27日 |
参考URL | 令和7年度【家庭用】エコリフォーム「所沢市スマートハウス化推進補助金」 |
越谷市
制度名 | 木造住宅の耐震診断・改修費用の一部を補助 |
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概要 | 市内木造建築物の耐震診断・改修補助を促進するための補助事業 |
補助内容 | 一般耐震改修工事、簡易耐震改修工事 |
補助対象となる要件 | ・平成12年5月31日以前の耐震基準に基づき建築された、木造軸組構法の戸建て住宅で、地階を除く回数が以下のもの ・市内の施工業者を利用 |
補助金額 | 補助対象経費の23%(上限50万円) |
申請受付期間 | 随時 |
参考URL | 耐震診断及び耐震改修費用の補助 |
草加市
制度名 | 市内リフォーム補助事業 *事業者への補助金制度のため、申請は事業者が行います |
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概要 | 市内産業の活性化を図るため、市内に所在する建物及び付属設備の改修において、市内事業者を支援するための補助事業 |
補助内容 | 各種住宅リフォーム工事 |
補助対象となる要件 | ・市内に本社または営業所等があり、実行委員会で認定した事業者 ・建築確認を必要としない簡易な工事 |
補助金額 | 補助対象経費の1/5(上限10万円) |
申請受付期間 | 令和7年5月7日〜令和7年5月30日(受付終了) |
参考URL | 市内リフォーム補助事業 |
春日部市
制度名 | 既存建築物耐震改修等補助制度 |
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概要 | 災害に強いまちづくりを推進するための補助事業 |
補助内容 | 耐震改修工事 |
補助対象となる要件 | ・昭和56年5月31日以前に建築確認を受けて工事に着手し建築した建築物 ・年度末の3月15日までに完了するもの |
補助金額 | 補助対象経費の23%(上限40万円) *戸建て住宅および空き家 |
申請受付期間 | 随時 |
参考URL | 既存建築物耐震改修等補助制度 |
上尾市
制度名 | 上尾市再エネ・省エネ対策推進奨励金 |
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概要 | 自主的に再エネ・省エネ活動に取り組む方に奨励金を交付する補助事業 |
補助内容 | 太陽光発電、蓄電池、エネファーム等の設置 |
補助対象となる要件 | ・令和7年4月1日以降に購入、設置し、令和8年3月31日までに申請手続きが完了すること ・自作、中古品でないこと |
補助金額 | 太陽光発電システムの場合 1kwあたり2万円(上限9万円) *機器によって補助金額が設定 |
申請受付期間 | 令和7年5月1日〜令和8年3月31日 |
参考URL | 令和7年度上尾市再エネ・省エネ対策推進奨励金 |
熊谷市
制度名 | 熊谷市住宅リフォーム資金補助金 |
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概要 | お住まいをリフォームした方に、地域電子マネー「クマPAY」を交付 |
補助内容 | 各種住宅リフォーム |
補助対象となる要件 | ・市内の施工業者を利用 ・支払が完了している工事 ・着工前の様子が写真などにより確認できる ・完了工事の金額が明細により確認できる |
補助金額 | 補助対象経費の1/20(上限10万円分の電子マネー) |
申請受付期間 | 工事完了日の翌日から起算して90日以内 |
参考URL | 令和7年度熊谷市住宅リフォーム資金補助金 |
新座市
制度名 | ブロック塀助成ブロック塀等撤去・築造工事助成制度 |
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概要 | ブロック塀等の撤去又は撤去及び安全なフェンスの設置費用の一部を助成する事業 |
補助内容 | ブロック塀の撤去およびフェンスの設置 |
補助対象となる要件 | ・市内の登録業者を利用 ・契約前の申請 |
補助金額 | 撤去工事:ブロック塀等の長さ1mにつき5000円(上限20万円) 築造工事:設置フェンスの長さ1mにつき15000円(上限40万円) |
申請受付期間 | 申請年度の2月末までに工事完了 |
参考URL | ブロック塀助成ブロック塀等撤去・築造工事助成制度 |
3.埼玉県のリフォーム補助金制度を申請するときのポイント
リフォーム補助金は、各制度によって細かい要件などが指定されています。特に注意すべきポイントについて把握し、制度をうまく利用しましょう。
4-1.補助金の申請タイミングは「工事前」がほとんど
補助金申請は、工事内容と見積書を事前に提出し、補助金が下りるか決定通知が来てから契約・工事を行う場合がほとんどです。
工事後に申請を行なっても、補助金が交付されませんので注意しましょう。
そのため補助金制度に詳しく、申請サポートも行なっている施工会社に相談するとスムーズに申請を行うことができます。どのような工事が対象なのかを把握し、申請に必要な見積書や写真を用意してくれるので安心です。
4-2.予定より早く打ち切られることも!早めの準備が大切
申請受付期間が設けられていますが、予算に達したら終了してしまうこともあります。
先着順で受付が行われますので、工事の予定がある場合は、なるべく早めに準備を行いましょう。
4-3.国の補助金制度の利用や併用も検討する
国のリフォームに関する補助金制度と、埼玉県の補助金制度を併用することができる場合もあります。
ただし、併用できないものや、工事種が同じ場合には併用不可など、制度によって条件がありますので事前に確認しましょう。
リフォーム補助金に関してはこちらをご覧ください▼
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4.埼玉県リフォーム補助金の申請の流れ
流れ | 備考 |
---|---|
1.見積もり依頼 | このタイミングで、工事着手前に申請が必要かどうかなど、事前に施工業者に補助金制度について相談しましょう。 |
2.見積書の受け取り、事前申請書の作成・提出 | |
3.交付決定通知の受領 | |
4.契約、工事開始 | 工事前・中・後の写真撮影、実績報告のための資料作成が必要な場合あり。施工業者に補助金申請の経験があるとスムーズです。 |
5.工事、支払い完了 | |
6.交付申請および実績報告の作成・提出 | 事前申請が不要で、工事完了後に補助金申請をする補助金制度の場合は、このタイミングで申請と報告を同時に行います。 |
7.補助金交付決定、確定額通知書の受領 | 補助金制度を併用する場合には、その補助金確定通知書類が必要な場合もありますので、書類は大切に保管しておきましょう。 |
8.交付額の入金 |
補助金を利用したリフォームは、下記のポイントに注意する必要があります。
補助金を利用するリフォームの注意ポイント
- どの工事が補助金対象か
- 申請のタイミングはいつか
- 申請のための見積書・写真・申請書の準備
- 他の補助金制度との併用可否
これらのポイントを理解してスムーズに進めるにはリフォーム会社の協力が不可欠なので、補助金制度に詳しいリフォーム会社を選ぶようにしましょう。
また、申請の際も「見積書」や「工事前写真」などが必要なため、リフォーム会社の協力が不可欠です。補助金申請に慣れている会社であれば、申請のサポートも安心できますので、リフォームがスムーズに進みます。
5.まとめ
埼玉県では、リフォームに関する補助金事業を多く実施しており、うまく活用して快適な暮らしを手にいれる助けになります。
補助金制度によって、対象工事、併用の可否、登録事業者による工事が必要など、細かい要件があります。
そのため補助金制度について詳しく、申請サポートを行っている施工業者を選ぶことが、スムーズに工事を行うために不可欠です。