【2023年度】古民家再生リフォームで使える補助金・助成金制度

「古民家に住みたい」と思ったときに、リフォーム費用が気になる人も多いでしょう。古民家に明確な定義はありませんが、築50年を超える木造住宅を指すのが一般的です。古い家なので、住み続けるにはリフォームが必要になるケースが少なくありません。

そんなとき、補助金を活用すると費用を抑えられる可能性があります。この記事では、古民家のリフォームで使える補助金制度や、リフォーム後に適用される可能性がある減税制度などを紹介します。


1. 古民家のリフォームで使える補助金

古民家のリフォームで使える補助金制度を、

  • 耐震
  • 省エネ
  • バリアフリー

の3つの目的に分けて紹介します。

1-1.耐震

築後50年たった家を古民家とするなら、すべての古民家は新耐震基準(1981年6月1日施行)ではなく、旧耐震基準で建てられていることになります。

旧耐震基準は「震度5程度で倒壊・崩壊しない」とされており、震度6以上の地震が想定されていません。耐震性に不安があるため、耐震リフォームを検討する人が多くなります。

まずは耐震リフォームで使える補助金制度を確認しましょう。

自治体の補助事業

住宅の耐震性は地域の安全に深く関わるので、多くの自治体が補助金・助成金制度を設けています。

たとえば静岡県静岡市では、「木造住宅耐震事業」をおこなっています。これは1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられた旧耐震基準の木造住宅について、最大115万円を上限として補強計画(設計)と補強工事にかかる費用を補助する制度です。

旧耐震基準で建てられた古民家は、自治体の耐震リフォーム事業の対象になるケースがほとんどと考えられます。対象の自治体に必ず確認しましょう。

【2023年度版】耐震リフォームに使える補助金は?条件や申請の流れを確認
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長期優良住宅化リフォーム推進事業

長期優良住宅化リフォーム推進事業」は、住宅の性能を向上させるリフォームに対する補助事業です。
古民家の耐震性を高めるために、耐力壁を増設したり、屋根瓦を軽い金属屋根にして軽量化を図ったりする工事などに対して補助金をもらえる可能性があります。

事業名長期優良住宅化リフォーム推進事業
内容耐震性の向上を含む、住宅性能を高めるリフォームに対する補助金事業
補助率3分の1
補助限度額長期優良住宅(増改築)認定を取得しないものの、一定の性能向上が認められる場合100万円/戸(150万円/戸)※
長期優良住宅(増改築)認定を取得した場合200万円/戸(250万円/戸)※

※( )内は、三世代同居対応改修工事を実施する場合、若者・子育て世帯または既存住宅の購入者が改修工事を実施する場合、一次エネルギー消費量を基準比▲20%(太陽光発電による削減量は反映しない)とする場合

なお長期優良住宅化リフォーム推進事業では、リフォーム後に耐震性だけでなく、躯体構造などの劣化対策や省エネルギー対策についても評価されます。それらすべてで一定の性能基準を満たさないと補助金は交付されません。そのためとくに古民家の場合、大がかりなリフォームになりがちで、ハードルはかなり高めです。

またリフォームに際しては、事前に既存住宅状況調査技術者によるインスペクション(住宅診断)を受ける必要もあります。

1-2.断熱・省エネ

カーボンニュートラルを目指し、近年国が省エネに力を入れていることから、断熱・省エネリフォームに対する補助金事業は充実しています。古民家のリフォームでも使える主な事業を紹介しましょう。

既存住宅における断熱リフォーム支援事業(2023年度は終了。次回公募は2024年1月予定)

既存住宅における断熱リフォーム支援事業」は、中古住宅に対する断熱リフォームに対する国の支援事業で、2つの事業が展開されています。

事業名既存住宅における断熱リフォーム支援事業
内容トータル断熱居間だけ断熱
15%以上の省エネ効果が見込まれる断熱材や窓・ガラスを使った断熱リフォーム居間に高性能な窓を使っておこなう断熱リフォーム
補助率補助対象経費の3分の1以内
補助上限額120万円/戸
主な申請要件常時使用する専用住宅であること常時使用する専用住宅で、居間は必ず改修すること

次世代省エネ建材の実証支援事業(2023年度は終了)

次世代省エネ建材の実証支援事業」は、工期を短縮できる高性能な断熱材などを使用した断熱リフォームに対する支援事業です。古民家含む住宅の改修方法を、次の3つから選べます。

事業名次世代省エネ建材の実証支援事業
内容窓断熱(窓断)内張り断熱(内断)外張り断熱(外断)
すべての開口部を窓や玄関ドアを使って改修する室内側から、断熱パネルや潜熱蓄熱建材などを使って改修する外張り断熱工法などで、住宅の外壁などを改修する
補助率補助対象経費の2分の1以内
補助上限額150万円/戸
200万円/戸1〜4地域:400万円/戸

5〜8地域:300万円/戸

主な要件すべての開口部を窓(防火・防風・防犯)・玄関ドアを使って改修すること断熱パネル、潜熱蓄熱建材いずれかを室内側から導入して断熱すること外気に接する外壁すべてを外張り断熱工法などで改修すること

※窓(防火・防風・防犯)・玄関ドアと任意製品を併用しての改修は200万円/戸

こどもエコすまい支援事業(2023年度は終了)

こどもエコすまい支援事業」は、住宅の所有者が、事業に登録した業者と契約してリフォームした場合に支援される事業です。断熱については、開口部、外壁、屋根、天井または床の断熱リフォームが対象になります。

事業名こどもエコすまい支援事業
内容開口部、外壁、屋根、天井または床の断熱リフォーム
補助上限額30万円/戸
※子育て世帯・若者夫婦世帯は補助上限額が最大で60万円まで引き上げられる
主な要件こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約を結ぶこと

長期優良住宅化リフォーム推進事業

耐震改修と同じく、断熱改修においても「長期優良住宅化リフォーム推進事業」を活用できる可能性があります。詳細はこちらをご覧ください。

先進的窓リノベ事業

先進的窓リノベ事業」は、先進的な断熱性能がある窓への交換リフォームに対する補助事業です。古民家で今後暮らすうえで、断熱にもっとも効果がある窓だけでもリフォームしたいと思ったときに検討するとよいでしょう。

事業名先進的窓リノベ事業
内容ガラス交換、内窓設置、外窓交換(カバー工法)、内窓交換(はつり工法)などの窓リフォーム
補助上限額200万円/戸
主な要件窓リノベ事業者と工事請負契約を結びリフォーム工事をすること

ここまでに紹介した断熱リフォーム事業について詳しくは、以下のページをご覧ください。