ベランダやバルコニーのリフォームを検討している人は、こういった悩みを抱えているのではないでしょうか。
- ベランダ・バルコニーのリフォームをしたいけれど、いくらかかるのだろう?
- 防水加工するなら、どれくらいお金がかかるのだろう?
- リフォームには、どれくらい時間がかかるのかな?
たしかにベランダやバルコニーの相場やかかる時間なんて、まったくピンとこないですよね。
本記事では、そんな疑問にお答えする、こんなトピックでベランダ・バルコニーのリフォームについて解説します。
- ベランダ・バルコニーの、パターンごとにおけるリフォーム相場費用
- リフォームにかかる時間
- リフォーム業者の選び方
本記事を読めば、ベランダ・バルコニーのリフォームについて、ほとんどわかるはずです。
目次
1.ベランダ/バルコニーのリフォームの施工内容と費用
まずは、ベランダ・バルコニーのリフォームにかかる費用をおさえましょう。
費用は、施工内容によって異なります。
1-1.ベランダ/バルコニーを増築する
ベランダ・バルコニーを増築する場合、費用はおおむね以下のとおりです。
簡単な工事なら約30万円~、部屋の増築まで伴うものであれば約300万円以上の費用を見ておく必要があります。
工事内容 | 費用 |
---|---|
後付けバルコニーの設置 (幅180cm×奥行き100cm、柱なし) | 約30万円 |
2階に大型バルコニー(柱あり)を設置 | 約60万円 |
建物と一体感のあるベランダ増築 | 約100万円 |
1階屋根部分をバルコニーに変更 | 約100万円 |
駐車場の上にバルコニーを設置・拡張 | 約150万円 |
ウッドデッキ(複数の部屋をつなぐ大型バルコニー)の設置 | 約175万円 |
1階を増築し、その上にバルコニーを設置 | 約300万円~ |
このように、一口にベランダ・バルコニーのリフォームといっても、費用はさまざまです。
1-2.ベランダ/バルコニーにサンルーム・屋根を設置する
続いて、ベランダ・バルコニーにサンルームを設置するリフォームの場合を考えてみましょう。
サンルームとは、「ガラス張りになっている、透明な部屋」のことですね。
解放感がありつつも、実用性のある構造です。
サンルーム設置の場合は、40万円から80万円ほどの費用が必要となります。
少し費用の幅が広い点には、注意しなければいけません。
屋根を設置する場合は、おおむね20万円から30万円の費用が必要となります。
これは、やはり屋根の大きさや使用される素材で費用が上下します。
1-3.ベランダを部屋にリフォームする
ベランダを部屋にリフォームするという方法もあります。
この場合、費用としては40万円から170万円ほどがかかるでしょう。
ベランダを部屋にリフォーム場合の費用は、元々の面積で変動します。
1-4.ベランダ/バルコニーの床を防水工事・塗装する費用
続いて、防水工事・塗装リフォームの費用について解説します。
ベランダ・バルコニーの防水工事の場合、5万円から50万円程度が必要となるでしょう。
防水工事の費用は、下記のような条件で変動します。
- 使われる塗料やシートの種類
- 塗料を塗る面積の広さ
- 表面の塗り替えのみか「防水層」の補修も必要か
これらの合計が、工事費用の総額となります。
■ベランダ防水塗装で使われる塗料やシートの種類
まずは、防水加工に使われる塗料やシートの種類ごとの費用を見てみましょう。
シートの種類 | 単価(1㎡) | 耐用年数 |
---|---|---|
塩化ビニールシート | 3,500円〜7,000円 | 10年〜20年 |
ゴムシート | 3,000円〜7,000円 | 10年〜15年 |
FRP | 5,000円〜8,000円 | 10年〜12年 |
ウレタン | 4,000円〜7,000円 | 10年〜15年 |
これに施工面積をかけあわせれば、塗料にかかる費用が割り出されます。
■表面の塗り替えのみか「防水層」の補修も必要か
続いて、工事をする場所について考えてみましょう。
ベランダ・バルコニーの防水工事では、この2つが工事対象となりえます。
- 表面だけを加工する「トップコート」
- 雨漏りを防ぐ機構である「防水層」
トップコートだけなら、工事費用は総額20万円程度でおさまるでしょう。表面をコーティングする、比較的簡単な工事です。
しかし、トップコートの内側の「防水層」まで防水加工するなら、30万円から50万円ほどが総額の費用となります。
1-6.ベランダ/バルコニーを外壁塗装する費用
続いて、ベランダ・バルコニーリフォームの外壁塗装について考えてみましょう。
これは、防水目的だけではなく、美観や壁材の保護を目的におこなわれるものです。
外壁塗装の場合は、総額で10万円から30万円ほどの費用がかかります。
費用は、使用する塗料の種類、および面積によって変動します。
塗料の種類 | 単価(1㎡) | 耐用年数 |
---|---|---|
ウレタン塗料 | 2,100円〜3,100円 | 7年〜15年程度 |
シリコン塗料 | 2,700円〜4,100円 | 12年〜15年程度 |
フッ素塗料 | 3,700円〜4,700円 | 15年〜20年程度 |
というように、塗料によって費用は大きく異なります。
これに塗装面積をかけあわせた数字が、塗料にかかる費用となります。
上記に加えて5万円から10万円程度加算した金額が、費用総額となります。
ただし足場を組む必要などがあれば、さらに3万円から10万円程度の費用が必要です。
もし費用面で心配があるなら、ベランダ防水はDIYも可能です。しかしDIYでも対応できない場合もあります。自宅のベランダがDIY可能かどうかはこちらの記事を参考にしてみてください。
4.ベランダ/バルコニーリフォームをすべき時期と工期
続いて、ベランダ・バルコニーのリフォームにおける、時期・工期について解説します。
4-1.時期
時期を見極める方法は、ふたつあります。
[1]耐用年数から逆算する方法
時期については、前回のリフォームから10年程度が目安です。
あるいは、家が建ってから10年後経ったタイミングも、ベランダ・バルコニーのリフォームのタイミング。
なぜなら、防水塗装の耐用年数はおおむね10年前後だから。
つまり、およそ10年周期でリフォームすれば問題ありません。
[2]防水塗装の状況で判断する方法
防水塗装の耐用年数は10年程度が目安ですが、環境次第では8年程度で劣化しきってしまう場合もあります。もちらん逆に環境次第で15年ほど長持ちする場合もあります。
そのため、防水塗装は家の置かれている状況で判断する必要があります。
ベランダ・バルコニーについては、以下のような状況であれば、リフォームが必要です。
- 塗装が剥がれてきている
- ひび割れが発生している
- 床に水たまりができる
- 排水溝が破損し、詰まっている
4-2.工期
工期については、さほど長くはかかりません。
10メートル四方のベランダ・バルコニーでも、1日か2日程度で終わるでしょう。
ただし下地や天候次第では、3日程度に伸びる可能性もあります。
5.ベランダ/バルコニーリフォーム業者の選び方
ベランダ・バルコニーのリフォームを実施する場合、業者選びが非常に重要です。
業者選びにおいては、3つのポイントがあります。
5-1.専門業者に依頼すること
なぜなら、専門でない業者は、防水工事に慣れていないケースがあるから。
なるべく防水工事を専門としている業者に依頼しましょう。
防水工事の実績なども、ホームページで確認しておきたいところです。
5-2.複数の業者で見積もりをとること
相見積もりすれば、ベランダ・バルコニーのリフォーム費用について、法外な金額の契約を避けられます。
5-3.アフターサービスについて確認しておくこと
防水工事は、やや難しい工事です。
よって工事が不完全で、漏水などが起こってしまうと、たいへんなトラブルに発展するかもしれません。
対策としては、保証内容が充実している会社を選ぶのがいいでしょう。
具体的に何を保証するのか、期間はどれくらいかをチェックしておきましょう。
6.ベランダ/バルコニーリフォームで使える補助金
意外と費用がかかる、ベランダ・バルコニーのリフォーム。
しかし、実は補助金を受けられるケースがあるのをご存知でしょうか?
条件次第ですが、国や自治体から補助金を受けられるかもしれません。
ベランダ・バルコニーリフォームが対象となっているなら、ぜひとも利用しましょう。
一例として、国土交通省による「長期優良住宅化リフォーム推進事業」が挙げられます。
出典:https://www.kenken.go.jp/chouki_r/
同事業では、条件を満たしている場合、ベランダ・バルコニーのリフォームにおいて補助金が支給される仕組みです。
そのほか、都道府県や自治体ごとの補助金を利用できるかもしれません。
ベランダ・バルコニーのリフォームを実施するなら、かならず補助金をチェックしましょう。
ただし、ベランダ・バルコニーのリフォームに関する補助金は、インターネットで検索してもすぐに出てこなかったりします。できれば、都道府県や市町村役所で直接確認するのがおすすめです。
7.ベランダ/バルコニーの増築で違法にならないために気を付けること
ベランダ・バルコニーを増築する場合、2mを超えるものである場合は、容積率をオーバーして違法建築にならないかどうか、気を付けましょう。
容積率とは、敷地面積に対して建物の延べ床面積の割合がどのくらいか、ということですが、この割合は、地域や土地によって限界値が決まっています。つまり、一定の広さ以上の建築をした場合は、「違法」になってしまいます。
ベランダ・バルコニー増築では、幅2mを超える場合のみ、超える部分の面積が床面積としてカウントされます。
よって、2mを超える幅のベランダ・バルコニー増築を考えている方は、今の容積率はどうかを確認しましょう。
また、容積率の他にも日当たりの問題に関わる「斜線制限」もあります。地域によって規定が違うため、事前によく確認をしましょう。
より詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
8.まとめ
ベランダ・バルコニーのリフォームにかかる費用は、さまざまです。
トップコートなどの小さな工事なら、10万円から20万円程度の費用で収まるでしょう。
一方、サンルーム設置などのリフォームでは、40万円から80万円ほどの費用がかかる場合もあります。
リフォーム内容によって費用が大きく変動する点は、きちんと理解しておきましょう。
また、ベランダ・バルコニーのリフォーム業者を探すうえでは、正しい探し方を意識することが重要です。
このようなポイントを抑えて、信頼できるリフォーム会社を探しましょう。
- 専門業者へ依頼する
- 相見積もりを実施し、不利な契約を避ける
- アフターフォローや保証内容を確認しておく
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リフォーム会社選びで悩んだら、ぜひお気軽にご相談ください。