
「外壁の汚れって何があるの?」
「外壁の汚れ防止策を知りたい」
こういった疑問を持ってはいませんか。この記事では、外壁で起こる汚れの症状と、予防策を紹介します。
具体的には以下の内容を解説します。
- 外壁で起こる劣化症状
- 外壁の汚れを防止する8つの対策
上記を知っておけば、外壁の汚れに対して適切な処置を施せるようになるでしょう。
目次
1.外壁の汚れ防止のためには起こる劣化症状を知ろう
外壁に起こる汚れや劣化症状には以下があります。
- カビ・コケ
- 水垢
- 土埃
- 錆び
- 塗膜の劣化
- シーリング部の変色
外壁の汚れは、劣化状態によって対処法が異なるため、どんな症状かを先に把握しておかなければいけません。
汚れを落とすには外壁の洗浄が有効だと考えがちですが、シーリング部の変色や錆びの場合は逆効果となることもあるでしょう。
それぞれの症状を以下では具体的に解説していきます。
1-1.カビ・コケ
カビやコケの原因は、胞子が飛んできて外壁に根を張ることです。
湿気が多く光があたりにくい場所で発生しやすい劣化症状です。
カビやコケを放置すると外壁の見栄えが悪くなるほか、内部まで根を張って除去が難しくなるでしょう。




1-2.水垢
外壁を雨が流れたあとに白や黒の線が残るのが水垢です。
窓枠や換気扇などの下部で主に発生します。
放置しても見栄えが悪い以外の問題はほとんどありませんが、外壁に汚れが染み込むと除去が難しくなるでしょう。


1-3.土埃
砂や土が付着して外壁が汚れる現象です。
放置をしても見栄えが悪くなる以外の問題はほとんどありません。
また、汚れが外壁に染み込むことも少ないため高圧洗浄で簡単に除去ができます。
1-4.錆び
金属部が錆びて赤や白の錆びとなる現象です。
放置すると錆びが広がって金属を侵食していき、穴があいて雨漏りの危険があるでしょう。
錆びを見つけたら早急に対処することを推奨しています。
1-5.塗膜の劣化
塗膜(塗装の膜)の劣化は厳密には汚れではありませんが、見栄えが悪くなるという点では同じです。
塗膜が劣化すると、主に色あせや剥がれなどが起こります。
放置すると、外壁材が劣化して交換が必要となったり塗膜が剥がれたりするおそれがあるでしょう。
1-6.シーリング部の変色
目地にあるシーリング部が劣化して、ひび割れたり変色したりして見栄えが悪くなる現象です。
シーリングの上に塗装をすると黒く変色してしまう「ブリード現象」にも注意が必要です。
放置するとシーリングが割れたり剥がれたりして隙間から雨漏りするほか、外壁材の内部を侵食して劣化を促進するおそれがあります。


2.外壁の汚れを防止する8つの対策
上記で紹介した6つの汚れや劣化に対して、有効な方法が8つあります。
- 定期的に自分で洗浄する
- 定期的に業者に洗浄してもらう
- 塗装で防カビ塗料を使う
- 塗装で耐候性が高い塗料を使う
- 凹凸が少ない外壁にする
- 外壁材を張り替える
- ノンブリードのシーリングを使う
- 汚れが目立ちにくい色にする
土の付着といった落ちやすい汚れであれば「洗浄」がおすすめです。
カビの発生や、落ちにくい汚れであれば「塗装」が望ましいでしょう。
汚れを予防したいのであれば「塗装」のほか「外壁材の張り替え」で対処します
シーリングの黒い変色には「ノンブリードシーリングの利用」が良いでしょう。
それぞれの対策を具体的に解説していきましょう。
2-1.定期的に自分で洗浄する
外壁の汚れをブラシとホースで洗浄する方法です。1年に1回はおこなうことを推奨しています。
注意点として、外壁用の洗剤を利用しないと塗装が剥がれてしまう点が挙げられます。
有効な汚れ・劣化症状は、カビやコケ、水垢、土埃です。


2-2.定期的に業者に洗浄してもらう
外壁の汚れを業者に高圧洗浄してもらう方法です。
洗浄剤を使った「バイオ洗浄」をすれば、根を張ったカビやコケも取り除けるため再発防止にもなるでしょう。
注意点として、費用が3〜20万円ほどかかります。
有効な汚れ・劣化症状は、カビやコケ、水垢、土埃です。
2-3.塗装で防カビ塗料を使う
外壁を防カビ塗料で塗装する方法です。
塗料には防カビ性能を備えたものが数多くあります。防カビ塗料を使えばカビやコケが生えにくくなるため再発防止となるでしょう。
注意点として、塗装費用で30〜70万円ほどかかります。
有効な汚れ・劣化症状は、カビやコケです。
2-4.塗装で耐候性が高い塗料を使う
耐候性が高い塗料で外壁を塗装する方法です。
耐候性とは、気候変化に対する耐性のことです。
天候や気温で変色が起こりにくくなり、塗膜の劣化を防止できます。
耐候性が高い塗料には「フッ素塗料」や「無機塗料」があります。
注意点として、塗装費用で70〜100万円ほどかかります。
有効な汚れ・劣化症状は、カビやコケ、水垢、土埃、錆び、塗膜の劣化です。
2-5.凹凸が少ない外壁にする
外壁自体を凹凸が少ないデザインにすることも対策となります。
小さな凹凸模様であれば塗装で修正できる場合もあるでしょう。
凹凸があるほど隙間に汚れや水がたまりやすいため、平らな外壁にすると汚れにくくなります。注意点として、凹凸を減らすとデザイン性が低下するおそれがあります。
有効な汚れ・劣化症状は、カビやコケ、水垢、土埃です。
2-6.外壁材を張り替える
耐用年数が長い外壁材に張り替える方法です。
樹脂系サイディングやタイル外壁は耐用年数が長いです。
金属なら、ステンレスやアルミニウム、ガルバリウムといった錆びにくい素材にしましょう。
注意点として、張り替えには160〜260万円と非常に高額な費用がかかります。
有効な汚れ・劣化症状は、カビやコケ、水垢、土埃、錆び、塗膜の劣化です。
2-7.ノンブリードのシーリングを使う
ノンブリードタイプのシーリングを使えば、塗装で黒く変色する「ブリード現象」を防げます。
注意点として、シーリングの劣化以外には効果がない点が挙げられます。
有効な汚れ・劣化症状は、シーリングの劣化です。
2-8.汚れが目立ちにくい色にする
汚れが目立ちにくい色に外壁を塗り替える方法もあります。
グレーやブラウンは汚れが目立ちにくいです。
一方で、白や黒は汚れが目立ちやすいため避けたほうが良いでしょう。
注意点として、汚れが消えるわけではないためカビやコケなどを放置すると外壁材が侵食されるおそれがあります。
有効な汚れ・劣化症状は、水垢や土埃です。
わかりやすいよう、汚れや劣化症状ごとの対処法を以下にまとめました。
自宅の症状に対して有効な方法を試してみましょう。
3.まとめ
外壁の汚れや見栄えの悪化の原因となる症状には以下の6つがあります。
- カビ・コケ
- 水垢
- 土埃
- 錆び
- 塗膜の劣化
- シーリングの劣化
それぞれ対処法が異なるため、適切な方法で補修や除去作業をおこないましょう。
シーリングの劣化以外であれば「外壁の全面塗装」か「外壁材の張り替え」で解決します。
また、シーリング部の変色であればノンブリードのシーリング材を活用すれば対処できるでしょう。
外壁の掃除方法については「外壁の汚れやカビを掃除して綺麗な住宅を維持する方法とは?」でも詳しく解説しているためご覧ください。