マンションのリフォームをしようと思った時、まず事例や費用が知りたいと思う方が多いはずです。
ですがマンションのリフォームといっても、費用感やどこまでリフォーム出来るのか詳しく分からない人も多いと思います。
そこでこの記事では、マンションの事例を中心に注意点や実際にかかった費用などを紹介します。フルリフォームだけではなくリビングダイニングや水回りなどの箇所別の事例も解説していますので、自分の希望するリフォームを行っている事例が見られます。
価格帯別に事例の解説をしているので、リフォームをする前にこの記事で紹介されている実際の事例を見れば、具体的な完成図とそれに合った予算を思い浮かべることができるはずです。
1.マンションのフルリフォーム事例3選
1章では、マンションのフルリフォーム事例を3つ紹介します。フルリフォームではなく、部分的なリフォームのみを考えてる方は「2.マンションの箇所別リフォーム事例」を参考にしてみてください。
300万円以内であれば水回り中心の簡易的なリフォーム、500万円以内であれば間取り変更を伴うリフォーム、それ以上であれば内装をイチから作り直せるスケルトンリフォームを行うことが出来ます。
ご自宅の劣化状態やリフォームしたい部分などにあわせて予算は変化します。事例を見て自分の予算感を把握しましょう。
[低価格帯]マンションフルリフォーム事例(290万円)
コストを抑え、水回りを中心にリフォームした事例です。キッチンの壁の一部を撤去して、明るいキッチンが実現しました。その他設備機器をリフレッシュし、快適な住まいとなりました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/143
[相場帯]マンションフルリフォーム事例(463万円)
リフォームを前提に中古マンションを購入した施主様。リビングに隣接した和室を撤去。内装は、北欧系の色合いを意識した仕上がりになり、アクセントカラーを用いてメリハリのある空間を演出しています。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/350
[高価格帯]マンションフルリフォーム事例(926万円)
リビングに隣接した和室を取り払い広々としたLDKを実現。内装は、暗い色合いの素材を採用することで、空間全体を引き締め高級感のある仕上がりとなっています。細部にこだわった設計で、施主様こだわりの空間へと変貌を遂げました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/278
マンションのフルリフォームの費用相場は以下の図になります。フルリフォームを考えている方は、こちらの相場を参考にすると予算が決めやすいでしょう。
2.マンションの箇所別リフォーム事例7選
フルリフォームではなく部分的なリフォームを検討している方は、こちらで紹介している事例からどんなことができるかや実際の費用感を参考にしてください。
リビングダイニングの事例(キッチンの壁を取り払った事例 220万円)
部屋の照明は調光可能なダウンライトを設置。好みによって部屋の雰囲気を変えることができます。明るい空間を生むためにキッチンの壁と和室の壁を取り払い大空間を実現させました。
リビングダイニングの事例(LDK横の和室を移動・壁の撤去 322万円)
不要な壁を取り払い開放的な空間を実現。施主様が不満を感じていた畳スペースを移動することで、家具の配置もしやすいLDKとなりました。
リビングダイニングの事例(和室撤去+リビング工事 395万円)
隣接した和室から壁を撤去し、広々としたリビングダイニングに生まれ変わりました。家具も施主様好みのテイストを合わせ、温かみのある空間になりました。
キッチンを移動させずに対面にリフォームした事例(249万円)
全面の壁を一部撤去・開口して明るい対面キッチンを実現。
設備機器自体は移設していない為、工事個所を限定して工事費用を抑えることで予算内のリフォームが出来ました。
また、マンションのキッチンリフォームについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。合わせてご確認ください。
ユニットバスを交換したお風呂の事例(145万円)
ユニットバスを交換し、施主様希望の浴室換気暖房機を設置しました。清潔感も生まれ、希望された機能もついて使いやすくなっています。
タイルを敷き壁の色も合わせたトイレの事例(50万円)
レトロな色味にアクセントのついた石目調のクッションフロアを合わせ、かわいらしいデザインを演出させました。タンクもなくなり見た目もすっきりしました。
設備を増やし広くした洗面所の事例(42万円)
洗面化粧台は三面鏡タイプを設置し、収納も増やしました。明るくモダンで使いやすい空間になりました。
3.失敗に繋がるマンションリフォームで避けては通れない注意点
3章ではマンションのリフォームを行う上で避けては通れない注意点をおさえておきましょう。なぜなら、マンションのリフォームは戸建て住宅と違い、管理規約や構造による制限などがあるからです。特に制限を受ける可能性が高いリフォームは以下の通りです。
管理規約による制限
- 共有部分のリフォーム
- 床材変更のリフォーム
構造による制限
- 間取り変更のリフォーム
- キッチンのシンク移動のリフォーム
また、集合住宅ゆえにリフォーム工事にあたっては共用部分の使い方や作業員のマナーなど、工事の間の振る舞いにも注意が必要です。マンションでの工事のマナーを理解していない会社にリフォームを依頼してしまうと、工事後の近隣住戸の住人とのトラブルに発展してしまうこともあります。
このようなマンションリフォームの注意点を把握しないと、リフォーム会社からの提案が希望通りでないことから不要な不満を抱くことになったり、その他トラブルが起きてしまったりします。事例だけでなく注意点も概要を確認しておきましょう。
3-1.管理規約の制限で希望のリフォームが出来ない箇所を確認する
先ほど説明した通り、マンションは管理規約によってリフォームが制限される場合があります。
それぞれの工事について下で詳しく説明していきます。
共用部分のリフォーム
共用部分のリフォームに関しては、個人が施工することは出来ない可能性が高いです。
玄関ドアの扉を変えたり、窓を増やしたり大きくしたりといった施工は難しい場合が多いです。
もし共用部分をリフォームしたいのであれば、リメイクシートを活用するなどして、工夫したリフォームが必要です。
床材変更のリフォーム
マンションでは床材変更のリフォームが出来ない可能性があります。集合住宅だと、管理規約によって騒音防止のために床材などに制限がかけられている場合があるからです。
そのため、自分の好みのフローリングにしようと思っても材料によってはリフォームが出来ない可能性があります。
床材を自由に選べるわけではないことを知っておきましょう。
3-2.マンションの構造上出来ない可能性がある工事を知っておく
マンションは管理規約によってリフォームに制限があることを説明しましたが、それ以外にも構造によって、リフォームが難しいことがあります。リフォーム会社の提案が希望通りのものになっていない場合、マンションならではの制限が理由かもしれません。
リフォーム会社とスムーズにやり取りするために、マンションのリフォームでの制限について、大まかに把握しておきましょう。
間取り変更のリフォーム
マンションでは、間取りの変更リフォームが行えない場合があります。マンションの構造によって、壁の工事が出来ない可能性があるからです。
図・マンションの主な構造の違い
マンションには、主にラーメン構造と壁式構造があります。間取り変更が出来ない可能性があるのは壁式構造です。
壁式構造はラーメン構造と違って、壁そのものが柱の役割を担っています。そのため、壁を撤去してしまうと安全性に問題が出てくるからです。壁式構造でも間取り変更が出来る例外もありますが、リフォーム前にご自宅の構造をチェックして、リフォーム会社にも希望のリフォームが出来るかどうか確認してもらいましょう。
キッチン移動のリフォーム
次に、キッチン移動のリフォームが出来ない可能性があります。マンションでは排水管の位置が固定されてしまっていることがあるからです。
下の図のように配管の位置や造りによって、移動の容易さは異なってくるので注意が必要です。
図・移動可能なキッチンと難しいキッチンの違い
マンションのキッチンリフォームには、移動が可能なキッチンと移動が難しいキッチンがあります。上図の左側のように、床下に多少余裕がある場合はキッチンの移動が可能です。ただしどこまで移動できるかは床下の余裕がどこまであるか次第になります。
一方で右図のように床下に隙間がない作りの場合は排水管を動かすことが難しいので、キッチンの位置を変更することも難しくなります。(技術的に可能ではある場合もありますが、手間がかかる分費用が高くなります)
他にも、下の階の天井の隙間との兼ね合いで移動できない場合があります。さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事でも紹介していますので参考にしてください。
3-3.マンションでのリフォームの作法を熟知した会社を選ぶ
マンションは集合住宅なので、ご自身の住戸をリフォームしている間も、他の住戸では暮らしている人がいます。リフォーム工事中に近隣住戸を始めとするマンション住人に迷惑をかけてしまうと、工事後の生活に支障をきたしかねません。
マンションでのリフォーム工事中のトラブルとしては、こんな事例が考えられます。
- 工事車両を停める場所を把握しておらず、エントランスなどの通行の妨げになる場所に停めてしまったり、来客用駐車場を予約せずに勝手に使ってしまったりする
- エントランスや外廊下・階段などに資材を置いて通行の妨げになってしまう
- マンション内に工事のお知らせをせずに工事をはじめてしまい、騒音問題になってしまう
- 行き違うマンション住人に挨拶がなく、悪印象を与えてしまう
- 共用部分にゴミを放置して帰ってしまい、管理組合とのトラブルになってしまう など
こういった問題は、マンションでのリフォーム実績が豊富で、マンションでの工事の振る舞いを熟知した会社に依頼すれば避けられます。
リフォームガイドでは、マンションでの実績豊富な優良会社をご紹介しますので、ぜひお気軽にご相談ください。
その他、マンションのリフォームでの注意点はこちらの記事をご覧ください。
4.まとめ
ここまでで、マンションのリフォーム事例を中心に注意点などを解説してきました。
1章のフルリフォーム事例を見て大体の予算を決めた後に、2章の箇所別リフォーム事例と合わせてさらに自分のプランに合わせた予算を決めましょう。
繰り返しになりますが、マンションや一部の戸建ては管理規約によりリフォームに制限がある場合があります。ここで紹介された事例を参考にしようとしても、ご自宅では出来ないかもしれません。
リフォームの前に必ずリフォーム会社と一緒に確認しましょう。
1.失敗事例・マンションリフォームで避けては通れない注意点
- 管理規約の制限によって希望のリフォームが出来ない
- マンションの構造によってプランの再検討や追加工事が必要
- マンションでのリフォームの作法を熟知した会社を選ぶ
2.マンションフルリフォームの費用相場
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