
戸建てリフォームにおいては、やはり補助金や助成金を利用したいところです。
補助金や助成金を利用すれば、リフォーム費用はグッとおさえられるでしょう。
しかし制度自体を知らず、「リフォームしてから補助金が使えたことに気づいた」といったケースもあります。
あとで後悔しないように、戸建てリフォームでは利用できる補助金・助成金を、きちんと把握しておくことがポイントです。
本記事では、戸建てリフォームで活用できる補助金や助成金について解説します。
ぜひ、参考にしてください。
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目次
1.2025年度も継続予定の補助金事業は?
2025年度もリフォームの補助金は継続されると見込まれます。ここでは、すでに公表されている2025年度の補助金情報を紹介します。
補助金制度(全国対応) | 2025年度の情報 |
---|---|
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 2024年度の交付申請が2025年1月31日まで延長 その後は未定 |
断熱リフォーム支援事業 | 2025年3月24日~2025年6月13日まで公募受付中 |
次世代省エネ建材支援事業 | 未定 |
子育てグリーン住宅支援事業 | 2025年3月31日~公募開始 |
先進的窓リノベ事業 | 2025年3月31日~公募開始 |
2.戸建てリフォームで活用できる補助金・助成金
戸建てリフォームで活用できる補助金や助成金は、数多く存在します。
地方自治体における独自の制度を含めればキリがないほどです。
ただ、主要な補助金・助成金制度としては、下記7点が挙げられます。
これらは戸建てリフォームにおいてたいへん重要なので、かならず確認しておきましょう。
2-1.耐震リフォームへの補助金
耐震リフォームとは、一言で言えば地震に対する耐性を高める戸建てリフォームです。
具体的にいうと、「1981年5月31日以前の”旧耐震基準”で建てられたのを、新基準に合わせるための工事」になります。
すでに新基準と適合する場合は、対象とはなりません。
耐震リフォームは、市区町村ごとでさまざまな補助金が制度として定められているのが特徴。
たとえば京都府京都市の場合、最高で200万円の補助金が支給されます。(参考:京都市情報館)
基本的は多くの市区町村が、上記と似た条件と補助金額が用意されている様子です。
まだ住宅が新しい耐震基準でない場合、耐震リフォームを活用しましょう。
そして、市区町村ごとでの補助金制度について、きちんと確認しておくことが重要です。
2-2.介護・バリアフリーに関する戸建てリフォームへの補助金
介護・バリアフリーに関する戸建てリフォームでも、さまざま補助金が用意されています。
もっともよく活用されるのは、介護保険による補助金です。
介護保険を利用すれば、最大で18万円の補助金が得られます。
該当する工事内容としては、
- 洋式トイレへの切り替え
- 手すりの設置
- 段差の撤廃
- 転倒しづらい床への張り替え
などが挙げられます。
ただし、上記一部でも介護保険による補助金は受け取ることが可能です。
将来的に要介護者と同居するなら、同制度についてはきちんと知っておきましょう。


2-3.長期優良住宅化リフォーム推進事業による補助金
長期優良住宅化リフォームとは、一言で言えば戸建てにおけるあらゆる側面で性能を向上させる工事です。
具体的には、
- 耐久性がある
- 維持管理が容易である
- 耐震性が高い
- 省エネ性能が高い
という住宅を目指し、より長く、よりよい暮らしが長く続くことを示します。
この場合、同事業団体から、戸建てリフォームに対してなんと最大210万円の補助金が出されます。
もし該当するのであれば、この金額が補助されるのはたいへん重要なポイントです。
長期優良住宅化リフォームの支援対象になっていないか、きちんと確認しておきましょう。


2-4.断熱リフォーム支援事業による補助金
窓・玄関ドア・断熱材など高性能の断熱建材を使用した断熱リフォームで受けられる補助金制度です。
戸建て住宅で断熱改修と同時に高性能な家庭用設備(家庭用蓄電システム・家庭用蓄熱設備)・熱交換型換気設備などの導入・改修をした場合にも支援されます。
一戸あたり120万円の補助がでるので、断熱性能も上げるリフォームを検討している方はチェックしてみてください。
▼詳細はこちらの記事で解説しています。


2-5.次世代省エネ建材の実証支援事業による補助金
こちらも省エネリフォームにかかわる補助金です。高性能の断熱材を使ったリフォームで補助が受けられます。
こちらは断熱リフォームの方法が3つあります。
- 外張り断熱:外壁全体を断熱改修する
- 内張り断熱:室内から壁・床・天井を断熱化する
- 窓断熱:窓すべてを高性能窓に改修する
この工事には、次世代省エネ建材の実証支援事業により補助金が出されます。リフォーム方法によって補助額の上限が違い、外張り断熱は最大で400万円、内張り断熱は200万円、窓断熱は150万円と、大きな補助額になります。
該当する戸建てリフォームを実施するなら、利用できないかかならず確認しておきましょう。
条件や支給額は少し複雑ですが、環境省による公式発表を参照すれば問題ありません。
▼詳細はこちらの記事で解説しています。


2-6.子育てグリーン住宅支援事業による補助金
子育てグリーン住宅支援事業は、省エネ・断熱リフォームを必須工事とした住宅リフォームの補助金事業です。
いずれかの断熱リフォームを実施すれば、バリアフリーリフォーム、子育て対応リフォーム、防犯性向上のための窓交換リフォームなども補助金の対象工事となります。
子育て対応リフォームとは具体的に、ビルトイン食洗器や掃除しやすいレンジフードの導入、キッチンを対面式にするリフォームなどです。
補助金額の上限は60万円です。
▼詳細はこちらの記事で解説しています。


2-7.先進的窓リノベ事業による補助金
先進的窓リノベ事業は、断熱性能がある窓へのリフォームに対する補助事業です。
ガラス交換、内窓設置、外窓交換などの窓リフォームが対象です。窓と同時に行う場合には、玄関ドア交換も対象となります。
補助金額の上限は200万円です。
▼詳細はこちらの記事で解説しています。


ここまでに紹介した断熱リフォーム事業について詳しくは、以下のページをご覧ください。
3.その他、戸建てリフォームで活用できる可能性のある優遇制度
上記まで、戸建てリフォームで主要な補助金・助成金について解説しました。
こういった制度を知っておけば、戸建てリフォームにかかる費用は相当おさえられるでしょう。
ただし、他にも戸建てリフォームで利用できる制度があるかもしれません。
特に、
- 地方自治体ごとの補助金・助成金制度
- 減税措置
については重要です。
下記で詳しく解説しているので、参考にしてください。
3-1.地方自治体ごとの補助金・助成金制度
戸建てリフォームの場合、地方自治体ごとで、独自に補助金・助成金制度が用意されているかもしれません。
たとえば耐震リフォームが地方自治体レベルで管理されているように、他にも何かしらの制度が地方自体で用意されている可能性があります。
金額や条件などは、地方自治体の制度ごとでさまざまです。
一度市役所などに問い合わせて、利用できる制度がないか確認してみるのがよいでしょう。
3-2.減税措置もある
戸建てリフォームで、補助金や助成金を利用することは大切です。合わせて、減税措置も利用できるかもしれません。
たとえば、「住宅ローン控除」はたいへん利用される機会が多い減税措置です。
住宅ローン控除とは、一言で言えば「ローン残高の0.7%が、向こう10年にわたって所得税から控除さる」という減税制度。
10年間にわたって発生する節税効果はたいへん大きいので、ぜひとも利用しておきたいところです。
また、
- 耐震リフォーム
- バリアフリーリフォーム
- 省エネリフォーム
- 三世代同居リフォーム
- 長期優良住宅化リフォーム
では、所得税や固定資産税が減税されるケースもあります。
たとえばバリアフリーリフォームの場合、対象として認められれば翌年の固定資産税が1/3になる仕組みです。
詳しくはこちらの記事で解説していますのであわせてご覧ください。


4.戸建てリフォームで補助金・助成金を利用するうえでのポイント
戸建てリフォームで補助金・助成金・減税制度では、いくつかの注意点があります。
特に以下のような点については、よく確認しておきましょう。
4-1.条件をきちんと確認しておく
戸建てリフォームでは、使える制度が存在するか、きちんと知っておくことが重要だと解説しました。
そして存在だけではなく、利用できそうな補助金・助成金制度の適用条件なども、知っておく必要があります。
戸建てリフォームに対する補助金・助成金には、制度ごとでさまざまな条件があるのです。
また、「どれだけ条件を満たしているか」という点について、補助金や助成金の金額が変動する場合もあります。
よって、後から「思ったより補助金がもらえなかった」「うっかり対象にならなかった」といったことがないように、条件はきちんと確認しておかなければいけません。
条件を知っておけば、「この補助金・助成金を利用しつつ戸建てリフォームしよう」と、早い段階で計画立てることが可能です。
4-2.併用可否について注意する
戸建てリフォームにおける補助金・助成金には、「別の制度との併用ができない」というケースがあります。
これを知っておかないと、「もらえると思っていたものが、本当はもらえないものだった」ということにもなりかねません。
一例を挙げれば、「長期優良住宅化リフォーム」と「ZEH支援事業」による補助金は、どちらか一方しか利用できない形です。
したがって、より利用しやすい一方を選択することとなります。
また、「併用できることを見落とす」というのも、戸建てリフォームでは注意したいところです。
予定している制度が何と併用できるのか、できるなら何と併用できるのか、といった部分は、きちんと確認しておきましょう。
5.補助金を使ったリフォームは業者選びが大切!
補助金を使ってリフォームするときには、業者選びが非常に重要です。
なぜなら補助金のなかには、登録した事業者が行った工事しか補助金の対象とならないものがあるからです。この場合、登録業者でなければ、そもそもリフォームで補助金を申請することができないのです。
またそうでなくても、多くの事業では事業者に各種書類を用意してもらう必要があり、補助金を活用するのに事業者の協力は欠かせません。(補助金事業によっては、業者側が申請するものもあります)
補助金事業でのリフォーム工事に慣れた事業者なら、制度の概要や必要な書類などを把握しているので手続きをスムーズに進められます。
さらに、ほとんどの事業は工事開始前に申請が必要です。リフォーム工事を検討するときには、業者に補助金への対応が可能かをあらかじめ確認し、依頼する会社を決定しましょう。
リフォーム会社紹介サービスをしている弊社リフォームガイドは、補助金活用のリフォームに対応しているリフォーム会社も把握しています。
「補助金を使ってリフォームしたい」という旨をお伝えいただければ、そのような会社をお探ししてご紹介します。ぜひお気軽にご相談ください。
※お住まいのエリアによっては、ご希望のリフォーム会社がご紹介できない可能性もあります。あらかじめご承知おきくださいませ。
ご相談方法は、以下のフォームを送信していただくか、フリーダイヤルでお問い合わせください。
6.まとめ
戸建てリフォームについては、さまざまな補助金や助成金が用意されています。
補助金や助成金を受けられれば、戸建てリフォームにかかる費用はグッとおさえられるはずです。
戸建てリフォームに対する支給額は、マンションリフォームと比較して高額であるケースが多くあります。
よって戸建てリフォームでは、補助金や助成金がより重要です。
また、地方自治体ごとの独自制度や、減税措置も利用できる可能性があります。
こういったものを含めて、利用できる補助金や助成金制度などがないか、しっかりと確認しておきましょう。
そして、いずれの制度を利用するにしても、今回の戸建てリフォームが対象となるかきちんと事前に把握しておくことが大切です。
上手に制度を活用し、戸建てリフォームの費用をしっかりとおさえましょう。
その他リフォームの補助金・助成金に関してはこちらの記事も参考にしてください。
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