
「下の子はまだ小さいけれど、そろそろ上の子には独立したスペースが必要かしら?」
「子供部屋の壁紙や天井を映画なんかでよく見かける可愛らしい壁紙にしたいけど・・・」などなど。
子供部屋に関するリフォームは、子供の年齢や性別、子供の人数などによって様々なニーズがありそうです。こちらでは、そんな子供部屋のリフォームについていくつかのパターン分けて紹介させていただきます。
目次
1.子供部屋リフォームの2つのパターン
乳幼児の間は、単純に子供のためのスペースが欲しいとか、子供に合わせ可愛らしい雰囲気を出したい・・・とか、就学児童の年齢ならばやはり、独立した個室を与えたいなど。
様々に想定される要望やニーズに合わせ、ここでは子供部屋リフォームそれぞれのニーズを3つのパターンに合わせて紹介したいと思います。
1-1.子供部屋らしい雰囲気にクロスや床材を変更する
海外雑誌や映画でよく見かける、可愛らしく、いかにも子供部屋といったポップな柄や色調の壁紙。その壁紙に合うような床。壁クロス、床材のリフォームは室内の雰囲気をガラリと変えてくれます。そして、壁クロスと床材のリフォームは、比較的実行しやすい点も魅力でしょう。
壁クロスを選ぶ際、子供が好みそうな色や柄を選ぶという手段もありますが、一つポイントとして考慮しておきたい点が、「子供はすぐに成長する」という事です。子供の成長による好みの変化で、その都度リフォームを実行できるケースなら良いのですが、費用や労力を考えても「一度のリフォームで長く使える」方がメリットは大きいと言えます。その点を踏まえた上で、例えば幼少期特有の好みであろう流行りのキャラクターなどは、全面ではなく、壁一面のみや天井のみにアクセントとして使用することをお勧めします。
ベースとなる壁クロスに単色を選択する事でかえってメリハリのある子供らしく、おしゃれな雰囲気をも演出できます。将来的に子供の好みが変わったとしても、アクセントに使用した部分のみ変更すれば良いですし、部分的な壁クロスの張替えのみで、それまでの雰囲気を大幅に変更する事が可能となります。
写真3点は、将来的な可変性が高いクロスの貼り方の事例です。参考になさってみてはいかがでしょうか。
壁とクロス、その費用などについては、こちらもご参照ください。
床材については2-2で詳しく説明しております。
1-2.【約50万円】一部屋を二つの子供部屋に分ける
スペースの限られた住まいにおいては、現状の一部屋を二人の子供に使わせたいとのご希望もあるのではないでしょうか。実は、6畳一部屋を二人の子供がそれぞれ独立して使える子供部屋にしたいという要望は少なくありません。
こちらでは、狭いスペースをいかに有効活用できるのかと言った観点から6畳の一部屋を2人の子供部屋にするケースをご紹介します。
Before
After
出典:http://www.reform-mio.com/
6畳の一部屋を二人の子供の共用の子供部屋に使用していました。6畳の半分、単純に一人3畳のスペースがどのように活用できるのかの見本のようなリフォームです。仕切りをつくりながら、ベッドや収納スペースそのものを造作すればこんなにスッキリと、独立したスペースづくりが可能となります。
こちらのリフォームでは、収納付のベッドそのものを仕切りとして製作しています。片方の部屋は下の部分がベッド、もう片方の部屋は上の部分がベッドです。それぞれ壁で交差させることによって、横向きにベッドが配置されています。収納もかなりの量が入るスペースを確保しています。この写真のリフォームで費用は約50万円程度です。
使用できる部屋数より子供の人数が多い場合は、いかに空間を有効活用できるのかがポイント。写真のケースのように部屋の仕切り自体を活用する他にも、ベッドや机、収納が一体となった家具もあるので、省スペースかつ多機能な家具を上手に活用しながらリフォームするといったケースもありますね。
写真はベッドと机のセットですが、他にも机と収納など好みで組み合わることが可能です。写真のセットなら予算は約13万円前後から購入可能です。パーツの組み合わせが変更できるので子供の成長に合わせて長く使用する事が可能な点も魅力でしょう。
1-3.子供部屋リフォームの裏技「学習コーナー」をつくる
独立した子供部屋とは別に、宿題や学習をするちょっとしたスペースやコーナーが欲しいといったご要望もあるかもしれません。静かな場所で一人学習するよりも、人の気配などがある場所で学習する方が集中力は高められる。といったデータもあるようです。
また、お子様が小さなうちは目の届く範囲で宿題や学習をさせたいと考える保護者の方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。子供の宿題や学習の時間の多くは、夕方や夜でしょう。ちょうど家事の時間と重なる事からもリビングやダイニングで家事をしながらでも子供の様子が確認できるスタディコーナーは画期的かもしれません。
学習のためのコーナーを設ける
こちらはリビングの一角に設けたスタディコーナーです。キッチンで家事や調理をしている合間でも視線が届きやすいので子供の学習の様子を常に目視確認できます。子供に呼ばれたりした時も、すぐに対応できます。
更に、子供が使わない時はご自身でパソコンスペースなどとしても活用が可能となるように、普段の使い方によって目的別にフレキシブルに活用できる点もポイントが高いスペース作りです。
2.子供部屋の特性を抑えたリフォームチェックポイント
子供部屋のリフォームに関して、部屋数や広さなどといった点以外に「子供を健全に育てる」子育ての観点からその特性などについて、案外盲点となりやすい点をご紹介させて頂ければと思います。
2-1.子供のプライバシーを守り家族とも会話のしやすい動線
子供部屋とは、子供のプライバシーを確保する目的もあるかと思いますが、それとは別に家族、特に親御さんから見た子供とのコミュニケーションの取り方や時間の大切さがあると思います。
独立した部屋を与えたものの、自室にこもりがちで子供との会話が少なくなった、などの悩みをお持ちの保護者の方は少なくないといいます。
子供のための独立した部屋(スペース)は、リビングなど家族共有空間の近くに設ける。それとは別に、学習や遊びにも使えるスペース、スタディコーナーをリビング内などに作る。子供は、ごく自然に必ずリビングを通ってから自室へ。そこでは自ずと会話の機会も増えますね。このような子供の動線を確保する事にも一考の価値があると言えるのではないでしょうか。
2-2.子供の足音など生活音を吸収する床材
マンションなどの集合住宅のトラブルでありがちなケースに子供の足音などに対する騒音苦情があるように、床材を選ぶ際のポイントとして、子供の足音などを吸収してくれる「遮音性」を考慮しながら選ぶ事をお勧めいたします。
更には、子供のためのスペースですので、床材については、遮音性の高さやキズや汚れに強いことや、子供が思わぬケガなどをしないようクッション性に優れているなど、耐久性や機能性を考慮しながら選ぶと良いでしょう。
子供が素足で行動する点も考慮して、肌触りの良さなども選択肢に加えてみてくださいね。床材を選ぶ際は「快適性・機能性・遮音性」の3つのポイントを考慮して好みのものを選ぶと良いでしょう。
快適性
考慮すべき点/素足なのかスリッパなどの室内履を利用するのか、床にラグなどを敷くか否か
床材/無垢フローリング・カーペット等
機能性
考慮すべき点/表面強化、へこみやキズに強い、水や汚れに強い、抗菌性等
床材/クッションフロア、機能性フローリング等
遮音性
考慮すべき点/足音や生活音が極力響かないように
床材/遮音フローリング・カーペット等
フローリングのリフォームについては以下の記事で詳しく解説しております。是非ご覧ください。
3.まとめ
子供部屋とひと口に言ってもご紹介したように内容は様々です。今回こちらで紹介させていただいたように、限られた室内空間を有効活用し、発想を変えることで子供部屋自体の目的や定義も変わってくるかもしれません。
子供にとって、ご自身の家族にとって、何が一番良いのか。独立したスペースそのものにこだわりすぎる事なく、お子さんの成長過程や個性を大切にしながらリフォームプランを立ててみてください。