
「予算400万円でフルリフォームしたい」「この値段ならどこまでリフォームできるのか知りたい」とお考えではないですか?
予算400万なら、マンションであればフルリフォームは可能です。しかし希望通りのフルリフォームには予算が足りず、どこかで妥協しなければいけない場合もあります。
そこでこの記事では予算400万円のマンションのフルリフォーム事例と、予算内に収めるための注意点を解説します。また「やっぱりこの予算でフルリフォームは厳しいかも…」と思った方向けに、水回りなど「ここだけはリフォームしたい!」という家の場所別のリフォーム事例も紹介します。
この記事を読めば、予算400万円の賢い使い道が分かるはずです。決めた金額の中でフルリフォームをしたい方は必見です。ぜひ参考にしてください。
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1.予算400万円のフルリフォーム例
結論から言うと、既存の設備を活かし大きく間取りを変えなければ予算400万円のフルリフォームは可能です。最新の設備を導入したり大規模な工事を行ったりすることは出来ず、どこかで妥協する必要があります。そこで今回は、工夫をしながら予算400万円でフルリフォームを実際に行った例をご紹介します。
1-1. 元々あった設備を活かした370万のフルリフォーム例
金額 | 370万 |
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間取り | 1LDK + WIC |
リフォーム箇所(水回り) | キッチン、風呂、トイレ、洗面所 |
リフォーム箇所(その他) | リビング、ダイニング、和室、玄関 |
こちらは築19年のお家を370万円でフルリフォームしています。元々あった設備を活かすことで、低コストながら水まわりや玄関までカバーしたフルリフォームをかなえています。
こだわりのインテリアが映えるナチュラルなリビングスペース。床を張り替え、以前とはガラッと変わった新しい雰囲気を生み出しています。既存のキッチン扉にシートを張ることで、安い価格で新品のような仕上がりにしています。
風呂も既存のユニットバスを活かし、長く使えるコーティングを施しています。
洗面台とトイレは設備を丸ごと新しいものに変えています。
畳の部屋はウォークインクローゼットに変化しました。小スペースでも収納力は抜群です。
玄関は奥行き部分にシューズクロークを設置。こだわりの靴も一気に収納できる絵大容量です。
出典:https://www.artreform.com/example/detail.php?id=155&c1=2&c2=3
1-2. デザイン性も兼ね備えた子供部屋のあるフルリフォーム例
金額 | 約405万 |
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間取り | 4LDK |
リフォーム箇所(水回り) | キッチン、風呂、トイレ、洗面所 |
リフォーム箇所(その他) | リビング、ダイニング、和室、主寝室、子供部屋 |
お子様がいる家庭は「子供部屋もリフォームしたい」と考えている方も多いはずです。こちらのリフォームはお子様がはだしでも快適な足触りと、マンションに必須の遮音機能を兼ね備えたフローリングへリフォームを行っています。
マンションでも使用できる遮音機能がついたフローリングに張り替えました。
対面だけど閉鎖的だったキッチンをダイニングと一つにすることで、大きなテーブルを置くことが出来ました。開放感もあってお部屋が広く見えます。
食器棚の置き場所に困っていたので、余っていたスペースにすっぽりとハマるように作成。施主様がどうしても使いたかった壁紙を、扉の内部にあしらっています。
お風呂はお手入れのしやすさを第一に、ユニットバスを取り換えています。床部分のタイルも変えることで清潔感が生まれました。
洗面台も大きく取り換え、隙間をなくした大きめのものになりました。
トイレも新しく取り換え、手描きのボタニカルな柄クロスとグリーンのクロスを組み合わせています。
ふすまを開け放しておくことの多い和室は、今風の琉球畳に模様替えしました。
主寝室はカーペットを張り替え、壁の一面をアクセントクロスにすることでよりおしゃれに。ホテルライクな色調で落ち着いた雰囲気です。
子ども部屋もリビングと同じフローリングに張り替えました。お子様が使う部屋ですので、裸足でも気持ちの良い素材を使っています。
出典:https://www.artreform.com/example/detail.php?id=155&c1=2&c2=3
1-3. テイストを揃えたフルリフォーム例
金額 | 約412万 |
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間取り | 1LDK |
リフォーム箇所(水回り) | キッチン、風呂、トイレ、洗面所 |
リフォーム箇所(その他) | ダイニング、クローゼット |
こちらは入居前にリフォームを行っています。カーペット地をフローリングにすることでおしゃれで今時な仕上がりになっています。キッチンや洗面台を大きくして、更に住みやすさを追求しています。
ダイニングの床を張り替え、扉を大きくして住みやすさを向上させています。
小さいキッチンから大きめのキッチンへ改変。使いやすさを重視したIHキッチンへ変更しました。
狭いクローゼットもダイニングに合わせて床を変え、天井の高さを利用した棚を設置。
ユニットバスはスタイリッシュなデザインのものに取り換え、清潔感が感じられます。洗面台は新たに独立洗面台を設置しました。大きな三面鏡の収納はとても使い勝手がよいです。
トイレもウォシュレット付きに変え、シンプルながら落ち着きのあるデザインに。
玄関にはシュークローズを取り付け、床も張り替えました。マンションなのでドアは変えられませんが、逆にドアの黒を活かしたデザインになりました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/842
1-4. シートの魅力を存分に活用したフルリフォーム例
金額 | 約320万 |
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間取り | 2LDK |
リフォーム箇所(水回り) | キッチン、トイレ、洗面所 |
リフォーム箇所(その他) | リビング、ダイニング、玄関、クローゼット |
こちらはフローリングとマッチしたリメイクシートを存分に活用してリフォームしています。全取り換えよりもずっと安く簡単に雰囲気を変えることが出来るリメイクシートは、予算を抑えてリフォームしたい方は必見です。
床暖房対応のフローリングは、ダークな色で温かみを感じられます。またフローリングは無地柄ですので、柄合わせが必要なく余計な数量を購入しなくてもよく経費を抑えることが出来ます。
クローゼットは床面に合わせたシートを貼っただけですが、まるで新調したかのようにきれいな仕上がりです。
キッチンは既存のシステムキッチンを残して、ガスコンロを入れ替えました。こちらのシートも床面に調和していますね。
洗面台も既存のものを使用しています。リビングダイニングとの統一感を忘れないシート選びで、デザイン性の高い洗面台の完成です。
トイレは壁面に埋め込み収納棚を増やし、機能性アップ。
玄関も既存のデザインを活かした仕上がりです。シートを貼るだけで雰囲気がガラッと変わります。
出典:https://www.artreform.com/example/detail.php?id=91&c1=2&c2=3
2.400万円以内で賢くフルリフォームするためのコツ
最初にも述べた通り、400万円でフルリフォームは可能です。しかし、それでもその予算内に収めるためにはどこかで妥協しなければいけない場合があります。この章では、400万円以内で賢くマンションのリフォームをするためのコツを紹介します。
2-1. 400万円以内で出来るリフォームの限界を知ること
まず、この予算内で出来るリフォームの限度を知りましょう。どこまで可能なのかを把握することによって具体的なリフォーム像を思い浮かべることが出来ます。以下に400万円で出来るフルリフォームと出来ないフルリフォームをまとめました。
出来る | ・既存の設備を活かす ・間取りは大きく変えない ・風呂屋キッチンなどを取り替える際はコスパの良いモデルを選ぶ |
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出来ない | ・スケルトン工事 ・大規模に間取りを変更する ・デザイン性や設備にこだわる |
骨組みだけを残してリフォームを行うスケルトン工事や、大規模な間取り変更はこの予算ではできません。最新設備への取り換えやデザイン性の高いリフォームも難しいです。ですが、壁紙などで内装を変える程度のリフォームでしたら可能です。設備の機能性にはあまりこだわらず、間取りの大幅な変更は必要ないという人であれば十分可能です。
1章で紹介したリフォーム例はどれもコストを抑える工夫がしてあります。特に多いのは既存の設備を活かすことです。キッチンやトイレなどは内装を大きく変えずに壁紙や床を張り替えて雰囲気を新しくするといった工夫が見られます。そうすることで、400万円以内でマンションのフルリフォームが行えます。
2-2. 会社選びは慎重にすること
予算を重視するのであれば、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう。施工費は会社によって大幅に変わるからです。会社を探す際に最もおすすめなのが、相見積もりです。相見積もりとは複数の会社から見積もりを貰うことをいいます。それによって施工金額や施工内容を比較出来るので、自分が一番納得のいく価格で施工が出来る会社を選べます。
リフォームガイドでは皆様の相見積もりのお手伝いをしています。登録していただくことで複数の優良会社を紹介いたします。もちろん、「安い費用でリフォームしたい」といった要望や具体的な予算などもしっかりヒアリングしますので、皆様に合った会社を紹介します。
もしも会社探しに不安があれば、是非リフォーム会社選びのプロに任せてください!
2-3.リフォーム期間中にかかる他の費用も視野に入れておくこと
リフォーム期間はリフォーム費用だけでなく様々な出費があります。それも視野に入れておかなければなりません。せっかく400万円以内でリフォームできそうだったのに、出費がかさんで結局高くついた…なんてことになってしまうからです。
- 一時的に荷物を預けるトランクルームのレンタル
- リフォーム期間中の仮住まい
リフォーム外でも必要になってくるのは、主に上のような経費があります。全面的なリフォームを一気にするのであれば、トランクルームや仮住まいの費用が必要になってきます。経費を抑えるために、住みながらの部分的なリフォームも可能です。ですが、生活をしながら荷物を片づけたりどかしたりするというリフォームは想像以上に大変です。その為、フルリフォームであれば一度荷物を全て撤去して短期間で工事を終わらせた方が良いかもしれません。


3.【フルリフォームが難しい方向け】予算内で満足できるリフォームをする為の2ステップ
フルリフォームから一部のリフォームへプランを変えた際は、大事な手順が2つあります。
- 優先順位を決める
- 優先順位に沿ってリフォーム箇所を具体的に選ぶ
この手順に沿って行うことで、フルリフォームで無くても満足のいくリフォームを行うことが出来ます。2章で、以下にあてはまる工事を行う方はフルリフォームを行うことは難しいと説明しました。
- スケルトン工事など骨組みから変える工事
- 大規模に間取りを変更する工事
- デザイン性や設備にこだわる工事
これを見て「400万円でフルリフォームは無理かも…」と感じた方向けに、予算400万円で満足のいくリフォームを行うための2ステップを解説します。
3-1. 優先順位を決める
優先順位を決める際は、リフォームが必須の箇所とそうでない箇所の区別が必要です。リフォーム部分の優先順位を決めることが、満足のいく結果にはとても大切になります。リフォームの優先度は、下のように考えてみてください。
優先度①老朽した水回り部分
→優先度②現時点で生活に支障が出ている部分
→優先度③見栄えや利便性にこだわりたい水回り部分
→優先度④見栄えや利便性にこだわりたいその他部分
この順番でリフォームの優先順位を決めましょう。
優先度①老朽した水回り部分
水回りはおよそ10年前後、最大でも20年で交換が必要になります。配管など見えない裏側が痛んでいる可能性があったり、10年経っていなくても定期的なメンテナンスが無ければ故障に繋がったりとデリケートな部分です。水回り機器は劣化するとその分修理や交換の費用がかさんでしまいます。現在水漏れを起こしている、もしくは経年劣化であと数年のうちにそのようになると予測される水回り設備があれば、最優先でリフォームを行いましょう。支障が出ていない箇所でも、10 年程経ったら水回りを最優先にリフォームを行うことをおすすめします。
優先度②現時点で生活に支障が出ている部分
住むにあたって非常に不便に感じている、直さなければいけない部分はありませんか?小さいお子様が居る家庭では大きな段差や出っ張った壁は非常に危険ですし、上手く閉まらないドアなども住むうえでは支障になっています。老朽した水回り部分の次は支障が出ている部分を優先的に行いましょう。
優先度③見栄えや利便性にこだわりたい水回り部分
水回りは一定期間で交換がどうしても必要になりますが、長年使用していなくても日常的によく使うので不満に感じやすい場所です。他の空間よりも汚れやすい上に、使用頻度が高い水回りにはほかの場所よりも利便性を強く求める人が多いでしょう。現状不満が無くても将来リフォームしたいと考える可能性が高いです。その為、リフォームをする機会があれば水回りを早めにメンテナンスしたほうが良いでしょう。
優先度④見栄えや利便性にこだわりたいその他部分
フローリングを新しくしたい、壁紙を可愛くしたいといった見栄え重視などのものは優先順位が低くなります。まずは必要な部分をリフォームしてから、デザインにこだわるようにしましょう。
4つのカテゴリーでそれぞれの例を挙げてみました。ご自身の家やリフォーム希望と照らし合わせながら、参考にしてみてください。
優先度 | 具体例 |
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1.老朽した水回り部分 | ・経年劣化で割れてしまった風呂場のタイル ・配管の交換時期が近いキッチン ・うまく流れないトイレ |
2.現時点で生活に支障が出ている部分 | ・建付けが悪いリビングのドア ・大きな段差がある脱衣所 ・冷蔵庫を置くと食器棚が開かない配置のキッチン |
3.見栄えや利便性にこだわりたい水回り部分 | ・風呂場に浴室乾燥機を付ける ・キッチンに大容量の食器棚を併設 ・トイレにウォシュレットや自動洗浄機能を追加 |
4.見栄えや利便性にこだわりたいその他部分 | ・床や壁の張替え ・床暖房の増設 ・玄関に足元照明、シュークローズを取り付ける |
水回りに加え、生活において障害となっている場所のリフォームが最優先になります。その次に見栄えにこだわるリフォームをするようにしましょう、生活上特に問題はないけれどきれいにしたい・もう少し便利にしたいというリフォームは後者になります。優先順位をしっかり決めてからリフォームを行うことで、納得のいくリフォームを行うことが出来ます。
3-2. 優先順位に沿ってリフォーム箇所を具体的に選ぶ
次に、優先順位を決めた方はそれに沿ってリフォーム箇所を具体的に選びましょう。ここでは、特にリフォーム需要が高い以下水回り3点の事例をまとめました。
・風呂場
・キッチン
・トイレ
費用も記載してありますので、おおよその目安にしてください。もし予算に余裕があるようでしたら、自分のやりたい部分を組み合わせてプランを立てることも可能です。
風呂場
費用 | 99万5千 |
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施工内容< | 浴槽交換・浴槽リフォーム |
こちらはお風呂場を全面的にリフォームした例になります。チェーン式の排水の風呂をワンプッシュで排水できるポップアップ風呂にリフォーム。バスタブもおしゃれな色に、タイルも新しく取り換えることで清潔感のあるお風呂に生まれ変わりました。
出典:http://www.infield-gr.jp/case_bath/detail0005.php
費用 | 150万 |
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施工内容< | 浴槽交換・浴槽リフォーム |
こちらはやや費用は高めですが、同じくお風呂場の全面リフォームを行っています。お風呂に床暖房と浴室乾燥機を新しく備え、冬でもひんやりとしない空間になっています。また手すりの位置を低めに取り付けることで安全性が増しています。
出典:http://www.infield-gr.jp/case_bath/detail0005.php
風呂場のリフォームをもっと詳しく知りたいという方は、以下の関連記事を参照してみてください。


キッチン
費用 | 82万 |
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施工内容< | キッチン取り換え |
こちらのお宅はキッチンを丸ごと取り換えています。非常にスタイリッシュな見た目ながら機能性も抜群です。食洗器内蔵のキッチンにすることで、カウンターの物が減りすっきりとしました。取り出しやすい扉の収納は、お料理中でも楽に片づけが出来ます。
出典:http://www.infield-gr.jp/case_kitchen/detail0010.php
費用 | 113万 |
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施工内容< | キッチン全面リフォーム |
キッチンを全面的にリフォームしたおうちがこちらです。食器棚を取り払い、デザイン性の高いシステムキッチンを導入。ランプを新設することで明るい空間になります。まるでカフェのようなおしゃれなキッチンへと変化しました。
出典:http://www.infield-gr.jp/case_kitchen/detail0011.php
キッチンのリフォームをもっと詳しく知りたいという方は、以下の関連記事を参照してみてください。


トイレ
トイレリフォームをする際は、壁紙と床材も一緒にリフォームすることが一般的です。トイレをリフォームするとタンクも規格を変えなければいけないため、以前のトイレとはうまく型がはまらず接合部分がむき出しになったりシミが出たりしてしまうからです。
費用 | 40万 |
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施工内容< | トイレ全面リフォーム |
床も壁も一新し、最先端のトイレになりました。脱臭機能や自動清掃が標準になっているので、トイレ掃除も楽になります。棚の配置も変え、トイレットペーパーや掃除道具が目立たず収納できるようになりました。
出典:http://www.infield-gr.jp/case_toilet/detail0006.php
トイレのリフォームをもっと詳しく知りたいという方は、以下の関連記事を参照してみてください。


また、一部分だけでなく水回りの三点をまとめてリフォームしたいという方にもピッタリな記事があります。以下の関連記事を参考にしてみてください。


予算400万円で理想のフルリフォームは難しいかもしれませんが、一部のリフォームには十分な費用です。全面改装はできなくても、自分の満足のいくリフォームをすることは出来ます。もしもフルリフォームが難しいとなった場合は、まずは自分の優先度の高い箇所のリフォームを検討してみてください。
4.まとめ
予算400万円のフルリフォームの事例やそれに必要なこと、その予算ではできない場合の解説をしました。リフォームは安い買い物ではありませんので、念入りな計画が必要になります。その中で予算との兼ね合いはとても大切です。都度自分のやりたいリフォームと金額を照らし合わせて、その価値があるのかどうか見極めましょう。予算400万円でマンションのフルリフォームを考えている際は、是非この記事を参考にしてください。
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