モルタル外壁を塗装するときに注意しないと損をするポイント

モルタル外壁の塗装リフォームを検討しているけれど何から手を付けたらよいかわからないという人は多いでしょう。
この記事では費用はいくらなのかやDIYで塗装ができるのか、工事にかかる期間、業者に依頼する手順などを紹介致します。
悪質業者に騙されないためにも最低限の知識は覚えておきましょう。
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1.モルタル塗装を実施する前の確認事項
モルタル外壁の塗装をする前に確認しておきたいことがあります。そもそも自分の家の外壁がリフォームするべきかどうかの目安を知らなければ工事が必要かどうかもわかりません。業者にモルタル塗装を依頼する前に必要性やメリットについて理解しましょう。
1-1.どういう症状でどれくらい深刻かを確認する
モルタル塗装が必要な目安としては以下があります。
1-2.モルタル塗装をしないで放置するとどうなるの?
塗料の耐用年数を超えたら外壁の劣化症状にかかわらず業者に調査をしてもらいましょう。
表面には症状がなくても内部では劣化が進んでいるケースがあります。早めに対策を打つことで、結果的に修繕費用を安くすることができるので、耐用年数を目安にチェックするようにしましょう。
それでは、もし劣化を放置して20年以上もモルタル塗装を行わなかった場合はどうなるのでしょうか?
10年を過ぎた頃から塗料は剥がれ落ち、外壁が雨や風によって侵食されていきます。15年経った頃には外壁内部や建物まで劣化してしまい、20年もかからずに雨漏りや隙間風、虫の侵入を許してしまい家がボロボロになってしまいます。
1-3.モルタル塗装をDIYで行うメリットとデメリットを確認しよう
結論から言えばモルタル塗装をDIYで行うことは可能です。メリットとデメリットを把握して実行するかを考えましょう。
DIYで外壁塗装を行うメリットは価格だけです。業者に依頼するよりも半額程度で工事ができるでしょう。
しかし一方でデメリットは最低でも3つはあります。
【デメリット1】工期が延びる上に重労働である
業者がモルタル塗装を行う場合は2〜3人程度で毎日8時間作業して2週間程度です。
しかしDIYの場合は1人で作業するでしょうし、毎日8時間も工事をすることはできないでしょう。そのためDIYでモルタル塗装を行うと3ヶ月はかかります。
またモルタル塗装は重労働です。20kgある塗料を持って移動したり同じ姿勢でひたすら塗装するため、プロでも腰を痛めることが珍しくありません。普段から肉体労働をしていない人が作業を無事に終えるのは難しいでしょう。
【デメリット2】近所の住民とトラブルになりがち
DIYで最も多いトラブルが近隣住民からのクレームです。業者が工事するときには周辺住民に挨拶をした上で足場に飛散防止シートを張って万全の状況で作業をします。
ここまでやっても近くの車に塗料が飛ぶことを完全に防ぐことはできません。DIYで外壁塗装をすると高確率で周辺住宅や車に塗料が飛びますので、弁償するために10万円以上請求されることでしょう。
結果的に弁償費用がかさんでしまい、業者に依頼した以上の費用がかかることもあります。
【デメリット3】塗膜が剥がれやすく、すぐに効果がなくなってしまう
モルタル塗装を行うプロは塗装技能士という国家資格を基本的に持っています。多くは塗装に関する知識と実務経験がなければ取得できないため、素人ではこなせない作業がたくさんあります。
それらの技術を習得していない人が塗装をすれば耐用年数まで塗料がもつことはありません。最悪の場合は1年で塗料が剥がれるでしょう。
DIYをしたものの翌年には剥がれてしまい、結局は業者に依頼して費用が無駄になったという例は珍しくありません。後悔しないためには最初から業者に依頼するのが最善と言えるでしょう。
2.モルタル塗装の費用を解説
モルタル塗装を業者に依頼すると、30坪程度の住宅であれば60万円〜120万円程度の相場となるでしょう。各工程の価格は以下のようになります。
上記はあくまで一例です。複雑な構造の住宅や、使う塗料によって大きく差があります。
2-1.費用は塗料の種類によって変わる。それぞれの価格と特徴を知ろう
モルタル塗装が可能な塗料は以下の5つです。最高品質の塗料に「光触媒」がありますが、非常に施工難易度が高くモルタル外壁への塗装には向いていないため表から除外しています。
安さを重視するのか機能性を重視するのかで、選ぶ塗料は変わってきます。
アクリル系塗料の特徴
耐用年数は5〜7年。安いが耐用年数が短い。
ウレタン系塗料の特徴
耐用年数は6〜10年。シリコンよりコストパフォーマンスが悪い
シリコン系塗料の特徴
耐用年数は8〜15年。最も普及している塗料。
ラジカル系塗料の特徴
耐用年数は12〜15年。発売して間もないため信頼性に疑問がある。
フッ素系塗料の特徴
耐用年数は15〜20年。高価だが耐用年数が長い。
それぞれ一長一短ありますので、よく比較検討してみてくだい。
2-3.業者によって価格が異なる場合がある
同じ塗料と工程なのに業者によって価格が異なることがあります。理由としては人件費です。
ベテラン職人と新米が同じ人件費ということはありません。熟練の職人だけで工事をするならそのぶん価格が高めになるでしょう。かといって人件費を安くすると新米職人ばかりになって仕上がりが悪くなります。
選べる場合は可能な限りベテラン職人に依頼しましょう。
3.モルタル塗装に掛かる期間
基本的にモルタル塗装の工事にかかる期間は2週間〜1ヶ月程度で、詳細は以下のようになります。
3-1.症状の大きさで作業期間が変わる
モルタル外壁の劣化具合によって下地処理にかかる期間が多少変わります。
・色落ち、チョーキング、幅0.3mm以下のクラック、塗膜剥離
これらの下地処理は基本的に表面だけを補修すれば良いため1日か2日程度で完了します。
・大きなクラック、外壁剥離
モルタルが大きく欠損している場合は外壁の内部から補修が必要です。モルタルを塗り直す場合には乾燥させるために最低でも1日は必要ですので下地補修が完了するまでに2〜3日程度かかることでしょう。
3-2.依頼する時期や季節で作業期間が変わる
工期に大きく影響するのがモルタル塗装をする時期です。低気温、高湿度、雨が降っている場合には基本的に塗装作業はできません。
モルタル塗装ができない条件
- 気温5℃以下
- 湿度85%以上
- 雨がわずかでも降っている
1つでも満たす状況で無理にモルタル塗装を行えば、塗料の耐用年数より遥かに短い期間で剥がれてくるでしょう。
このため、雪が降る時期、梅雨、台風が来る時期はモルタル塗装に向いていません。
特に梅雨の場合は工期が2週間以上延びる可能性があるので注意して下さい。
3-3.依頼する業者によって作業期間が変わる
業者によって工期が変わる可能性もあります。工期が変わる最大の要因は作業人数です。
2週間という工期は2〜3人が毎日作業した際の目安です。1人で作業をしていれば工期が延びるのは当然でしょう。
また、業者に依頼が殺到していると安い住宅の塗装は後回しにされる可能性もあります。
天候が悪いわけでもないのに作業が1週間以上も放置されるようなら確認してみたほうが良いでしょう。
4.モルタル塗装の手順を紹介
モルタル外壁の塗装を業者に依頼するにはどのような手順を踏めば良いのでしょうか。依頼する前、作業中、完了後で必要な手順をまとめました。
4-1.業者に依頼するまえに、自分たちで行う準備
業者に依頼する前に3つのポイントをチェックしておきましょう。
- 外壁の劣化具合を確認する
- 3社以上から見積もりをとる
- 使う塗料や足場を決める
外壁の劣化具合を確認する
モルタル外壁の劣化具合を確認します。色落ちやチョーキングなどが無ければまだ塗り替える必要はありません。
クラックや塗膜剥離、外壁剥離があるのならすぐに見積もりを取りましょう。
3社以上から見積もりをとる
悪質業者に騙されないためには2社ではなく3社以上から見積もりを取得しましょう。2社だけだと30万円以上の価格差が出た時にどちらが悪質なのかが判別できません。
3社に依頼しておけば2社は価格が近くなるでしょうから適正額がわかりやすいでしょう。優良企業の見分け方は以下を参考にしてみて下さい。
- 見積書の項目が一式ではなく細かく書いてある
- 創業10年以下の企業は避ける
- 極端に安い・高い企業は避ける
- 可能なら施工中の現場を見せてもらう
業者選びで迷うようならリフォームガイドで見積もりを取得すれば比較的安心して選ぶことが可能でしょう。リフォームガイドは審査を通過した優良な業者のみが登録されています。その中からお客様のお住まいや要望に合った業者をピックアップし、同時に複数社から見積もりを取ることができます。
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使う塗料や足場を決める
耐用年数や価格を考えて塗料や足場を決めましょう。塗料の種類は基本的に自分で決めますが、足場については住宅の構造によっては選べない可能性があります。
4-2.塗装作業中に必要なこと
業者に塗装を依頼したら行うべきこと以下の3つです。
- 近隣住民への挨拶
- 窓を施錠する
- 業者に不審な行動がないか確認
近隣住民への挨拶を済ましておく
意外と忘れがちなのが近所への挨拶です。業者は近隣への挨拶をしてくれますが、作業には騒音や悪臭が伴うため施主本人が挨拶に行かないと納得しない人もいます。
近所とのトラブルを避けたいのであれば隣3件までは挨拶をしておきましょう。
窓を必ず施錠する
普段は鍵を開けていても問題がない窓でも、工事中は足場が設置されます。外壁工事の足場を利用して2階の窓から侵入する泥棒がいますので、外出時には必ず窓を施錠しましょう。
業者に不審な行動がないか確認する
業者が塗装を3回行っているか、必要以上に塗料を薄めていないかなどを確認しておきましょう。これらは工事完了後にはプロでも確認が難しいですので作業中に確認するのが1番です。
3回塗りをしているかどうかや塗料を薄めたかどうかは業者に使用済みの空き缶を見せてもらえば可能です。1番は工事している作業状況を観察することです、工事中は家にいられないというのなら工事を始める前に「使用した塗料の空き缶を工事後に見せて下さい」と伝えることで確認しやすくなるでしょう。直接確認できないのなら使用した缶を写真に撮ってもらって下さい。
大手メーカーの塗料なら1缶でどのくらいの面積が塗れるかが公式ホームページでわかりますので空き缶の数でおおよその使用量が判別できます。
4-3.塗装後に必要な確認事項
塗装が完了した後にも確認する項目があります。
- 塗り漏らしがないか
- 適切に塗料を使ったか
- ゴミが残っていないか
塗り漏らしがないかを確認する
外壁を一通り見回して塗り漏らしが無いかを確認しましょう。後で発見しても対応してくれない可能性があります。
狭い隙間や凹凸が多い外壁などは見る角度を変えると塗り漏らす可能性がありますので注意深く観察しましょう。
適切に塗料を使ったかを確認する
可能な限り工程や使用済みの塗料缶の写真を残してもらいましょう。多くの業者では住宅塗装で写真まで残してくれることはありませんので事前に話しておくと良いでしょう。
適切な工程を経たか、塗料を正しく使ったかが見分けやすくなります。
ゴミが残っていないかを確認する
いい加減な業者だと養生したゴミや飛散した塗料が作業後に見つかります。塗るべきではない場所に塗料が飛んでいないかなどは一通りチェックしておきましょう。
5.まとめ
一般的な住宅であれば30坪で60万円〜120万円程度でモルタル塗装ができるでしょう。
工期は2週間〜1ヶ月程度ですが、気温が5℃以下だったり雨が降る時期は2ヵ月以上掛かる可能性があります。
悪質業者に騙されないために、まずは3社以上から見積もりをとると良いでしょう。
自分で会社を選べない人は、リフォームガイドを利用することで優良企業を選びやすくなります。
相場を把握して適切な業者に依頼できるようになりましょう。
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