
「住宅の外壁をサイディングにリフォームしたいのだけれど何からしたらよいかわからない」
こんな悩みを抱えている人のために、この記事ではサイディング外壁にリフォームする上で必要な知識をまとめました。
費用や工事期間、必要な手順などがわかりますのでサイディング外壁にリフォームしたい人は参考にしてみてください。
目次
1.外壁をモルタルからサイディングにリフォームするための事前知識
モルタル外壁からサイディングにリフォームする際にはメリットや利用できる素材を知っておくことで費用を抑えることができます。
適切な工事方法を選ぶために事前に以下の内容は知っておきましょう。
1-1.サイディング外壁のメリットとデメリット
モルタル外壁からサイディングにリフォームするメリットとデメリットはいくつかあります。
サイディング外壁にするメリット | サイディング外壁にするデメリット |
---|---|
・建物の耐用年数を延ばせる ・劣化が激しい場合でも修復できる ・デザイン性が高くなる |
・費用が高額になる ・工期が延びる |
また、劣化が激しい建物の場合はサイディング外壁にリフォームしなければ対処が難しい場合もあります。サイディング外壁はモルタルに比べてデザイン性が高く自由に選べるのも利点です。モルタル外壁をサイディングにすることで外壁内部の劣化を補修できます。これにより建物全体の耐用年数を延ばすことができるでしょう。
一方でサイディング外壁へのリフォームは既存のモルタルを剥がす作業から入るため費用が高額になり、工期も1週間程度は長くなります。
モルタル外壁の上にサイディングを張ることは可能ですが外壁内部の劣化を修復できないためおすすめしません。
1-2.サイディング外壁にリフォームできる外壁素材
一般的な住宅であればサイディングに張り替えできない外壁はほとんどありません。
- モルタル外壁
- サイディング外壁
- タイル外壁
多くの住宅がこの3つに該当しますがいずれもサイディングへの張り替えが可能です。
2.外壁をサイディングにリフォームするための費用
30坪程度の住宅であればサイディング外壁へのリフォームは150万円〜250万円程度が多いです。
モルタル外壁やタイル外壁の場合は既存外壁の解体費用が高くなりがちですのでさらに10万円〜20万円程度かかる場合もあります。
工事内容 | 30坪(100㎡)の目安額 |
---|---|
足場 | 10~15万円 |
施工費 | 40~70万円 |
シーリング | 10~20万円 |
材料費 | 50~110万円 |
既存外壁解体 | 10~30万円 |
諸経費 | 10~30万円 |
合計 | 150~250万円 |
上記はサイディング外壁に張り替えた場合です。既存の外壁の上からサイディングを重ね張りする場合には外壁解体費用はかかりませんので10万円〜30万円ほど安くなります。
「張り替え」とは既存の外壁をすべて解体して新たにサイディングを張り直す手法です。「重ね張り」あるいは「カバー工法」と呼ばれるものは既にある外壁の上からサイディングを張る手法です。
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2-1.サイディングボードの材質別の費用
サイディングによるリフォームでは使用する材料によって価格が大きく変動します。
以下は外壁を張り替える場合の30坪住宅の大まかな相場です。
材料 | 30坪の相場 | 合計工事費用 | 耐用年数 |
---|---|---|---|
窯業系サイディング | 60万円 | 160万~230万円 | 7~13年 |
金属系サイディング | 48万円 | 150万~220万円 | 10~15年 |
木質系サイディング | 72万円 | 170万~240万円 | 8~12年 |
樹脂系サイディング | 108万円 | 190万~250万円 | 10~20年 |
窯業系サイディングの特徴
セメントや水、繊維質などを原料にしたサイディングボードで、装飾しやすく自由にデザインを選べるメリットがあります。
地震や火災に強く防音性も高いため優れたサイディングボードで、多くの住宅で利用されています。
金属系サイディングの特徴
価格の安さと材料の軽さが特徴的なサイディングボードです。
デザイン性が限られるためサイディングの魅力を活かしきれない面はありますがコストパフォーマンスが最も高い素材です。
木質系サイディングの特徴
木材を使用したぬくもりを感じられるサイディングボードです。非常に落ち着きのある外壁にすることができる一方で、火や水に弱く耐久性は他の素材に比べて低いです。
耐用年数の割に価格が高いため資金に余裕がある人に向いています。
樹脂系サイディングの特徴
プラスチックのような樹脂を原料としたサイディングボードです。耐久性が非常に高くてシーリングを行わない手法であれば他の素材に比べて2倍弱の耐用年数を誇ります。
ただし施工が難しいため取り扱っている業者が少なく、費用が高額になることが欠点です。
2-2.元の壁を撤去する費用
サイディング外壁にリフォームする際には既存外壁を解体する作業があります。
工法が「重ね張り」であれば撤去費用は不要ですが「張り替え」の場合は必ずかかります。30坪程度の住宅なら既存外壁の撤去費用は10万円〜30万円程度が相場です。
既存外壁の撤去費用には結構な金額がかかりますので、外壁の劣化が軽度の場合は重ね張り工法を選ぶことで価格を抑えることが可能です。
3.外壁をサイディングにリフォームする際にかかる工事期間
外壁をサイディングにリフォームする際の工期は以下が目安となります。
張り替えの工期 | 重ね張りの工期 |
---|---|
14~25日 | 8~15日 |
既存外壁を撤去する分、張り替えのほうが重ね張りに比べて2倍近い日数がかかります。
工期が延びる可能性がある要素
サイディング外壁にリフォームする際は条件次第で工期が2倍以上に延びる可能性があります。
以下では工期が延びやすい代表的な例を紹介します。
長期間の悪天候による工期の延長
梅雨や台風などにより悪天候が続くとサイディング外壁のリフォームができません。外壁に水がついてしまうと、張り替え・重ね張りを問わず施工不良が起こります。
そのため雨や風が強い日は作業ができませんので工期が延びてしまうのです。
僻地での作業は工期が伸びやすい
山奥などでサイディングボードを運ぶのが難しい場合は工期が延びる可能性があります。
職人の移動も大変ですので1日に作業できる時間が減ってしまい、費用が増えたり工期が延びやすくなります。
作業が難しい構造の建物は工期が延びやすい
隣家と外壁の隙間がほとんどない場合は足場を設置することができません。
人が入るのも苦労するような外壁だった場合は作業が難しく工期が延びやすくなります。
4.サイディング外壁のリフォームを行う注意点
外壁をサイディングにリフォームするのであれば悪質業者を見抜く目が必要です。しかし素人が業者の良し悪しを見抜くのは簡単ではありません。
ここでは知識がなくても悪質業者を避けられる情報を紹介いたします。
4-1.業者に依頼する
費用を抑える上で最も大事なのが業者に依頼する段階です。ここを乗り切ることで悪質業者に騙される可能性を半分以下にできるでしょう。
外壁を見てもらって適切な材料と施工方法を選んでもらう
業者に依頼する際は簡単な希望を伝えて適切な施工方法と材料を選んでもらいましょう。
今回はメンテナンスさえできれば十分なのか、あるいはデザインを大きく変えたいのかなど具体的に提示することであなたの家に適した方法を業者が選んでくれます。
見積もりは必ず3社以上から取得すること
適切な材料と施工方法を選択したら3社以上から見積もりを取りましょう。2社だと価格が大きく異なる際に最適な業者を選べません。
注意点として、見積もりを取得する際は同じ条件で見積書を作ってもらって下さい。違う条件の見積もりを比較しても業者の良し悪しは見抜けません。
もし業者選びで迷うようならリフォームガイドで見積もりを取得すれば比較的安心して選ぶことが可能でしょう。リフォームガイドは審査を通過した優良な業者のみが登録されています。その中からお客様のお住まいや要望に合った業者をピックアップし、同時に複数社から見積もりを取ることができますので、ぜひ活用してみましょう。
(ご参考)リフォームガイドのご紹介
ここでは、紹介サイトの一つである弊社リフォームガイドについてご紹介します。リフォームガイドでは、みなさまのリフォーム内容や趣向に合わせてピッタリのリフォーム会社をまとめてご紹介できます。
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悪質業者の手口を把握しておく
悪質業者には共通する手口があります。以下のような業者は危険ですので避けるようにしましょう。
- 家にいきなり営業に来た業者
- 現地調査を数分で終わらせる業者
- 質問をしても具体的な回答が返ってこない業者
特に、家に訪問営業をいきなりしてくる業者はほぼ間違いなく悪質業者ですので避けて下さい。
現地調査にかかる時間は手抜きでなければ2〜3分では終わりません。じっくり調べているかをチェックしましょう。
質問をしても具体的な回答を返せないということは知識が不足している証拠です。優良業者ならありえない対応ですので注意して下さい。
5.工事中、工事後の注意点
業者に依頼して工事が始まってからも確認しなくてはいけない点がたくさんあります。
対策をしておかなければ後悔することが多いので事前に知っておきましょう。
5-1.工事中のチェック事項
工事を無事に終わらせるためには以下のことに注意しなくてはいけません。
近隣住宅とのトラブル回避をするために、事前に挨拶を済ましておく
業者は工事前に周辺の住民に挨拶をしますが、あなた自身も行ったほうが良いです。
リフォームする本人が挨拶に来なければ非常識だと考える人もいます。そういったささいな問題から近所付き合いが悪化して工事後にトラブルになるケースがあります。
窓は必ず施錠して、泥棒の侵入に注意しましょう
工事中は足場が組まれていますので2階や3階でも簡単に侵入できます。
普段は気にしていなかった窓の施錠も工事期間中はしっかりとチェックして下さい。
5-2.工事が終わったら
工事が終わったら仕上がりのチェックをしましょう。工事ミスがあっても数カ月後に見つけた場合は有料での修繕となりやすいです。
工事直後にミスが無いかを確認することは費用を抑える上で重要です。
シーリングや隙間を必ずチェックしましょう
サイディング同士の隙間を埋めるゴム状の物質がシーリングです。シーリングに大きな隙間があいていたりサイディング部分にはみ出しているような場合は業者に確認してもらいましょう。
色やデザインは希望通りか確認しましょう
サイディング外壁の色や材質は希望通りになっているかを確認しましょう。
見積もりの段階で材質や色については話し合っているはずですのでおかしな点があれば業者に尋ねて下さい。
新品なのに破損していないかチェックしましょう
新品のサイディングボードを取り付けたのにもかかわらず割れていたりヒビが入っていたら修理してもらいましょう。
工事中にぶつかるなどして表面が削れる可能性もあります。
6.まとめ
基本的にサイディング、モルタル、タイルなど既存外壁がどの種類であってもサイディングへのリフォームをすることができます。
30坪程度の住宅であれば150万円〜250万円程度の費用で2週間〜4週間の工期で終わるでしょう。
張り替えではなく重ね張り工法を採用する場合はさらに費用を抑えて工期も短くなります。ただし外壁内部の劣化具合などによっては全面張り替えしかリフォーム手段がないこともあります。
内部の劣化は見つけにくいため、自宅に張り替えが必要かどうかは業者に調べてもらうことでわかるでしょう。
優良な業者を選ぶことで費用は抑えることが可能です。悪質業者の手口を把握すれば対策ができますので今回の内容を事前に確認しておきましょう。
リフォームガイドを利用すれば審査を通過した有料な業者に一括で見積もりを依頼できます。業者探しが面倒だったり悪質業者に騙されるのが怖いという場合は利用してみると良いでしょう。
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