外壁の修理(補修)方法・費用・工期まとめ-DIYは可能?優良業者の探し方も-

ひび割れ、剥がれ、反り、穴あき、へこみなど、外壁に損傷を発見。
「修理にいくらかかるんだろう?」「どのような修理・補修が必要なんだろう?」「自分で補修はできるのだろうか?」などの疑問をお持ちではないでしょうか。

この記事では、外壁の劣化症状ごとに、補修方法・費用・工期について表にまとめて解説していきます。

また、修理費用を抑える方法や、適切な修理を実施してくれる優良業者を探すコツもまとめています。

この記事を読めば、自分のお家の劣化症状を把握し、適切な修理方法を選び、優良業者に依頼することができますのでぜひご参考にしてみてください。


1.【症状別】外壁の修理方法・費用・工期

外壁の劣化症状ごとに、修理方法、費用、工期を分かりやすく表にまとめています。
自分のお家がどのような状態で、まず何をすれば良いのか、業者に依頼した場合いくら費用がかかるかの参考にしてみてください。

<外壁の劣化症状>
・ひび割れ
・目地(コーキング)の劣化
・剥がれ
・反り・浮き
・穴あき・へこみ・欠け
・雨漏り

外壁の種類によって修理方法が違う場合があるので事前に確認しておきましょう

サイディング

サイディングとは、セメントや繊維質のものを板状に成形した建材で、新築外壁の7割以上に使われています。工場塗装されているものが使われていますが、その塗膜は5~7年経つと徐々に劣化してきますので、再塗装を行わないと、様々な劣化症状が現れてきます。

モルタル

モルタルとは、水・セメント・砂を混ぜ合わせたもので、これを外壁材として用いています。モルタル自体には防水性は無いため、新築時に塗装されます。サイディングと同様に、塗膜は5~7年程度で徐々に劣化してくるため、再塗装を行わない場合、ひび割れといった各種劣化症状が出てきます。

1-1.外壁のひび割れ

外壁ひび割れ

外壁のひび割れの修理方法・費用・工期
劣化度 修理方法 費用 工期 備考
幅0.3mm以上の割れが
多数見られる
外壁張り替え or 上張り 20万円
~200万円 ※1
1日~4日 工事面積に応じて
費用が増減
幅0.3mm以上の割れが
発生し始めた
コーキング補修 1~5万円 半日 モルタル壁の場合、
工事費用が高くなる傾向
※2
0.3mm未満の割れ コーキング補修 0.5~2万円 半日

※1 30坪の住宅外壁全体の場合。補修範囲によって費用が変わります。
※2 モルタル壁の場合には、コーキングと外壁の密着良くするために、V字カットと言って、ひび割れ箇所をあえて大きくV字に削ります。そのため修理費用が、サイディング等に比べ高くなる傾向にあります。

幅0.3mm以上の割れは雨漏りのリスクもあるため、早急な修理が必要です。劣化が激しい外壁材は、コーキング補修をしてもすぐに新たなひび割れが発生してしまいます。内部の損傷も点検するためにも張り替え等を検討された方が良いでしょう。

0.3mm未満の細かい割れの場合には、コーキング補修を行い、築年数に応じて再塗装を行いましょう。

コーキングとは

コーキングは、コーキングという隙間を埋める充填材で、気密性・防水性に優れたものです。外壁材の間の目地にも使われているもので、ひび割れ補修にも使用されます。

ひび割れのコーキング補修の仕上がりは、補修跡が多少目立つようになるため、外観を元通りに綺麗にするためには張り替えや上張りが必要です。

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1-2.目地(コーキング)の劣化

外壁の目地(コーキング)の劣化

目地(コーキング)の劣化の修理方法・費用・工期
劣化度 修理方法 費用 工期
外壁全面のコーキングの
割れ・欠落
全面のコーキング打ち替え 30万円前後
※1
1日~4日
一部コーキングの割れ 一部コーキング打ち替え 1~3万円 半日

※1 30坪の住宅外壁全体の場合。下地が劣化している場合には、+5~10万円程度かかる場合あり。

コーキングは、紫外線によって劣化し、肉痩せ、ひび割れ、剥離、破断、欠落といった症状が出てきます。放置してしまうと、雨水が侵入し、内部の劣化を招いてしまうため、なるべく早い修理が必要です。

築10年もしくは前回塗装時から10年以上経過している場合には、外壁塗装を行う際にコーキングも一緒に打ち替え工事をすることが一般的です。

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1-3.外壁の剥がれ

外壁の剥がれの修理方法・費用・工期
劣化度 修理方法 費用 工期 備考
外壁材が脆くなっている 張り替え 20万円
~200万円
※1
1日~4日 サイディングに多く起こる現象。
「凍害」や「通気性の欠如」によって起こる。
※2
剥がれて凹んでしまっている パテ埋め後、塗装 2~5万円 1日
塗膜のみ剥がれている 塗装 1~3万円 1日

※1 30坪の住宅外壁全体の場合。工事面積に応じて費用が増減します。
※2 「凍害」は、サイディングに含まれた水分が、寒冷時に凍ってしまい、内側から外壁材を破損してしまう現象です。「通気性の欠如」は直張り工法で施工されたサイディング壁で見られ、再塗装を行っても剥がれてきてしまうため張り替えが必要になります。

外壁の剥がれは、凍害、構造上の問題、塗装の不備など原因が様々あります。原因に応じて適切な修理が必要となります。

剥がれた外壁を放置してしまうと、そこから雨水が侵入し内部劣化を引き起こす可能性があるため、早期に修理を行いましょう。

1-4.外壁の反り・浮き

外壁の反り・浮き

外壁の反り・浮きの修理方法・費用・工期
劣化度 修理方法 費用 工期 備考
重度の反り 一部張り替え 10~20万円 1日~3日 反りを戻すと割れてしまう場合
軽度の反り 釘打ち、コーキング 1~2万円 1日 手で抑えて反りが戻る程度

サイディングは、徐々に防水性が劣化し、雨水を吸収するようになります。そこに太陽光があたり表面から乾燥していくことによって、反り(浮き)の症状が現れることがあります。

手で反りを戻せる軽度の場合には、釘で再度サイディングを固定し、コーキングなどで補修を行います。重度の反りを無理に戻すと、サイディングが割れてしまうため、張り替え工事を行います。

反りを放置してしまうと、隙間から雨水が侵入し、内部腐食の原因となりますので早期に修理を行いましょう。

1-5.外壁の穴あき・へこみ・欠け

外壁の穴あき・へこみ・欠け

外壁の穴あき・へこみ・欠けの修理方法・費用・工期
劣化度 修理方法 費用 工期 備考
内部まで腐食が
進んでいる場合
・張り替え(サイディング外壁)
・パテ埋め or モルタル補修後、
 塗装(モルタル壁)
*内部補修も必要
10~20万円 1日 穴あき等を放置して
しまった場合に発生
衝突による破損など パテ埋め後、塗装 1~3万円

 

半日

車や自転車をぶつけて
しまったなどに発生

外壁に物をぶつけてしまい、穴が空いたり、凹んだり、欠けてしまうことがあります。これらは、早期に修理を行い、雨水が内部に侵入しないようにしましょう。パテ埋めを行い、再塗装を行うことで傷も目立ちにくくなります。

内部まで腐食が進んでしまった場合には、張り替えを行い、内部の状況の点検及び補修を行う必要があります。

1-6.雨漏り

外壁の雨漏り

雨漏りの修理方法・費用・工期
劣化度 修理方法 費用 工期
内部構造まで腐食 下地修繕後
・張り替え(サイディング)
・モルタル補修(モルタル壁)
20~50万円 1~2日
サッシ周りからの
軽度の雨漏り
コーキング補修 1~3万円

半日

実は、外壁が原因で雨漏りが発生することもあります。原因は主に、サッシ周りの隙間か、外壁の劣化によるものです。

サッシ周りからの軽度の雨漏りであれば、コーキング補修だけで収まる場合もあります。
外壁の劣化による雨漏りの場合には、内部に雨水が侵入し始めて日が経っていることが多く、張り替えが必要です。下地の劣化状況を確認し、修繕を行ったのち新しい外壁材を張ります。

雨漏りの放置は、お家の寿命も短くしてしまうため、早急に修理を行いましょう。

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2.外壁の修理費用を抑える4つの方法

外壁の修理費用は、急な出費となり家計を圧迫してしまうため、工事を後回しにしたいという方も多いのではないでしょうか?

そこで、なるべく費用を抑えるための方法を4つご紹介いたします。

  • 火災保険を利用する
  • 自治体の補助金、助成金を活用する
  • 相見積もりをする
  • 簡単な修理はDIY

これらを検討することで、適切な修理を早期に行いながらも、費用を抑えることができることがあります。

2-1.自然災害による修理は火災保険を利用する

火災保険は、自然災害による家の修理に利用が可能です。

対象となる自然災害

自然災害は、
・火災
・落雷
・爆発
・風災(突風や台風)
・雪害、雹(ひょう)災
などが対象となっています。

そのほか、洪水などの水害、盗難や車の衝突などの人災まで対応範囲の保険もあります。

ご加入の保険がどこまでの災害を対象としているのか確認することをおすすめします。

<申請方法>

修理費用を保険会社に申請する手順は以下の通りです。

  1. 保険会社に申請書を送付してもらう
  2. 業者に見積もり依頼
  3. 点検写真と見積書を保険会社に送付
  4. 保険金が下りるか決定

必要なものは、基本的に3つ(申請書、写真、見積書)だけなので、申請は簡単にできます。

修理に必要な足場費用なども保険金として請求できるので、自然災害で破損してしまった場合には必ず利用しましょう。

外壁工事で適用できる保険の種類から適用範囲までを知ろう
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2-2.自治体の補助金・助成金を活用する

地方自治体によって、外壁リフォームなどの補助金・助成金制度がある場合があります。

対象住宅や申請方法が、各地域によって異なりますので、お住まいの自治体に事前に問い合わせをしてみてください。

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2-3.相見積もりを取る

相見積もりとは、2~3社の複数社に見積もりを依頼することです。

1社だけに見積もりを取るよりも、工事内容や費用を比較することができ、より条件の良い業者に依頼ができます。

相見積もりを行うことは、業者に伝えても問題ありません。一昔前は相見積もりは失礼というイメージもありましたが、現在では相見積もりを取っていない方の方が少なく、業者側も相見積もりを推奨しているところも多いです。

相見積もりのメリット 相見積もりのデメリット
・業者の比較ができる
・相場を把握し、費用を抑えることができる
・適切な工事内容か判断できる
・時間がかかる

相見積もりは、多少時間がかかることがデメリットですが、メリットの方が圧倒的に多いです。費用を抑えつつも適切な工事を依頼できますので、2~3社に依頼してみましょう。

当サイト「リフォームガイド」は、ご希望のリフォームに合わせて最適なリフォーム会社をご紹介・見積もり取得までサポートするサービスです。ご自分で探す手間をかけず、無料で一括見積もりができますので、お気軽にご依頼ください。

2-4.簡単な修理はDIYで対応する

細かいクラックなど、軽度の劣化であれば、DIYで簡単に修理することもできます。

コーキングなどは、ホームセンターで1000~2000円程度で購入でき、応急処置程度なら業者でなくても作業できます。

ただし、劣化状況を誤って判断してしまうことや、補修方法を間違えて、余計に修理費用がかかってしまうこともあります。

なるべく専門業者の意見を聞いて、DIYでも問題ないか判断してもらうことをおすすめいたします。


3.適切な修理をおこなってくれる外壁業者の5つの特徴

外壁業者は、良心的で誠実な会社もたくさんある一方、そうではない会社も残念ながら存在します。

契約してしまってから後悔しないために、適切な修理をおこなってくれる優良業者の特徴を知っておきましょう。

3-1.見積書の内容が具体的で丁寧な説明がある

優良業者の場合、見積書に工事項目が明記されており、使う材料や施工範囲が記載されています。

3-2.点検写真を撮って、施工方法を説明してくれる

専門家でないと分かりにくいところも、実際のお家の写真から、劣化状況とどのように施工するべきかを分かりやすく説明してくれる業者が安心です。

3-3.保証書の発行、保証内容が充実している

施工不備などがあった際に、無償で補修を行なってくれる保証書の発行をしてくれる業者を選びましょう。どのような症状が出た場合に補償されるかが明記されているか確認しましょう。

3-4.施工実績が豊富

地域での施工数が多く、実績について公表している業者を選びましょう。実績が少ない会社や、遠方での実績しかない場合には、技術力が低かったり、アフターフォローなどが疎かになっていることがあります。

3-5.火災保険や補助金申請に慣れている

申請業務に慣れている業者は、保険会社や自治体への申請をサポートしてくれます。保険金のスムーズな受け取りや、補助金受け取りのトラブルにならないためにも、あまり申請業務について教えてくれない業者は避けた方が良いです。

どんな業者でも、外壁修理の事前打ち合わせは念入りに!

実際に、外壁修理を依頼したら以下のようなトラブルが発生したという例があります。

  • 外壁張り替えで模様が変わってしまった
  • ひび割れの補修跡が目立つ
  • コーキングの色が違う
    など

これらのトラブルは、優良業者であってもお客様と認識の違いが起きることがあります。
どれだけ些細なことでも事前に打ち合わせを行い、資料に記録しておくようにしましょう。


4.まとめ

外壁劣化の症状別の修理方法・費用・工期について解説しました。

・ひび割れ
・コーキングの劣化
・剥がれ
・反り、浮き
・穴あき、へこみ、欠け
・雨漏り

どのような症状であっても、外壁材の内側・建物内部まで劣化が進行してしまっている場合、早急な修理・補修が必要です。

外壁修理の費用を抑えるために、
・火災保険を利用する
・自治体の補助金、助成金を活用する
・相見積もりをする
・簡単な修理はDIY
といった方法を検討してみましょう。

大切なお家を守るために、適切な修理を行ってくれる業者選びも大切です。

<優良業者5つの特徴>
・見積書の内容が具体的で丁寧な説明がある
・点検写真を撮って、施工方法を説明してくれる
・保証書の発行、保証内容が充実している
・施工実績が豊富
・火災保険や補助金申請に慣れている

ぜひこの記事を参考に、外壁劣化を適切に修理して大切なお家を維持していきましょう。

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