一括見積
「理想の住まいを手に入れたい！」と新築を検討したものの、土地探しの難航や建築費の高騰など、現実的な壁に直面している方も多いのではないでしょうか。
こうした背景を受けて近年注目されているのが「リノベーション」です。
中古物件を購入してリノベーションしたり、マイホームや実家をリノベーションしたりすることで、新築よりも費用を抑えつつ、理想の間取りや内装を叶えることができます。
本記事では、リノベーションの費用相場をはじめ、コストを抑える工夫、実例紹介、計画時の注意点までをわかりやすくご紹介します。記事を通じて、リノベーションの魅力や可能性を具体的にイメージし、理想の住まいづくりに一歩踏み出してみましょう。
1.リノベーションの費用相場
リノベーションを検討する際、最初に気になるのは費用ではないでしょうか。
ここでは、住宅全体をリノベーションした場合と、キッチンや浴室など部分的なリノベーションを行った場合の費用相場をご紹介します。
1-1.フルリノベーションの費用相場
出典：http://www.8044.co.jp/gallery/381（戸建て） / 提供：あなぶき興産（マンション）
柱と基礎以外の全てを作り直す「スケルトンリフォーム」で住まい全体をリノベーションする場合の費用相場をご紹介します。マンションと戸建てについて、それぞれの費用の目安を見てみましょう。
1-1-1.マンションのフルリノベーション費用：650～1450万円
リノベーションにかかる費用は、工事の内容や規模によって大きく異なります。なかでも、住まいを一からつくり変える「フルリノベーション」の場合、相場は1㎡あたり約12.5～15万円※。一般的な広さでは、総額でおおよそ650～1450万円程度が目安となります。
※あなぶき興産でマンションリフォーム・リノベーションの設計監理を担当する財間さんの協力の下、実際にリノベーションしたマンションの平米数と施工費用から、平米数別の費用相場を算出
1-1-2.戸建てのフルリノベーション費用：1000～2500万円
戸建てのフルリノベーションでは、耐震補強や断熱工事、間取り変更などを含む大規模な工事をする場合が多いため、費用は多くの場合1,000万円以上かかります。
特に、延床面積が増えると材料費や職人の手間賃が比例して増加するため、広さに応じて費用が上がる傾向となります。
1-2.部分リノベーションの費用相場
部分リノベーションは、特定の空間や設備に絞って行う工事のため、費用を抑えながら住まいの使い勝手や快適さを高められる点が大きな魅力。設備を交換するだけでなく、動線の見直しや内装・レイアウトを工夫して暮らしの質を高められるためおすすめです。
以下の表では、戸建て住宅における部分リノベーションの費用相場を紹介します。
主なリノベーション工事の費用相場
| リノベーション箇所 | 費用相場 |
|---|---|
| キッチン | 50～300万円 |
| 浴室 | 50～200万円 |
| トイレ | 15～50万円 |
| 洗面所 | 10～80万円 |
| リビング | 40～110万円 |
| 居室（寝室・子ども部屋） | 20～50万円 |
| 玄関 | 10～50万円 |
| 外構 | 50～200万円 |
| ワンフロア全体の内装をリフォーム ※2階のみなど | 100～300万円 |
2.リノベーションの費用を抑えるコツ
リノベーションは理想を追求するほど費用がかさみがちです。
予算内で満足のいく住まいを実現するために押さえておきたい、3つの工夫をご紹介します。
2-1.補助金・減税制度を活用する
リノベーションの内容によっては、国や自治体の補助金や減税制度を活用できます。条件を満たせば、数十万円単位の支援が受けられるため、事前に確認しておきましょう。
2-1-1.補助金制度
耐震、省エネ、バリアフリーなどを目的としたリフォームには、内容に応じた補助金制度が用意されています。ここでは、リノベーションに利用可能な主な制度をご紹介します。（2025年5月2日現在）
| 工事内容 | 補助金制度 | 補助額上限 |
|---|---|---|
| バリアフリーリフォーム | 介護保険による住宅改修 | 18万円 |
| 省エネリフォーム・子育て対応リフォーム | 子育てグリーン住宅支援事業 | 最大60万円／戸 |
| 断熱リフォーム | 既存住宅の断熱リフォーム支援事業 | 最大200万円／戸 |
| 断熱窓へのリフォーム | 先進的窓リノベ事業 | 最大200万円／戸 |
| 高効率給湯器への交換 | 給湯省エネ事業 | 最大28万円／戸 |
| 主に旧耐震基準で建てられた家の耐震リフォーム | 自治体による耐震診断・耐震リフォーム補助金 | 自治体による |
2-1-2.減税制度
リノベーションでは、税金の優遇制度が使えることもあります。
住宅ローンを利用する場合など、内容によっては最大140万円が所得税から控除される場合もあるため、あらかじめ内容をチェックしておきましょう。
| 減税制度 | 概要 | 最大控除額 | 対象工事 |
|---|---|---|---|
| 所得税控除 | 住宅ローン減税 | 140万円 （14万円×10年） |
建築基準法に沿った大規模修繕など100万円を超える工事 |
| リフォーム減税 | 60〜80万円 | 耐震、バリアフリー、省エネ、三世代同居対応、長期優良住宅化リフォーム、子育て対応 | |
| 固定資産税の減税 | 一定のリフォームをしたときに翌年度分の固定資産税が減税される制度 | 長期優良住宅化：3分の2 耐震：2分の1 バリアフリー：3分の1 |
耐震、バリアフリー、省エネ、長期優良住宅化リフォーム |
工事の内容や規模によって控除額は異なるため、詳しい条件や対象となるリノベーションの範囲などは、関連する記事を参考にしてみてください。
2-2.相見積もりをとる
金額と工事内容が適正なのかどうか、複数の業者から見積もりをとって比較してみましょう。
同じ内容の工事でも業者によって金額や提案が異なるため、それぞれの見積もり内容についてしっかりと説明を受けると比較しやすくなります。
口コミや実績を調べたり、業者紹介サイトを利用したりして信頼できる業者を見つけることが大切です。
2-3.本当に必要な工事を見極める
リノベーション費用は、間取り変更や水回り設備の移動、使用する素材のグレードなどによって大きく変動します。
予算内で優先順位をつけて、こだわりのない部分は予算を抑えるなど工夫によって費用を調整することが大切です。
3.【費用付き】リノベーションの施工事例
この章では、実際のリノベーション施工事例をご紹介します。
各事例にかかる費用を参考に、どの規模の工事がどの程度の費用で施工可能なのか具体的にイメージしてみましょう。
事例1：【313万円】短期間でコスパよく！ マンションの部分リノベーション
※横にスクロールできます
中古マンションを購入し、入居前に主に水回り（浴室、洗面、トイレ）をリノベーション。工事箇所を絞ることで費用や工期を抑えることができました。
設備や内装はモノトーンで統一し、スタイリッシュで機能的な居住空間に生まれ変わりました。
| 築年数 | 20年 |
|---|---|
| 工期 | 2週間 |
出典：https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=2888
事例2：【400万円】ローコストで快適に！ 中古戸建ての工夫ある全面リノベーション
※横にスクロールできます
中古戸建てを購入し、ローコストで全面改修した事例です。
1階部分は間仕切り壁を撤去し、LDKを一体化。リビングと和室には内窓を設置して断熱性能を向上させ、冬もあたたかさを保てるようになりました。
また、廊下や階段は既存のものを活かしたり、一部の水回り設備は展示品を割引価格で活用したりと、メリハリを意識。コストを抑えつつ、オシャレで機能的な空間に仕上げました。
| 築年数 | 30年 |
|---|---|
| 工期 | 1ヶ月 |
出典：https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=2790
事例3：【434万円】団地リノベーションで快適に。自由に暮らせる空間へ
※横にスクロールできます
和室と洋室の2部屋だった空間をひと続きにして、大きなLDKを実現。自由スペースの壁と天井にはシンプルな木材を張り巡らせ、使い方を自由にアレンジできる設計にしました。
また、水回り設備を一新し、ウォークインクローゼットも設置。
お施主様の暮らしに合わせた、快適なお部屋が完成しました。
| 築年数 | 45年 |
|---|---|
| 工期 | ー |
出典：https://www.artreform.com/example/1997/
事例4：【1100万円】フルスケルトンリノベーションで長く安心して住めるマンションへ
※横にスクロールできます
マンションをフルスケルトンでリノベーションし、部屋のイメージだけでなく内部の配管なども新しくした事例です。
閉鎖的だったキッチンは対面キッチンを採用し、開放的な空間に仕上がりました。
また施主様の希望であった浴室・洗面所のサイズアップを実現。トイレ空間もデザイン性にこだわりました。
配管や間取りを一新し、長年安心して住める理想通りの住まいになりました。
| 築年数 | 25年 |
|---|---|
| 工期 | 2ヶ月半 |
出典：https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=2577
事例5：【1200万円】間取り変更で広々ゆったり！実家をリノベーション
※横にスクロールできます
実家を母と飼猫と一緒に住めるようにリノベーションした事例です。
和室と廊下を無くしてLDKを繋げることで広々とした空間を確保しました。柱は補強したうえで極力残したため、耐震性はしっかりと保たれています。
他にも、階段を緩やかに作り替えたり、外構工事を行い駐車スペースを停めやすくしたり、利便性も向上しました。
また、水回り設備も一新し、猫用の入り口も各所に設置。
家族も飼猫も快適に過ごせるオシャレな空間に仕上がり、明るく開放的で便利な住まいが完成しました。
| 築年数 | 29年 |
|---|---|
| 工期 | 3ヶ月 |
出典：https://www.ishome.ltd/jirei/detail.php?pid=3550
▼古民家のリノベーションや、店舗改装については、こちらの記事で事例とともに詳しく解説しています。
4.リノベーションを考えるときの注意点
4-1.物件の状態によっては費用が増える
リノベーションを行う際、物件の状態が工事費用に大きく影響します。特に、築年数が古い物件や長期間放置されていた空き家では、建物の劣化が進み大規模な補修費用が必要となるケースも。
また、一見きれいに見える家でも基礎部分や配管・電気設備の状態は表面だけではわかりません。
そのため、見積もりが提出されるときに、追加工事が発生しそうかをリノベーション工事業者に確認してみましょう。業者によっては、補修箇所を「予想」し、見積もりに反映させたり、追加工事の可能性を伝えてくれることもあります。
4-2.仮住まいの費用や「家賃二重払い」の期間も考えておく
現在の住まいをフルリノベーションする場合、長期間の大規模な工事となるため、その間の仮住まいの費用を用意する必要があります。
また、中古物件を購入した場合は、リノベーション工事の期間、現住居の家賃と新しい家のローンの「二重払い」が発生します。購入後、工事がすぐに始まらないと「二重払い」期間が長引くため、効率よく計画を進めたいものです。
そのためには、早めにリフォーム業者を選定し、スケジュールの相談をしておくとスムーズです。
中古住宅のリノベーションについてはこちらの記事もご覧ください。
4-3.予算によってはローンを検討する
リノベーションに利用できるローンには、担保の有無で異なる「リフォームローン」と「住宅ローン」の2種類があります。部分リノベーションなど工事金額が小さい場合は、比較的審査が通りやすい「リフォームローン」を活用することができます。
一方、大規模リノベーションや中古物件購入と同時に行う工事なら、金利が低い「住宅ローン」を利用する方法もあります。
また、返済期間が10年以上の「住宅ローン」または「リフォームローン」では、住宅ローン減税が適用され、最大140万円の減税を受けられるメリットもあります。事前に詳細を確認しておくと良いでしょう。
▼ローンについて詳しい情報を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
5.まとめ
リノベーションは、新築より費用を抑えながら理想の住まいを叶えられる、魅力的な選択肢です。
費用相場や事例を参考にしながら、自分に合った無理のない計画を立てましょう。
どこに相談すればいいか迷ったら、経験豊富な会社に無料で相見積もりができる「リフォームガイド」をぜひご活用ください。
なら
