「予算1,000万円でどこまでリフォームができるのか?」
「予算1,000万円あれば新築同然に作り直せるだろうか?」
とお考えではありませんか?
予算1,000万円あればかなり大規模なリフォームができますが、住宅の大きさや劣化状態によっては、十分な金額とはいえません。
この記事では、予算1,000万円でどこまでリフォームができるのか、どこからは難しいのか、事例を交えながらご説明します。あなたの物件のリフォームが予算1,000万円で収まるかどうか判断できるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
▼マンションの1,000万円でできるリフォームについては、以下の記事で解説しています。マンションでお考えの場合はこちらをご覧ください。
>>実際の見積もりデータから算出した「リフォームの費用と相場」をチェック!
目次
1.予算1,000万円でリフォームできる範囲とできない範囲
予算1,000万円でできるリフォームとできないリフォームをまとめると次の通りになります。
予算1,000万円あれば、家の大きさにもよりますが、家の中を新築同然に作り変えることが可能です。間取りを大幅に変えることもできるでしょう。
しかし家の中だけでなく、外壁や屋根などの外装まで全て新品に張替えるとなると、1,000万円に収めるのは難しくなります。
スケルトンリフォームとは?
スケルトンリフォームとは、もともとの内装や外装を全てはがして基礎と骨組みだけにし、一から作り直すリフォームのことです。
スケルトンリフォームは、施工面積が増えれば増えるほど費用が膨らみます。
例えば延床30坪(約100㎡)の戸建ての場合、1350~1800万円が相場となります。(外装はそのままにし、内装のみを作り変える場合はもう少し費用が抑えられます)
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築40年以上の物件では、予算1,500万円で考えよう
築40年以上の物件では、外装を含めたスケルトンリフォームが推奨されるケースが多く、建坪にもよりますが1,500万円ほどはかかると見込んでおく必要があります。
築40年を超えるような古い物件では、屋根や外壁など外装の劣化が進行しています。塗装だけでは雨漏りのリスクを完全に取り除くことは難しいでしょう。妥協して内装だけスケルトンリフォームを行ったとしても、家全体の寿命を十分に延ばすことはできません。
この場合、ローンを組んでで追加資金を準備してでもしっかりリフォームを行うことをおすすめします。また、購入を検討している段階ならその物件は諦め、予算1,000万円以内でリフォームできる物件を探すのもよいでしょう。
以下の記事では、築年数別にどんなリフォームが必要か、費用はいくらか等をリフォーム事例とともに解説しています。あわせてご覧ください。
>>築30年でおすすめのリフォーム・費用相場
>>築40年でおすすめのリフォーム・費用相場
>>築50年でおすすめのリフォーム・費用相場
▼古民家の1000万円リフォームについては以下の記事で詳しく解説しています。
▼ローンについてはこちら
2.予算1,000万円の施工事例と実際にかかった費用
ここでは、予算1,000万円前後の施工事例と実際にかかった費用をご紹介します。どのようなリフォームがどれくらいでできそうか、具体的なイメージと費用感を養うのに役立ちます。
2-1.1,000万円以内でできた事例
■63㎡の戸建てスケルトンリフォーム事例(800万円)
間取りの変更を伴う比較的規模の大きい工事でした。リビングを中心とした限られた部分だけの内装リフォームだったため、費用は800万円に抑えられました。
あまり使われることのなかった和室をこの機会に取り払い、そのぶんリビング・ダイニングを拡大しました。さらにダイニングとキッチンの間の壁を撤去し、リビング全体が開放感のある印象に。
自然素材を使用した床・壁のリフォ―ムも行って、機能性・見た目ともに大満足のリビングが完成しました。
出典:http://suikoubou.co.jp/works/9968house-renovation-itay
■65㎡の戸建てスケルトンリフォ―ムの事例(940万円)
大規模な間取り変更や住宅設備の入れ替えに加え、外装リフォームも伴う工事でした。ただし、外装工事は外壁の塗り替えとバルコニーの掛け替えにとどまったため、1,000万円以下で収まりました。
この事例では耐震補強工事も行いましたが、使用した筋交いに塗装を施してアクセントにしました。外壁にもモダンテイストな塗装を施し、外観も内装もおしゃれな住居に仕上がりました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/380
2-2.1,000万円以上かかった事例
■築40年25坪(80㎡)の戸建てスケルトンリフォーム事例(1,470万円)
1階はLDKを広げ、ゆったり過ごせるようになりました。3部屋あった2階は2部屋にし、より開放感のある空間づくりをしました。
全体的なデザインのコンセプトは、「ほんのり和モダンテイスト」。フローリングはチーク色を、柱やキッチン、棚にアクセントカラーとして濃いブラウンを使い、家具との調和を図りました。
照明はダウンライトやスポットライトを使い分け、シーンに応じた照明演出ができるようにしました。
出典:http://www.balleggs.com/portfolio/renovation059/
■築40年26坪(86㎡)の戸建てスケルトンリフォーム(1,650万円)
耐震や断熱など、住居の性能にこだわったリフォ―ムの事例です。耐震診断に基づいて柱や梁の補強を行い、外装に軽くて丈夫なガルバリウム鋼板を用いています。屋根・壁・窓ガラスの断熱にも抜かりありません。
採光の難しい1階から2階にリビングを移し、内装は光を反射させる白で統一しました。さらに天窓も取りつけ、以前とは見違えるほど明るいリビングになりました。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/372
▼こちらでは1000万円以内でスケルトンリフォームした事例や、古民家をリフォームした事例をご紹介しています。
3.まとめ
いかがだったでしょうか。予算1,000万円でできるリフォームのイメージがふくらんだのではないでしょうか。
予算1,000万円なら、内装はある程度の広さまで新築同然に作り直すことができます。一方、外装まで新築同然にするのは難しい予算といえます。
築40年経過すると外装の劣化も激しいため、内装に加えて外装のスケルトンリフォームも必要です。物件の築年数や状態によって必要なリフォームは変わるため、予算1,000万円で十分かどうかは、慎重に検討しましょう。
また、戸建て住宅を全面リフォームするなら、補助金の利用も検討してみてはいかがでしょうか。耐震補強や断熱工事など、既存住宅を長く使い続けるためのリフォームや、バリアフリーリフォームなどの一定のリフォームには国や地方自治体が補助金制度を用意しています。
▼詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
▼リフォームの費用をできるだけ抑えたい!という場合はこちらの記事もおすすめです。
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