
「和室の壁が古くなって砂がポロポロ落ちてくる」
「和室の壁にカビが付いてきた」
などとお悩みの方は多いのではないでしょうか。
実は、和室の壁には大きく分けて5種類の壁材が使われており、特長も異なるということから、ご自身の目的に合った壁材を選ぶ必要があります。また、壁材によっても持つ機能や素材が異なるため費用にも影響が出てきます。
ここでは、それぞれの特徴を抑えた上でどのような壁材を選んだら良いのかということに加えて、和室の壁リフォ―ムにおいて注意すべきポイントについてもご説明します。
この記事を読むことで、快適で満足のいく和室での生活のためにどのような壁リフォ―ムを行い、費用はいくら払えば良いのかということがわかります!
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1.和室の壁材の特長と選び方
「和室の壁をリフォームしようと思い立ったものの、そういえばどんなものを選んだら良いのかしら?」と疑問を抱かれた方もいらっしゃるかと思います。和室で使われる主要な壁材の特長を簡単にまとめたものが次の表です。
壁材の機能性とは、気になるニオイを抑えてくれる防臭効果やカビの発生を防いでくれる防カビ性、万が一火事になった際に燃え広がりを防いでくれる防火性といったものを指します。
ここでは、5つの壁材について生活スタイルや好みによってどのようなものを選ぶのが良いのかをご説明します。あなたの過ごしたい和室にはどのような壁材が合うのかを考える際の参考にしてみて下さい。
1-1.ビニールクロス(壁紙)でリフォームする
ビニールクロスは和室以外の居室にも使われている一般的な壁紙です。ビニールクロスの特長をまとめたものが次の表です。
出典:https://www.sangetsu.co.jp/
ビニールクロスには様々な色や柄があり、デザイン性に優れているため和室らしい雰囲気を作ることができます。また、他の壁材に比べて手入れもしやすくコストもかかりません。一方で、自然素材の壁材に比べて耐久性が低く、張替えるスパンは短くなってくるので長い目で見ると他の壁材と変わらないくらいの費用がかかってきます。
普段からあまり手入れの時間が取れない方や手軽にデザインを変えたいとお考えの方に、ビニールクロスはお勧めです。しかし、上質なものを長く使いたい、日本らしい古風な和室を作りたいとお考えの方は漆喰が良いでしょう。
1-2.聚楽(じゅらく)でリフォームする
聚楽(じゅらく)も和室の壁材として人気の素材の一つです。聚楽の特長をまとめたものが次の表です。
出典:http://kenzai.shikoku.co.jp/index.html
聚楽は自然素材によってできており、調湿効果が高いため湿気をコントロールしてくれたり、防火性にも優れているため、万が一の火事の際には燃え広がりを防いでくれます。一方で、地震が起こった際にはヒビが入りやすかったり、汚れやすく手入れがしづらいというデメリットもあります。
普段からこまめにお手入れができて、自然素材ならではの機能性と和室らしい雰囲気のあるお部屋にしたいとお考えの方の方にお勧めの壁材です。しかし、ひっかくと傷つきやすく壁材が落ちてきてしまうので、小さなお子様やペットのいないご家庭ではビニールクロスの中でも耐久性の高いものを選ぶと良いでしょう。
1-3.砂壁でリフォームする
和室の壁に昔から多く使われているものは砂壁です。砂壁の特長をまとめたものが次の表です。
出典:http://kenzai.shikoku.co.jp/index.html
砂壁は自然素材で作られているということから、カビ・ダニによる室内汚染であるシックハウスになることを防ぐことが出来ます。また、調質性が高く、湿気を吸ってくれたり、乾いているときには潤わせてくれるという効果があります。一方で、砂で出来ているということから時間が経つにつれてポロポロと剥がれ落ちてきてしまいます。
多少の掃除の手間がかかっても日本古来の和室を作りたい、砂壁ならではの機能性を重要視したいという方にはお勧めです。しかし、普段から忙しくしていて、掃除の時間がなかなか取れないという方にはビニールクロスや漆喰の方が良いでしょう。


1-4.珪藻土でリフォームする
和室の壁材として珪藻土も多く使われるものの一つです。珪藻土の特長をまとめたものが次の表です。
出典:http://kenzai.shikoku.co.jp/index.html
珪藻土は調質性が高く、湿気を吸収・放出してくれるという効果があり、人間にとって心地良いとされる湿度40~60%を保ってくれます。また、火にも強く万が一火事が起こっても、燃え広がるのに時間を要してくれます。一方で、砂壁のように時間が経つとポロポロと落ちてくるため、手入れに時間がかかってしまいます。
普段から手入れをする余裕があり、自然素材ならではの機能性を享受したいとお考えの方にはお勧めです。初期のコストが高く見えても一度リフォームすると十数年はそのままなので、長い目で見るとそこまで高いわけではありません。しかし、手入れに時間が取れず忙しい方にはビニールクロスがお勧めです。
1-5.漆喰でリフォームする
和室の壁リフォ―ムで多く採用されるのが漆喰です。漆喰の特長をまとめたものが次の表です。
出典:http://kenzai.shikoku.co.jp/index.html
漆喰はカビが発生しづらいためシックハウス対策にもなり、防火性にも優れているということから火事が万が一起こっても燃え広がるのを防いでくれます。また、他の自然素材の壁材に比べて防音性が高いというのも特長です。一方で、自然素材でありながらも調質性が低いというデメリットもあります。
日本古来の自然素材の壁材による和室を作りたいけど、掃除の手間はなるべく省きたいという方に漆喰はお勧めです。しかし、壁材の中でも漆喰は特に費用が高いので、費用を抑えつつ和室の雰囲気を作りたいとお考えの方はビニールクロスが良いでしょう。
2.和室の壁リフォームの費用
どのような和室の壁リフォ―ムをするかというイメージが付いたところで気になるのは、実際費用がどのくらいかかるのかということではないでしょうか。
和室の壁リフォ―ムの費用は、次の要素によって決まります。
- 使用する壁材の種類
- 施工面積
次の表は2軸によって費用がどのように変わるのかをまとめたものです。
ビニールクロスは単価が他の壁材よりも圧倒的に安く、元の壁の下地が相当傷んでいない限り費用は抑えることが出来ます。また、漆喰が特段高い理由は原材料が高いということはもちろんですが、それよりも手間が他の壁材よりもかかるからです。漆喰を塗る場合には、ひび割れを防ぐために複数回の工程に分けられるという理由から手間がかかり、その分費用も高くなってきます。
ここではおおよその費用相場をご紹介しましたが、実際の費用は襖や窓などの開口口を除いた壁面積や施工前の壁材や壁の状態によって異なります。ご自宅の詳しいリフォーム費用については、業者に現地調査に来てもらって出してもらいましょう。
3.和室の壁リフォ―ム施工事例と費用
和室の壁リフォ―ム費用相場が掴めたところで、ここでは実際の施工事例とともにその費用についてご説明いたします。
3-1.珪藻土壁塗りのリフォーム(25万円/工期3日)
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出典:https://www.yonekurasyouten.com/works/works-8883/
湿気が多くカビが生えやすいことがお悩みでしたが、吸放出性の高い珪藻土を採用しました。またエコカラットも貼り快適に過ごせる仕上がりとなりました。
3-2.クロスへの張り替えリフォーム(6万円/工期1日)
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出典:https://yokohamahodogaya-nikka.com/works/naiso/20240119134810.html
和室の見た目を変える目的でクロスへの張り替えを実施。和室特有の落ち着いたイメージから鮮やかな雰囲気となり、価格を抑えてスピーディーに工事をすることができました。
4.和室の壁リフォームでの注意点
これまででどのような和室の壁リフォ―ムをするか、それにはいくらかかるのかということをご理解頂けたかと思います。ここでは、満足度の高い和室の壁リフォ―ムをする上で注意すべきことについてご説明します。注意点をしっかり抑えて、リフォームする後に「こんなはずじゃなかった…」なんてことがないようにしましょう。
4-1.床の間がある場合はない場合よりも費用が高くなる
1つ目の注意すべきことは、床の間がある場合にはない場合よりも費用が高くなるということです。
なぜなら、床の間にも壁材を施工する必要があるため、その分の面積が増えるからです。
費用差は床の間がない場合にプラス1~3万円程度かかります。
4-2.DIYでは綺麗にリフォームできない!
2つ目の注意すべきことは、DIYでは綺麗にリフォーム出来ないということです。
和室の壁リフォ―ムをする際に、ご自身でペンキ塗りやクロス張替えをしたいとお考えの方も多いかとは思いますが、綺麗な仕上がりでリフォームにするのは難しいです。
なぜなら、壁材が違う場合や下地が古くなっている際には特に下地の処理等もご自身で行わなければならず、そのような作業は職人の仕事であるため、素人ではなかなか上手くはできないからです。
これからも住み続け、和室も使い続けるのであればプロの手によって綺麗に仕上げてもらうことがお勧めです。
5.和室の壁リフォームまでの流れと業者選び
「リフォームしたいと思ったら何から始めれば良いの?」
「どんなリフォーム会社に頼んだら良いのかしら?」
ここでは、このようなお悩みに答えていきます!
5-1.和室の壁リフォ―ムを思い立ってから、施工完了までの流れ
ここでは、まず壁材ごとの施工期間についてご説明いたします。
その次に、和室の壁リフォームを思い立ってから施工完了までどのようなステップを踏み、どのくらいの期間が必要になるのかをご説明いたします。
■和室の壁リフォ―ムの期間
和室の壁材ごとの施工期間は次の表の通りです。
同じ壁材でも期間の差が大きく、なんでだろう…と思われた方も多いのではないでしょうか。
同じ壁材からまた同じものに変える場合や下地がしっかりしている場合には、施工期間は短くなることが多いです。一方で、違う壁材に変える場合や下地が傷んでしまっている場合には施工期間は長くなることが多いです。
■和室の壁リフォ―ム完了までの流れ
「和室の壁リフォ―ムをしよう」と思い立ってから、具体的にやるべきことの流れは次の通りです。
リフォ―ムをしたいと思ったら、まずはリフォーム会社に現地調査をしてもらい、リフォーム箇所の状態を見て見積もりを出してもらいます。何社かで相見積もりをした上で比較・検討し、やりたいリフォーム内容に最も合う会社と契約すると、その後施工開始となります。
施工が開始されるまでに商品の発注等に2~3週間を要し、実際の施工は2日~2週間となります。和室の壁リフォ―ムに加えて畳の張替えや襖の交換等の工事があると、施工期間は長くなります。
施工期間そのものはそれほど長くなくても、その前段階で時間を要するため、余裕を持ったスケジュールを組んでください。
5-2.満足度の高いリフォーム会社の選び方
和室の壁リフォ―ム費用を見て、「意外と部屋面積のわりに高くつく」と思われた方も多いのではないでしょうか?和室の壁リフォームでは、使われる材料そのものの費用が高いということに加えて、施工も通常の壁材と比べると難しいということから費用がどうしても高くなってしまいます。
費用を抑えながらも仕上がりの良いリフォームをしてくれる業者を選ぶポイントは次の2点です。
- 地元の内装工事が得意なリフォーム会社に依頼する。
- リフォーム紹介サイトを活用して、優良リフォーム会社を探す
ここでは、2つのポイントについて説明いたします。
■地元のリフォーム会社に頼もう
費用を抑えながらも仕上がりの綺麗なリフォームをするなら、地元のリフォーム会社に依頼しましょう!
リフォームとなると「安かろう、悪かろう」というイメージが強いかとは思いますが、きちんとした施工をしてもらうために、必ずしも高い費用を払って名前の知られた大手リフォーム会社に依頼いなければいけないということではありません。
なぜなら、大手リフォーム会社は広告費や下請けに出すことで発生するマージンを上乗せしているため、費用が高く請求されます。一方、地元のリフォーム会社ではその分の費用を抑えることができるため、相場の中でも安い方で仕上がりの良い壁紙張替えを行うことができるからです。
このようなことから、費用を抑えながらも満足度の高い和室の壁リフォームを行いたい方は、内装工事の得意な地元のリフォーム会社に依頼することがお勧めです。
■リフォーム紹介サイトを活用しよう
優良リフォーム会社をご自身で見つけるのって難しいですよね。
紹介サイトでは、各リフォーム会社のホームページの情報以外に、お客様からの口コミや独自取材の内容により、どのリフォーム会社が和室の壁リフォームが得意か、お客様からの評判がよいかという情報が集約されております。また、複数一括で紹介を受けることで、自分に合う工務店かどうか比較検討することができます。
そのため、紹介サイトを通じて、あなたも手間をかけずに失敗しないリフォーム会社探しができるようになります。
(ご参考)リフォームガイドのご紹介
どこのリフォーム会社が提案力高く高品質で施工できるか、お悩みの際は、ぜひとも弊社リフォームガイドをご活用ください。
リフォームガイドでは、専任のコンシェルジュが、各加盟店の価格情報や、他サイトも含め、お客様の口コミ情報も把握しているため、低価格で高品質のリフォーム会社をまとめてご提案できます。
リフォームガイド:無料見積の申込はこちらから(登録はたったの30秒)
電話番号:0120-395-120
営業時間:10:00~19:00(全日)
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
和室の壁リフォ―ムをする際にどんな壁材を選んだら良いのか、その費用はいくらかかるのかということについてご理解頂けたかと思います。
和室の壁リフォ―ムは他の居室に比べて費用が高くなる傾向にあります。その中でも費用を抑えつつ仕上がりの良いリフォームをするために、ご自身に合うリフォーム会社を見つけましょう!その際にはリフォームガイドもお力になれるので、ご気軽にご相談して下さい。
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