
「浴室掃除をしても、なかなかキレイにならない……」
「冬のお風呂が寒くて辛い……」
こんなお悩みをお持ちではありませんか?
ユニットバスは20年を越えた頃から、汚れが落ちにくく、カビやくすみが気になり始めます。
また、寒い浴室は、寒暖差によるヒートショックも不安の種です。
最新のユニットバスにリフォームすれば解決すると分かってはいても、費用はいくら?どんなユニットバスにしたらいいの?など気になることも多いのではないでしょうか。
この記事では、マンションのお風呂リフォームにかかる費用をグレードやケース別に詳しく解説します。
さらに、リフォームのプロがおすすめする製品、マンションならではの注意点まで解説しているので、初めてお風呂をリフォームする方はぜひ参考にしてください。
■この記事を監修した専門家
有限会社カプライ(カプライリフォーム) 専務
坂本 祐也
東大阪市で40年近くリフォーム業を続ける、有限会社カプライの専務。
お客様が言語化できない「求めていること」を引き出すヒアリングに力を入れ、お客様の人生で数回しかない大切なリフォームに、責任を持って向き合う姿勢が営業担当として信頼を集めている。
YouTubeでも情報発信中。
目次
1. マンションのお風呂リフォームの方法・費用
マンションのお風呂リフォームは、単なるユニットバスの交換だけでなく、浴室の拡張やバリアフリーなど、浴室の安全性や機能性を上げる工事も可能です。
| 方法 | 費用目安 |
|---|---|
| ユニットバスの交換 | 60万~170万円 |
| ユニットバス交換+洗面所リフォーム | 70万~190万円 |
| 部分的なリフォーム | 1万円~ |
| ユニットバスのサイズアップ | 75万~200万円 |
| バリアフリーリフォーム | 1万円~ |
1-1. ユニットバスの交換
ユニットバスの交換は、既存のユニットバスを解体し、新しいユニットバスに入れ替える工事です。ユニットバスのグレードは、「ミドルグレード」と「ハイグレード」の大きく2つに分かれます。
清掃性や断熱性の基本性能を上げたい方は「ミドルグレード」、リラクゼーション機能や自動洗浄機能といった高性能のオプションを付けたい場合は「ハイグレード」を選ぶと良いでしょう。
| ミドルグレード | ハイグレード | |
|---|---|---|
| 費用の目安 | 60万円~100万円 (工事費・運搬費24~27万円を含む) |
90万円~170万円 (工事費・運搬費24~27万円を含む) |
| 機能性 | 清掃性 断熱性 |
デザイン性 リラクゼーション機能 自動洗浄機能など |
| こんな人におすすめ | ・掃除しやすいお風呂にしたい方 ・浴室が寒く、暖かい環境にしたい方 |
・おしゃれな浴室にしたい方 ・肩湯や打たせ湯など、浴室をスパのように使いたい方 ・お風呂の清掃をできるだけ自動化したい方 |
工事費はどちらのグレードを選んでも大差はなく、費用差は基本的に商品グレードによるものと考えて良いでしょう。
ただし、現場状況や希望する工事内容によっては、追加の工事費用がかかることもあるので、現場調査時に確認しておくと安心です。
1-2.ユニットバス交換+洗面所リフォーム
マンションのユニットバスは、洗面所と隣接しているケースが多いため、一緒にリフォームする方も多くいらっしゃいます。
また、浴室ドアの交換や床の段差解消に伴い、内装工事が必要になることもあるので、洗面所を一緒にリフォームすることは理に叶っているとも言えます。
お風呂と洗面所の同時リフォームは別々にリフォームするよりも費用が抑えられ、工事が一度で済むので検討する価値は大いにあるでしょう。
| お風呂リフォーム | 60万円~170万円 |
|---|---|
| 洗面所リフォーム | 20万円~70万円 |
| 総額 | 80万円~240万円 |
| お風呂+洗面所リフォーム | 70万円~190万円 |
|---|
▼詳しくは以下の記事でも解説しています。


1-3.部分的なリフォーム
ユニットバスは水栓交換や鏡交換といった、部分的なリフォームもすることができます。
交換可能な箇所や追加工事にかかる費用の目安は以下の通りです。
| 水栓交換 | 3万~5万円 |
|---|---|
| シャワーヘッド交換 | 1万~1.5万円 |
| 鏡交換 | 1万~2万円 |
| 浴室暖房乾燥機設置 (電気式) |
5万~10万円※ |
| 手すり設置 | 1万~2万円 |
※配線の距離やルートによっては、追加費用が発生する可能性があります。また、専用回路が必要になるため、分電盤に空き回路が必要です。
20年近く使ったお風呂は、部分的に修繕しても次々と不具合が起きることもあるので、ユニットバス全体を交換したほうが、結果的に安く済むケースが多いでしょう。
1-4.ユニットバスのサイズアップ
リフォームを機に、ユニットバスをサイズアップすることも可能です。
ユニットバスを拡張する場合は、既存ユニットバスの裏側にあるスペースを活かす方法と、浴室に隣接する間仕切り壁を解体してスペースを確保する方法があります。
ただし、浴室に隣接する間仕切り壁を解体して拡張する場合は、以下の2点に注意が必要です。
- 隣接する空間(主に洗面脱衣所)が狭くなる
- 隣接する空間(主に洗面脱衣所)の内装工事が必要になる
費用は、ユニットバスの交換費用の約60万円~170万円に、間仕切り壁の解体・復旧工事費用約15万~30万円が加わり、75万~200万円が目安になります。
1-5.将来を見据えたバリアフリーリフォームもトレンド
水回りリフォームを数多く手掛ける有限会社カプライの坂本さんによると、最近はお風呂をバリアフリー仕様にしたいという要望が多く寄せられるそうです。
例えば、今50歳の方がリフォームした場合、次のリフォーム時期は約20年後の70歳前後と考えられます。
しかし、それまでバリアフリー仕様でないお風呂を使い続けるのは不安だから、今回のリフォームで段差を解消したり、ヒートショック対策をしたりしておこうと考える方が多いのです。
逆に将来を見据えて、こちらからご提案することもあります。
このように、将来を見据えてリフォームしておけば、何度もリフォームせずに済むというメリットがあります。
ユニットバスのバリアフリー化にかかる費用の目安は以下の通りです。
| 床段差の解消 | 5万円~ |
|---|---|
| 手すり設置 | 1万~2万円 |
| 滑りにくい床に変更 | 10万円~ |
また、バリアフリーリフォームは、介護保険の助成金を受けられる場合があります。
▼バリアフリーリフォームについては、以下の記事でも詳しく解説しています。


マンションによっては床下に制約があり、完全な段差解消は難しいことも
マンションによっては、構造上の問題で完全な段差解消が難しいことがあります。
ユニットバスは、床下内で4本のボルトによって支えられています。そのため、最低でもユニットバスの床とコンクリートの床との間に、ボルトの高さ分(19〜20cm)の空間が必要になります。

また、その空間を給排水の配管スペースとしても使っており、ユニットバスの床下空間はなくてはならないスペースです。このような工事の制約から、完全な段差解消は難しいこともあります。
2. プロが教える!マンションのリフォームでおすすめの商品
数多くのユニットバスの中から、自分の予算や希望に合う商品を探すのはなかなか大変な作業です。
この章では、有限会社カプライの坂本さんがおすすめするユニットバスをご紹介。グレード・目的別にプロが厳選しているので、ぜひ参考にしてください。
2-1. 予算を抑えたい場合は「リノビオV」「マンションリモデルバスルーム」
できるだけ予算を抑えたい場合は、ミドルグレードのLIXIL「リノビオV」や、TOTO「マンションリモデルバスルーム」がおすすめです。
カスタマイズしやすい「リノビオV」(LIXIL)

「リノビオV」は、自分にピッタリの浴室を作れる「カスタマイズ性」の高さが魅力のユニットバスです。
リノビオVは、近年人気の「マグネットアイテム」のオプションが充実しており、ミラーや棚などを好きな位置に取り付けることができます。
マグネットアイテムは取り外して丸洗いができ、清潔に保てることも人気の理由です。
また、市販のマグネット収納を外すとき、周りのフレームが壁に当たって傷つくことがあるのですが、LIXILの商品は壁に当たらないように工夫されているので安心して取り付けできます。
またリノビオVは、デザイン性の高さも大きな魅力。壁パネルはウッド調・石目・抽象柄など豊富なバリエーションがあり、浴槽は人造大理石製が標準仕様となっています。
高級感のあるホテルライクな演出や、多彩なコーディネートをできることが強みです。
機能性のバランスがとれた「マンションリモデルバスルーム」(TOTO)

「ゆるリラ浴槽」は頭と首をしっかり支え、身体にかかる圧力を分散。自然とリラックスできる姿勢に導くので、お風呂でゆったりくつろぎたい方におすすめの商品です。
「お掃除ラクラクほっカラリ床」は、その名の通りカラッと乾きやすくお手入れが簡単。冬場でもヒヤッとしにくいTOTO独自の床材です。
オプションの「床ワイパー洗浄」を付けると、ボタン一つで洗浄と除菌を自動化することもできます。
2-2. しっかり予算をかけられる場合はハイグレード製品がおすすめ
ある程度予算をかけられる場合は、ハイグレード製品がおすすめです。このクラスになると、いずれの製品を選んでも品質や耐久性に申し分はありません。
そのため、デザイン性やリラクゼーション機能など、それぞれの製品が持つ独自性が選定のポイントになります。
ここではユニットバスの3大メーカー、TOTO・LIXIL・Panasonicのハイグレード製品から、それぞれの特徴をご紹介します。
家事ラク機能が嬉しい「シンラ」(TOTO)

「シンラ」は、マンションリモデルバスルーム同様、人間工学に基づいた浴室設計が特徴ですが、さらにリラックス効果の高い「ファーストクラス浴槽」や「楽湯(肩湯・腰湯)」を搭載可能。充実したバスタイムを過ごせる仕様となっています。
お手入れ面では、「床ワイパー洗浄」に加えて浴槽を自動で洗浄する「おそうじ浴槽」、きれい除菌水を浴室すみずみまで行き渡らせる「浴室クリアキープ」などを搭載可能。
ラクしてきれいな浴室をキープしたい方におすすめの製品です。
自宅がスパのような空間になる「スパージュ」(LIXIL)

「スパージュ」は、自宅でスパのような極上のバスタイムを過ごせることをコンセプトにしたユニットバスです。
肩湯や腰湯に加えて、オーバーヘッドシャワーや打たせ湯など、リラクゼーションを目的としたオプションが豊富に揃います。
デザイン面においても、ワンランク上の空間演出をできることが大きな魅力。
透明感のある人造大理石浴槽、高級感のある床材や浴室ドア、調光・調色できる照明などが搭載可能です。
カスタマイズ性も高く、唯一無二の浴室空間を作ることができます。
美容・美肌ケアができる「Lクラス」(Panasonic)

「Lクラス」は、美容や美肌ケア機能が充実した女性に嬉しいユニットバス。
Panasonic独自の「酸素美泡湯」は、酸素を含んだミクロの泡がお湯をやわらかくし、入浴剤なしでもモイスチャー効果が高いと評判です。
酸素美泡湯は、身体を芯まで温め、湯冷めしにくいというメリットもあります。
Lクラスはエンタメ機能も充実しています。浴室テレビはどのメーカーにもありますが、Lクラスでは音楽を楽しめる「シーリングバスオーディオ」が搭載可能。
天井から降り注ぐような臨場感のあるサウンドを楽しめます。
2-3. ミドルグレードでもワンランク上のお風呂にしたい場合は「MR」

ミドルグレードのユニットバスの中でも、ワンランク上の浴室にリフォームできるのが、Panasonicの「MR」です。
「MR」は普及価格帯の製品でありながら、「Lクラス」と同等の「スゴピカ浴槽」を搭載可能。
一般的な浴槽は、浴槽素材と汚れが引き合う性質にあり、汚れが落ちにくいことがあります。
一方、「スゴピカ浴槽」は、この汚れと素材が引き合う性質を持っていないため、スポンジで軽くこするだけで汚れを落とすことができます。
また、オーバーヘッドシャワー、酸素美泡湯など、「Lクラス」同等のオプションも搭載可能です。
3.マンションのお風呂リフォームならではの注意点
マンションのお風呂リフォームには、マンションならではの制約があります。
希望する工事ができるか否かは、現場調査をした上での判断になるケースも多いので注意しましょう。
3-1.お風呂の移動や追い焚きの後付けは難しい
マンションでお風呂をリフォームする際は、原則お風呂の移動や追い焚きの後付けは難しいです。
マンションのお風呂の排水管は、配管スペース内の共用配管につなぐ必要がありますが、この配管スペースは共用部であるため、移動することができません。
お風呂を移動することによって、適切な排水管の勾配(傾斜)を取れなくなる可能性もあるので、お風呂の移動は基本的に難しいと考えておきましょう。
また、お風呂に追い焚き機能を後付けするには、躯体壁に配管穴を開ける必要がありますが、躯体も共用部であるため、管理組合の許可が出ないケースがほとんどです。
追い焚きについても配管・配線の都合上、難しいと考えておきましょう。
3-2.浴室暖房乾燥機を入れる場合は「電気式」が一般的
お住いのマンションに設置されている給湯器が「熱源機付き給湯器」であれば、ガスタイプの浴室暖房乾燥機を入れることも可能ですが、熱源機付き給湯器がない場合は、浴室暖房用の配管を新設する必要があります。
追い焚き配管同様、配管の新設は躯体壁に穴を開けることになるので、管理組合の許可が出にくい工事です。
そのため、浴室暖房乾燥機はガス式ではなく、電気式になるケースがほとんどでしょう。
電気式の浴室暖房乾燥機は、お風呂に隣接する洗面脱衣所に分電盤があり、空き回路があれば、比較的スムーズに設置できます。
「モール仕上げをしてください」と伝えていただければ、配線を隠す対応をしてもらえるケースもありますので、どうしても配線が見えてしまうのが嫌だという場合は一度相談してみてもよいでしょう。(※別途料金が必要です)
3-3.梁が干渉して希望のお風呂が設置できないケースも
マンション特有の制約に「梁」や「逆梁」があります。ユニットバスは梁を避けて設置しなければならないので、希望するユニットバスを設置できないケースもあるでしょう。
また、浴室内の天井高を今より上げることも可能ですが、天井裏の換気扇のスペース確保や、上階のスラブ床との干渉を避けるなどの判断が重要です。
梁や天井高に制限がないかどうかは、現場調査で業者にしっかり確認してもらいましょう。
3-4.搬入経路によっては費用が割高になることも
戸建てと違い、マンションへのユニットバスの搬入は困難なこともあります。
例えば、搬入用のエレベーターがない場合や、エレベーターが止まらない階への搬入などは、費用が割高になることがあります。
他にも、廊下や階段の幅など、マンションによってチェックすべき項目が変わるので、希望するユニットバスの搬入に問題がないか、業者にしっかり確認してもらいましょう。
4.マンションのお風呂リフォームの進め方
ここまでお風呂リフォームの費用やおすすめの商品、注意点について解説してきました。
最後に、「この後はどう進めたらいいの?」という方に向けて、リフォームの全体的な流れをご紹介します。
4-1. リフォーム会社を探す
プランや希望の商品が決まってきたら、リフォーム会社を探しましょう。
マンションには戸建てにはない構造的な制約や管理規約があるため、マンションリフォームの施工実績が豊富な会社を選ぶことが重要です。
複数社とやり取りすることで、相場感や各社の対応力を見極めることができます。
4-2. 現地調査を受ける
依頼したいなと思うリフォーム会社がいくつか見つかったら、現地調査に来てもらいましょう。
現地調査では、リフォーム会社の担当者が実際にお住まいを訪問し、現場の状況を詳しく調査します。マンション購入時の図面があれば、用意しておくと良いでしょう。
現地調査当日は、梁やコンクリートスラブ、排水経路など、マンション特有の制約を業者が詳しく調査し、希望する工事が可能か、どのくらいの費用がかかるのかを判断します。
4-3.提案を受け、見積もりを受け取る
現地調査とご希望に基づく見積書は、おおよそ3~10日程で届きます。
見積書を受け取ったら、まず希望通りの仕様や工事内容が盛り込まれているか確認しましょう。
また、見積書は工事内訳が細かく明記されているか、追加費用の可能性について記載があるかもチェックポイントになります。
この段階で、ユニットバスの実物を確認していない場合は、ショールームでユニットバスの広さ・使い勝手・デザインなどを必ず確認しておきましょう。
見た目だけではなく、入り心地もしっかりチェックしましょう!
4-4.契約を結ぶ
提案と見積もり内容に納得できる一社を選定したら、いよいよ契約を交わします。
契約書にサインする前に、以下の4点を入念に確認しましょう。
① 契約内容(工事内容・期間・金額)
最も重要な工事内容や期間、金額に間違いがないか確認します。
② 支払い条件(着手金・中間金・完成時払い)
トラブルになりやすい支払い条件はしっかりと確認しておきましょう。
契約前に伝えてくれる業者もいますが、契約時にも確認が必要です。
③ キャンセル規定
やむを得ず契約をキャンセルする場合の条件や違約金についても確認しておきます。
工事着手後のキャンセルは、何らかの費用が発生するケースが多いでしょう。
④ 保証・アフターサービスの内容
施工後の不具合に対して、対応してもらえる期間や範囲についても確認しておきましょう。
メーカー保証と別に、リフォーム会社の施工保証があると安心です。
4-5.近隣への挨拶・工事開始
お風呂のリフォームは、解体時の騒音・振動・職人の出入りなどで、近隣の方に少なからず迷惑をかけてしまいます。
リフォームはお互い様とはいえ、工事前の挨拶は欠かせません。業者が代行してくれるケースもありますが、一緒に同行することでトラブルの予防にもつながります。
また、マンションのお風呂リフォームは工期が4日前後かかります。その間はお風呂が使えないため、近隣の銭湯やスポーツジムなど、入浴できる施設を検討しておきましょう。
5.まとめ
マンションのリフォームは、戸建てと比べて注意すべきポイントが多くあります。
特に、水回りであるお風呂のリフォームは、梁や排水経路など、マンション特有の制約をしっかり把握し、クリアすることが重要です。
思わぬトラブルや後悔を防ぐためにも、リフォームするときにはマンションの水回りに精通したリフォーム会社を選びましょう。
リフォームガイドでは、マンションのリフォーム実績が豊富な会社をご希望に合わせてご紹介しています。相見積もりも可能なので、ぜひお気軽にご相談ください。









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