
「古くなってきた実家をリフォームして同居を始めたい」
「しばらく空き家になっている実家をリフォームして移住したい」
そろそろ実家をリフォームしたいけれど、どのような工事をすべきかと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。また予算はどのくらいかかるのか、誰がリフォーム資金を負担すればよいのか、リフォーム費用に贈与税はかかるのかなど、資金面の心配もつきものです。
そこで今回は実家リフォームで検討するべき工事内容や費用相場、贈与税について詳しく解説します。実家リフォームに成功したビフォーアフター事例もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
1.【目的別】実家リフォームでよく検討される工事内容と費用相場
実家のリフォームでは下記のような工事内容がよく検討されます。
- スケルトンリフォーム(古い家を構造部分や配管など内側から新しくしたい場合)
- 水回りリフォーム(寒い・暗い・古い水回りの場合)
- 断熱リフォーム(家の中で寒暖差を感じやすい場合)
- 耐震リフォーム(築40年以上の旧耐震基準の家の場合)
- バリアフリーリフォーム(高齢の親と同居する、ご自身が歳をとっても住みつづける場合)
- 二世帯住宅リフォーム(親と同居を始める場合)
家の状態やリフォームの目的によって、工事の内容や予算は変わってきます。それぞれのリフォーム内容と、その費用相場について解説していきます。
[スケルトンリフォーム] 構造部分や配管まで劣化しているなら
長く住んできた実家は、間取りや内装やもちろん断熱材・配線・配管などの見えない部分まで劣化していることが少なくありません。そのためあれこれ工事するよりも、骨組みの状態まで解体して間取りや内装を一から作っていく「スケルトンリフォーム」のほうが向いているケースが多いでしょう。
ただし大掛かりなリフォームになるので金額も上がります。建物の状態によっては建て直しと同等の金額になるケースもあるので、綿密な調査と見積もりが必要です。
戸建てのスケルトンリフォーム | 約1,000〜2,500万円 |
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マンションのスケルトンリフォーム | 約650〜1,450万円 |
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[水回りリフォーム] 寒い・暗い・古い水回りなら
予算に限りがあってスケルトンリフォームが難しい場合、優先的に工事したいのがお風呂・洗面所・トイレ・キッチンといった水回りです。水回り設備は15〜25年周期でリフォームのタイミングを迎えるため、古くなっている設備はまとめてリフォームしましょう。
水回りリフォームの費用は、設備のグレードや位置変更の有無などでも大きく変わってきます。設備の交換だけでなく、壁紙や内装を交換したり設備の位置を変えたりすることもあります。
お風呂(ユニットバス交換) | 約60〜120万円 |
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洗面所(洗面台交換) | 約8〜25万円 |
トイレ(トイレ交換+CF張り替え) | 約12〜50万円 |
キッチン(システムキッチン交換) | 約50〜160万円 |
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[断熱リフォーム] 家の中で寒暖差を感じやすいなら
築年数の古い実家で暑さや寒さが気になる場合は、断熱リフォームも優先して取り組みましょう。室内での寒暖差が大きいと、血圧が急激に上下するヒートショックで心臓や血管に負担がかかることも。断熱リフォームをすればヒートショックのリスクも軽減され、寒さや暑さで活動量が減っていた方も活発に動きやすくなります。
断熱リフォームを行うのは、窓・床・天井・外壁・屋根の5ヵ所です。リフォームをする箇所や工法、使用する建材によっても金額が変わります。まずはリフォーム会社に調査を依頼し、どこまで断熱リフォームを行うべきかアドバイスをもらいましょう。
窓(1ヵ所) | 約6~15万円 |
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床(66㎡) | 約20~120万円 |
天井(66㎡) | 約15~90万円 |
外壁(150㎡) | 約80~500万円 |
屋根(60㎡) | 約10~180万円 |
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[耐震リフォーム] 築40年以上なら
実家がおおむね築40年以上であれば、旧耐震基準で建てられている可能性が高いため、必ず耐震診断を受けて必要な耐震リフォームを実施しましょう。2000年より前の住宅も、新しい基準には適合していない可能性があるため、念の為に耐震診断を受けるのがおすすめです。
耐震リフォームは建物の状態に合わせて、壁に筋交いを入れる、外壁に耐震パネルを設置する、屋根を軽量化するなどさまざまな工事をします。建物の大きさや築年数などによっても費用は変わってきます。
築年数 | 費用 |
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19年以下 | 約95万円 |
20~29年 | 約130万円 |
30~39年 | 約170万円 |
40年以上 | 約190万円 |
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[バリアフリーリフォーム] 高齢の親と同居・歳をとっても住みつづけるなら
高齢の親と同居する場合や、ご自身が歳をとっても住みつづける場合は、バリアフリーリフォームも検討しておきたいところ。高齢になるとにちょっとした段差や滑りやすさが事故のもとになるため、手すり設置や段差解消でケガのリスクを軽減します。
バリアフリーリフォームの工事内容は、廊下や階段に手すりを設置する、部屋の入り口にある段差を解消する、出入りしづらい開き戸を引き戸に変えるなどさまざま。建物や身体の状態に合わせてリフォーム内容を検討しましょう。
手すりの設置(1ヶ所) | 約2.5〜16万円 |
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段差の解消(廊下と部屋の間) | 約1〜15万円 |
開き戸→引き戸に交換 | 約3〜30万円 |
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