内装フルリフォームの費用は?パターン別・築年数別の相場も解説

「家が古くなってきたので内装をフルリフォームしたい」
「ライフスタイルが変わったので今の生活に合わせて家の内装フルリフォームを考えている」

こうしたきっかけで自分の家の内装のフルリフォームをお考えの方も多いのではないでしょうか。

一言で内装のフルリフォームといっても、壁や床など見た目でわかる場所を変えたいと思う人もいれば水回りなどの機能的な部分にもしっかり手をかけたいという人まで、ご自身の好みや住んでいる物件によって内容はさまざまです。

もちろん費用もどのような工事を行うかによって変わってきますので、こちらの記事では内装フルリフォームの費用をパターン別に解説しています。

また、築年数別に必要となるリフォームについても解説していますので、この記事を読んで納得のいくリフォームを実現させましょう。


1.内装フルリフォームの費用・相場

内装フルリフォームにかかる費用の相場は130~620万円ですが、実際にかかる費用は希望するリフォーム内容やマンションか戸建てかなどの住まいの形態によって異なります。

こちらの記事では、以下の表のようにリフォーム内容を3パターンにわけて戸建て・マンションそれぞれの費用を解説していますので、ご自身の希望する内容に合わせて費用の相場を確認してみてください。

<パターン別内装フルリフォームの費用目安>

パターン①

パターン②

パターン③

壁紙の張り替え

天井(クロス)の張り替え

床材の張り替え

室内扉の交換

水回り
(キッチン・浴室・トイレ・洗面所)

費用相場

130~200万円

200~380万円

380~620万円

パターン①壁・天井・床材の張り替え

内装のリフォームで、家全体の壁・天井・床材の張り替えを行った場合の費用の相場は130~200万円です。

<壁・天井・床材の張替え費用の目安>

戸建て

マンション

壁・天井のクロスの張り替え

50~70万円

50~60万円

床材の張り替え

90~125万円

87~122万円

合計

140~195万円

137~182万円

※3LDK(戸建て:100㎡前後、マンション:70㎡前後)を想定して計算
※マンションでは管理規約で定められているLL-45フローリングの前提

今回の表では壁紙の張り替えはスタンダードクロス(単価1000円/㎡)を使用、床材の張り替えは一般的なフローリングからフローリングへの張り替えを想定して計算しています。

壁紙は施工面積や使用する壁紙のグレードによって、床材は施工面積や張り替えを行う前後の床材によって費用が大きく変動してきますので、より詳細な費用の相場が知りたい方は下記の記事から希望に合わせて目安の費用を確認してください。

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パターン②壁・天井・床材の張り替え、室内扉の交換

内装のリフォームで、家全体の壁・天井・床材の張り替えに加えて室内扉の交換を行った場合の費用の相場は200~380万円です。

<壁・天井・床材の張替え、室内扉交換費用の目安>

戸建て

マンション

壁・天井のクロスの張り替え

50~70万円

50~60万円

床材の張り替え

90~125万円

87~122万円

室内扉の交換

60~180万円

60~180万円

合計

200~375万円

197~362万円

※3LDK(戸建て:100㎡前後、マンション:70㎡前後)を想定して計算
※室内扉の枚数は6枚で計算
※マンションでは管理規約で定められているLL-45フローリングの前提

今回の表では室内扉の交換のみを想定して計算していますが、交換する扉の種類や扉と一緒に枠の交換を行う場合、別の種類の扉に変更する場合などリフォームの内容によって費用は変動します。

目的や用途に応じて選ぶべき扉も異なってきますので、より詳細な費用を知りたい方は下記の記事をご確認ください。

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パターン③壁・天井・床材の張り替え、室内扉の交換、水回り(キッチン・浴室・トイレ・洗面所)

内装のリフォームで、家全体の壁・天井・床材の張り替え、室内扉の交換に加えてキッチンや浴室などの水回りのリフォームを行った場合の費用の相場は380~600万円です。

<壁・天井・床材の張替え、室内扉・水回り交換費用の目安>

戸建て

マンション

壁・天井のクロスの張り替え

50~70万円

50~60万円

床材の張り替え

90~125万円

87~122万円

室内扉の交換

60~180万円

60~180万円

水回り

185~240万円

200~255万円

合計

385~615万円

397~617万円

※3LDK(戸建て:100㎡前後、マンション:70㎡前後)を想定して計算
※室内扉の枚数は6枚で計算
※マンションでは管理規約で定められているLL-45フローリングの前提

水回りのリフォームにかかる費用も壁や床の張り替え同様、リフォームする範囲と使用する設備のグレードによって費用は異なります。

今回はキッチン・浴室・トイレ・洗面所の4か所すべてをリフォームする場合を想定していますが、お風呂と洗面所、お風呂と洗面所とトイレなど希望する場所だけリフォームすることも可能です。

より詳細な費用の相場が知りたい方は下記の記事を確認し、ご自身の予算や希望に合わせて検討しましょう。

水回りリフォームの費用相場・注意点・安く抑える方法も解説
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間取り変更を行う場合は別途費用が必要

上記で解説した3つのパターンはすべて間取りの変更を行わない想定で計算しています。

しかし、内装のフルリフォームをしたいとお考えの方の中には、「仕切りを取り払って部屋を広く使いたい」「子供のために部屋を作りたい」など間取りの変更が必要なリフォームを希望している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

以下の表は、間取りの変更をする場合の費用の目安について紹介していますので、上記3つのパターン別の費用と合わせて確認してみてください。

リフォーム内容

費用

間仕切り壁の撤去+補修

18~30万円

間仕切り壁の撤去+引き戸の設置

20~29万円

間仕切り壁を作る

13~15万円

また、下記の記事ではよくある間取り変更の内容と費用相場を詳しく解説しています。実際のリフォーム事例もご紹介していますので気になる方はぜひご覧ください。

間取り変更リフォームの費用相場や注意点|マンション・戸建ての事例も
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2.必要なリフォームは建物の築年数によって変わる

リフォームには、築年数ごとにやらなければならない工事や推奨される工事があります。

一般的に水回りは15年ほどで交換が必要です。

適切なタイミングでのメンテナンスやリフォームを行わないで劣化した状態を放置してしまうと、見た目上は問題がなかったとしても、ある日突然水漏れや故障などの不具合が起こってしまうことも考えられます。

突発的な不具合が起こると、予期せぬタイミングで予定外の出費が発生してしまうことになります。
リフォームを検討するときには、やりたいリフォームに加えて、「今必要なリフォーム」も合わせて検討しておきましょう。

この章では機能面で最低限変えておいたほうが良いだろうという視点で築年数別の内装リフォームについてお伝えしていきます。

【築年数10年以内】壁紙や床材などの小規模なメンテナンス

築年数10年以内の建物では、壁紙や床材などの小規模なメンテナンスがおすすめです。
以下の表では築年数10年以内の建物の箇所別の状態をまとめています。

壁・天井クロス

汚れやちょっとした傷が気になる

床の傷や凹みが気になる

水回り

頻繁に使う場所の劣化や汚れが気になる

まだそれほど状態が悪くないためリフォームは特に必要ありません。

普段生活している中で壁の汚れや水回り部分で気になる場所があれば、部分的な壁紙や床材の張り替えを行ったり、中古住宅を購入してリフォームを考えている方は肌に触れる水回り部分の交換を行うなど部分的なメンテナンスを行う程度で良いでしょう。

和室の場合は、築年数5年~10年で畳や襖などのメンテナンス時期を迎えます。
ご自宅に和室がある方は気になる場所と合わせて畳や襖の張り替えも行いましょう。

【築年数10年~20年】給湯器や水栓など部分的な設備の交換

築年数10年~20年の建物では、給湯器や水栓などの部分的な設備の交換が必要です。
以下の表では築年数10年~20年以内の建物の箇所別の状態をまとめています。

壁・天井クロス

汚れ・傷・日焼け・色褪せが目立ち始める

床下が傷んでくる
日焼けや色あせが目立ち始める

水回り

給湯器や水栓など部分的な劣化が見られる

築年数10年~20年の建物では、あらかじめ家に取り付けられているキッチンや洗面台、給湯器などの住宅設備機器が傷んでくる時期です。

設備全体を交換する必要まではありませんが、給湯器や水栓などの部分的な交換を検討するとよいでしょう。使い方次第では劣化の進みが速く、設備全体の交換が必要な場合もあります。

壁や天井も汚れや傷以外に、日焼け・色褪せが目立ち始める時期です。
早めに交換することで壁紙を貼り付けている石膏ボードなどの下地の劣化も防ぐことができるため、定期的に張り替えを行うことで長持ちさせることができます。

戸建ての場合は外壁の塗装も

記事の内容からは外れてしまいますが、戸建ての場合は内装の他に外壁の塗装も行うことを推奨しています。

外壁は築年数10~15年でひび割れや反りが生まれ、そこから侵入した雨水によって木材が腐食し、雨漏りを引き起こす恐れがあるからです。

外壁塗装に関しては下記の記事で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。

外壁塗装は必要ないと考えている人へ、放置する場合のシミュレーション
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【築年数20~30年】水回り設備全体の交換

築年数20~30年の建物では、水回りや配管の劣化が目立つようになるため水回り設備全体の交換が必要です。
以下の表では築年数20年~30年以内の建物の箇所別の状態をまとめています。

壁・天井クロス

汚れ・傷・日焼け・色褪せが目立っている
壁紙が剥がれてくる

歩くと床がきしむ
部分的に浮き沈みがある
傷・汚れ・色褪せが目立つ

水回り

キッチンやお風呂などの劣化がかなり気になる
排水溝のつまりやぬめりが気になる
(場合によっては)水漏れが見られる

家が建ってから一度も壁紙や天井・床材の張り替えを行っていない場合は、使い方次第では壁紙の剥がれや床がきしむといった症状が出てくる時期です。

また、目に見えない部分の老朽化も進んでいるため比較的大規模なリフォームを視野に入れておいても良いでしょう。 

【築年数30年以上】見えない部分のリフォームが必要な場合も

築年数30年以上の建物の場合は、内装だけではなく配管や床下などの建物内部の見えない部分のリフォームが必要な場合があります。
以下の表では築年数30年以上の建物の箇所別の状態をまとめています。

壁・天井クロス

汚れ・傷・日焼け・色褪せが目立っている
壁紙が剥がれてくる

歩くと床がきしんだり、沈んだりする
傷・汚れ・色褪せが目立つ

水回り

給排水管に錆や腐食が発生している
水漏れが見られる

例えば、マンションの床を張り替えようと思って床材を剥がしてみたら配管や床下まで傷んでいた場合や戸建てで床下の腐食が進んでいてシロアリが発生していた場合などがこれにあたります。

このような場合は、見えない部分を修繕するための費用も追加でかかり、想定していたよりも費用がかさむ恐れがあるため注意が必要です。

戸建ての場合は、外装も含めたフルリフォームが必要となります。戸建てのフルリフォームにかかる費用は以下の記事でまとめていますので、こちらもぜひ参考にしてみてください。

成功事例付き!全面リフォームの費用相場【費用を抑える3つの秘訣も】
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まとめてリフォームすると費用が安くなる?

一般的にリフォームは別々に行うよりもまとめて行った方が費用を抑えられる可能性があります。

なぜなら、同じリフォーム会社にまとめて頼むことで別々にかかっていた諸経費を1回にまとめることができるからです。

必要なリフォーム以外にもさまざまな場所をリフォームすることを考えている場合はまとめてリフォームすることがおすすめです。


3.内装フルリフォームには仮住まいの費用がかかる場合も

リフォームする場所が多い場合や大規模なリフォームとなる場合は、工事中に住居スペースが使用できないため、賃貸物件を借りるなど仮住まいを用意する必要があります。

内装フルリフォームに関しても、リフォームしたい内容によっては仮住まいを用意する必要があるため各場所のリフォーム費用の他に仮住まいの費用もかかることを念頭に置いておきましょう。

とはいえ、リフォームはただでさえ考えないといけないことがたくさんあるので仮住まいを自分で探して手配するのは大変ですよね。

リフォームガイドでは仮住まいを貸し出してくれるリフォーム会社をご紹介することができます。初めての内装フルリフォームでお悩みの方は相談してみてはいかがでしょうか。


4.内装フルリフォームの費用を抑えるポイント

ここまで記事を読んでいただいた方の中には、内装のフルリフォームには思ったよりも費用がかかると感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

築年数を考えると自分のやりたいリフォームよりもやるべきリフォームの方が多く、なるべく費用を抑えながら希望のリフォームを実現させたいと考えた方もいるかもしれませんね。

内装フルリフォームの費用を抑えるポイントは以下の5つです。

  • リフォーム内容や進め方に合わせたリフォーム会社選びをする
  • 提案力のあるリフォーム会社に依頼する
  • 複数の会社の見積もりを比較する
  • 内装リフォームが得意なリフォーム会社に依頼する
  • 間取りの変更は最低限にする

リフォームガイドでは、リフォームの費用を抑えるポイントを以下の記事でまとめてご紹介しています。

【プロが解説】リフォーム費用を抑える5つのアドバイス!注意点も
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費用を抑えるポイントだけではなく、費用を抑える際の注意点なども解説していますので費用面で不安がある方はぜひご確認ください。

また、リフォームの内容によっては補助金や助成金が利用できることがあります。地域や自治体ごとに支給要件は異なりますが、少しでも費用を抑えたい方はこうした制度の活用も検討してみましょう。

【300万円支給も】戸建てリフォームで活用できる補助金・助成金とは?
【300万円支給も】戸建てリフォームで活用できる補助金・助成金とは?
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【2024年度版】マンションリフォームで利用できる補助金・助成金・減税制度について
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5.まとめ

本記事では、内装のフルリフォームにかかる費用の相場をパターン別と築年数別に分けて解説しました。

内装のフルリフォームといっても、壁や床など目に見える範囲をリフォームするのか、水回りや配管などの機能面までしっかりリフォームするのか、人によって想定している範囲は異なります。

必要な費用もリフォームしたい内容や築年数ごとの建物の状態に合わせて変わってきますので、本記事を参考に実際にどのくらい費用がかかるのかを確認し、理想のリフォームを叶えてみてください。

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