
「20畳の部屋をフローリングに張り替えたいけれども、いくらかかるか不安」
「少しでも費用を抑える方法があるなら知りたい」
このように考えてはいませんか?
既存のフローリングや畳が劣化してきた、和室を使わないから洋室にしたいなどの理由でフローリングへの張り替えを検討しているものの、20畳ともなるといくらかかるか心配ですよね。あらかじめ費用を把握できれば、予算を立ててリフォーム計画を進められるようになります。
そこで今回は、20畳の部屋をフローリングに張り替える費用の目安をご紹介します。張り替え費用が高くなるケースや、費用を安く抑える方法なども解説しますので、ご参考にしてください。
また、リフォームガイドが実際の見積もりから算出した、フローリングリフォームの費用相場はこちらからご覧いただけます。
>>データで見るフローリングリフォームの費用と相場
目次
1.20畳のフローリング張り替えにかかる費用
フローリングを張り替えるときには、既存の床の種類によって以下の3パターンが考えられます。
- フローリングからフローリングに張り替える
- 畳からフローリングに張り替える
- カーペット・クッションフロアからフローリングに張り替える
それぞれの費用の目安を見てみましょう。
1-1.20畳のフローリングからフローリングに張り替える費用
現在フローリングが張られている20畳の部屋を、新しいフローリングに張り替えるときにかかる費用は35~55万円です。
新しいフローリングの種類や防音効果のあるなしによって費用が変わります。目安は以下のとおりです。
フローリング材の種類 | 防音 | 20畳の張り替え費用相場(万円) |
---|---|---|
合板フローリング | なし | 33.2〜45.1 |
あり | 41.4〜48.2 | |
無垢フローリング | なし | 43.0〜53.1 |
あり | 46.5〜58.3 |
※無垢フローリングはスギ材の前提
※防音ありは、マンション管理規約でよく定められているL-45の前提
※巾木の取付費、現場管理費込み、税込の前提
1-2.20畳の畳からフローリングに張り替える費用
現在畳が敷かれている20畳の部屋をフローリングに変更する費用は45~70万円です。
やはり新しいフローリングによって費用は変わり、それぞれの費用目安は以下のとおりです。
フローリング材の種類 | 防音 | 20畳の張り替え費用相場(万円) |
---|---|---|
合板フローリング | なし | 45.1〜51.9 |
あり | 58.8〜67.3 | |
無垢フローリング | なし | 47.0〜57.1 |
あり | 60.4〜72.5 |
※無垢フローリングはスギ材の前提
※防音ありは、マンション管理規約でよく定められているL-45の前提
※巾木の取付費、現場管理費込み、税込の前提
畳の部屋からフローリングの部屋に変更するには、下地の高さ調整などが必要になるので、工事費が高額になりがちです。畳の部屋と廊下に段差があり、敷居を撤去して高さを揃える場合には、建具なども新しく作り直す必要があるためさらに費用が膨らむ可能性があります。
1-3.20畳のカーペット・クッションフロアからフローリングに張り替える費用
既存の床がカーペットやクッションフロアの場合、20畳の部屋をフローリングに張り替える費用は22~45万円です。
フローリング材の種類 | 防音 | 20畳の張り替え費用相場(万円) |
---|---|---|
合板フローリング | なし | 21.8〜28.4 |
あり | 35.0〜43.2 | |
無垢フローリング | なし | 23.6〜33.4 |
あり | 36.6〜48.2 |
※無垢フローリングはスギ材の前提
※防音ありは、マンション管理規約でよく定められているL-45の前提
※巾木の取付費、現場管理費込み、税込の前提
2.フローリング材の種類による違い
フローリング材には、「合板フローリング」と「無垢フローリング」があり、それぞれ特徴や費用が異なります。両者の違いを確認し、予算や環境にあったフローリング材を選びましょう。
2-1.合板フローリング
合板フローリングは、合板を張り合わせて作られるフローリング材を指します。合板フローリングは、基材の表面に張られている化粧材の種類によって、さらに以下の3種類に分かれます。
- 挽き板(ひきいた):表面に張る化粧板に2mm程度の薄い無垢材を使用しているタイプ。見た目は無垢材フローリングと遜色ありません。
- 突き板:天然木を3〜1mm程度の厚さにスライスしたものを表面に貼り付けたタイプ。天然木の風合いを感じられる。
- シート:木目模様をプリントしたシートを表面に貼り付けたタイプ。手入れしやすく安価だが天然木の風合いはない。
▼フローリング材による価格・木質感の違い
<合板フローリングのメリット>
合板フローリングは、完全に乾燥した合板が張り合わされて作られているので、湿度の影響を受けにくく、反りや割れが発生しにくいことがメリットです。挽き板や突き板は、無垢材フローリング同様に、木の種類によっていろいろな木目や色合いを楽しめます。シートタイプも多くの色やデザインのバリエーションを楽しめます。
<合板フローリングのデメリット>
一方合板フローリングは、合板を張り合わせるのに接着剤が使用されていることから、シックハウス症候群やアレルギー反応を引き起こす可能性があります。また、無垢フローリングのような暖かみは感じられず、ひやっと硬い質感なので、冬には冷たく感じるのがデメリットです。
<合板フローリングがおすすめの人>
合板フローリングはウレタン塗装されているものが多く、水や汚れに強いのも特徴です。子どもが小さくて飲みものや食べものをよくこぼす、ペットを飼っているのでキズが心配といったご家庭には合板フローリングが向いています。また無垢フローリングより安価であるため、価格を抑えて張り替えたい人は合板フローリングを選びましょう。なお、床暖房が施工されている場合には、基本的には合板フローリングを選ぶことになります。
2-2.無垢フローリング
無垢フローリングは、天然木をそのままフローリング材に加工したものを指します。無垢フローリングは、使用される木の種類によって、色合いや風合い、質感までもが異なるのが特徴です。
<無垢フローリングのメリット>
無垢フローリングは、天然木が使用されているのでナチュラルな雰囲気の部屋に仕上がることがメリットです。スギやひのき、パインなど、使用される木の種類も豊富で、好みに合わせたタイプを選べます。合板フローリングと違って接着剤が使われていないので、シックハウス症候群などの心配もありません。断熱性も高く、冬でも温かな肌触りを楽しめます。
<無垢フローリングのデメリット>
無垢フローリングは、合板フローリングと比べると水に弱く、液体をこぼしてしまうとすぐに拭き取らなければシミになってしまいます。汚れにくくするためには、ワックスによる定期的なお手入れが必要です。また天然木なので湿度の影響を受けやすく、冬に乾燥すると反ったり割れたりすることもあります。また合板フローリングよりも価格が高いことも、無垢フローリングのデメリットです。
<無垢フローリングがおすすめの人>
無垢フローリングは、多少高額になっても、天然木のナチュラルな雰囲気や経年劣化による風合いの変化を楽しみたい人におすすめです。またシックハウス症候群やアレルギー反応が心配な人も、無垢フローリングを選ぶといいでしょう。
3.フローリングの張り替え費用をできるだけ安く抑える方法
20畳の部屋をフローリングに張り替えるには、既存の床の種類にもよりますが、20万〜70万円もの費用がかかります。ここからは、張り替え費用をできるだけ安く抑えるために考えられる方法をご紹介します。
3-1.既存のフローリングに上張り(重ね張り)する
既存の床がフローリングの場合、既存フローリングを撤去しないでそのまま上張り(重ね張り)すれば、撤去費用がかからないため費用を抑えることが可能です。
20畳の部屋に重ね張りを採用した場合、採用するフローリング材の種類や防音の有無にもよりますが、張り替えと比較して5万〜13万円ほど安く抑えられるでしょう。
ただし重ね張りすると、床下の劣化状況のチェックができない、フローリングの厚みぶん段差が生じるなどのデメリットがある点には注意が必要です。
▼重ね張り後のフローリングの段差