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「中古マンションのリノベーション費用ってどれくらい？」と考えて、この記事にたどり着いた方が多いことと思います。
中古マンションのリノベーション費用は、「物件の広さ」や、使用する「建材のグレード」次第で大きく変動します。
この記事では、いくつかのパターンごとに中古マンションのリノベーション費用をご説明しているので、あなたがやりたいリノベーションにかかる費用がわかります。
さらに、ローンや補助金の利用方法もご紹介するので、この記事を参考に金額の大きい中古マンションのリノベーションにおいても予算内で満足度の高いリノベーションを実現してみてください。
>>実際の見積もりデータから算出したマンションリフォームの費用と相場をチェック！
目次
1.中古マンションリノベーションの費用相場
中古マンションのリノベーション費用は、物件の広さによって大きく変動します。
以下の表を見ると、基本的に物件が広くなるほど費用は増加傾向ですが、同じ物件の広さの中でも200万円～400万円前後の幅があることがわかります。
| 面積 | 費用相場 |
|---|---|
| 50㎡ | 650～850万円 |
| 60㎡ | 750～990万円 |
| 70㎡ | 840～1120万円 |
| 80㎡ | 920～1240万円 |
| 90㎡ | 990～1350万円 |
| 100㎡ | 1050～1450万円 |
※㎡単価約12.5～15万円で計算（費用提供：あなぶき興産｜実際のマンションスケルトンリフォーム施工例参照）
出典：https://www.reform-guide.jp/topics/mansion-renovation-hiyou/
また、物件の広さだけでなく、「デザインや材質へのこだわり」によっても費用は大幅に変わります。
デザインや材質へのこだわりがそれほど強くなく、オーソドックスなデザインで十分なら、600～700万円台でリノベーションすることも可能です。
一方で、施工面積が広くなり、デザインや材質に強いこだわりがある場合、キッチンなどの水まわり設備やクロス・床材などの内装材の単価が上がります。そのため、合計費用が1,000万円を超えることも少なくありません。
デザインや材質へのこだわりが強い、強くないってどんなイメージ？
■「こだわりが強くない」とは？
- リクシルなど国内メーカーのミドルグレードの設備を導入
- クロスや床材もスタンダードなものを使用
■「こだわりが強い」とは？
- メーカー品でもハイグレードの設備導入、および海外製など特注設備の導入
- ハイグレードのクロスや自然素材の床材を使用
2.中古マンションのリノベーション事例と実際にかかった費用
この章では、リフォームガイドの加盟店が行った施工事例から、
- オーソドックスなデザインや材質のリノベーション事例
- デザインや材質にこだわった場合のリノベーション事例
の2つをご紹介します。
あなたがしたいリノベーションはどちらの事例に近いか、費用はどれくらいかかりそうかなど、具体的なイメージをつかんでください。
■オーソドックスなデザインや材質のリノベーション事例（650万円）
出典：https://www.artreform.com/example/4472/
| 築年数 | 19年 |
|---|---|
| 間取り | 75㎡（3LDK） |
| 工期 | 30日 |
| 費用 | 650万円 |
この事例では、基本的にスタンダードな水まわり設備を採用しながら、一部の壁のクロスにアクセントクロスを採用した事例です。こだわる場所とそうでない場所をうまく分けることでスタンダードな設備を使っていても、600万円台からリノベーションが可能です。
■デザイン・材質にこだわったリノベーション事例（1100万円）
出典：https://www.8044.co.jp/gallery/1508
| 築年数 | 25年 |
|---|---|
| 間取り | 74㎡（3LDK） |
| 工期 | 3か月 |
| 費用 | 979万円 |
この事例ではお客様のご要望に合わせて和室をなくしてリビングを拡張。洗面台と浴室もサイズアップしています。
この事例のように、設備やクロス、間取りなどにこだわると、オーソドックスな事例と同じ施工面積でも100万円以上費用が上がる可能性があります。
3.実際の見積もりで費用内訳を確認しよう
ここまで記事を読んで、「中古マンションのリノベーション費用ってなんでこんなに高額なの？」と感じた方も多いのではないでしょうか。
この章では、東京都のO様の実際の事例と見積もりを元に、マンションリノベーション費用の内訳をご説明します。
概要は次の通りです。
| 所在地 | 東京都 |
|---|---|
| 建物タイプ | マンション |
| 築年 | 1985年 |
| 間取り | 72㎡ （3LDK⇒2LDK） |
| 家族構成 | 大人2人、子ども1人 |
| 経緯・目的 | 中古マンション購入に伴うリノベーション |
| 主なご要望 | ・デザインはこだわらず、一般的なものを希望 ・水回りやクロス、床材もスタンダードなものを希望 |
| 工期 | 45日 |
| 費用 | 8,019,000円（税込） |
上記のご要望に対して、実際のお見積もりは次の通りです。
O様の事例では、以下の2つの費用が別途かかったため、リノベーション費用が高額になっています。
- 内装を全部解体して、一から下地を作る費用（200～300万円）
- 電気の配線や、ガス・水道の配管を一から引き直す費用（100万円前後）
なお、見積もりの記載方法は、リノベーション会社によってかなり異なります。例えば、設計費を別項目として外に出して記載するなどです。細かい記載方法が異なっている場合でも、上記のような分類で各社の費用を把握すると比較・検討がしやすくなります。
4.中古マンションのリノベーションでローンを組むときの注意点
中古マンションのリノベーションでは、その費用が600～1,000万円と高額になるため、ローンを検討する人も多いと思います。
ここでは、中古マンションのリノベーションでローンを組む際の注意点をご説明します。
4-1.住宅ローンを活用しよう！
中古マンションのリノベーションでは、以下の2つのローンが利用可能です。
- リフォームローン：高金利、無担保、手間がかからない
- 住宅ローン：低金利、有担保、手間がかかる
物件の購入で住宅ローンを利用する予定があるなら、物件購入費にリノベーション費用を合算して住宅ローンを申し込むことをおすすめします。
4-2.ローンの申請には見積もり書が必須！
リノベーション費用を合算して住宅ローンを組む場合、ローンの申請時に確定した見積もり書が必要になります。
業者を選定し見積もりを確定させるまでには、最低でも1か月ほどかかります。物件の候補が決まったら、できるだけ早くリノベーション会社に現地調査を依頼しましょう。
4-3.住宅ローン減税の活用を忘れずに！
中古マンションのリノベーションに住宅ローンを利用すると、住宅ローン減税制度で所得税や住民税を減税できます。
具体的には、最長10年間にわたって年末のローン残高の0.7％が毎年の所得税や住民税から控除されます。控除される金額は総額で、最大140万円にもなります。
住宅ローン減税を受けるには確定申告が必要なので、忘れずに行いましょう。
住宅ローンや住宅ローン減税の詳細については、以下の記事でまとめています。あわせてご一読ください。
5.低価格でも満足度の高い中古マンションリノベーションを行うコツ
リフォームガイドではこれまで、費用を抑えたいというお客様のご要望に数多く対応してきました。
そこで、リフォームガイドがこれまで対応してきた事例やノウハウをもとに、低価格でも満足できる中古マンションのリノベーションを行うコツをお伝えします。
5-1.地元の優良工務店に依頼する
リノベーション業者によって費用には大きな差があります。リノベーション費用を低く抑えたいなら、地元の工務店に依頼することをおすすめします。
なぜなら地元の工務店は専任の営業マンやデザイナーを置かず、余分な人件費や広告宣伝費などがかかりません。コストをかけない分、費用を低く抑えることができるのです。
また、大規模・中堅リノベーション会社では下請けを使っている業者も多いです。マージンが価格に上乗せされ、高くなる傾向にあります。
実際に同じ物件・同じ条件で相見積もりを取ったところ、地元の工務店では300万円以上安くなりました。
ただし、地元の工務店は業者によってデザインセンスや提案力などのばらつきが大きいです。ご自身で調べる際はこうした差分があることをあらかじめ念頭に置いて探しましょう。
優良業者を自分で見極めるのが難しいという方は、紹介サイトを利用するのもひとつの手です。
5-2.優先順位と照らし合わせて設備のグレードを検討する
費用を抑えて満足度の高いリノベーションを行うための2つ目のコツは、優先順位と照らし合わせて設備のグレードを検討することです。
床材や建具（室内ドア）の種類は多く、材質やデザインにこだわるなら海外メーカーの製品を選ぶこともできます。しかし、コストも考慮するなら、ご自身の使える予算を見ながら費用をかけたい場所とそうではない場所に合わせて設備のグレードを上下させると良いでしょう。
以下は、リフォームガイド加盟店の施工事例です。どれくらいの費用でどのようなリノベーションができたか、ご覧ください。
| 所在地 | 兵庫県 |
|---|---|
| 建物タイプ | マンション |
| 経緯・目的 | 賃貸に出していた住まいにオーナーが戻るため全面改装 |
| 費用 | 約650万円 |
出典：https://www.artreform.com/example/4610/
こちらの事例は、お客様が気に入られた洗面台やキッチンはハイグレードの製品を使用していますが他の水回り製品は比較的価格を抑えたものを選ばれています。
5-3.メーカーにはこだわらない
マンションのフルリフォーム費用をなるべく安く抑えるためには「メーカーにこだわらないこと」も重要です。
リフォーム会社は、お風呂やキッチンなどの設備をTOTO、LIXIL、クリナップ、タカラスタンダードなどの住宅設備メーカーから仕入れますが、仕入れの割引率はリフォーム会社によって違います。
これは、リフォーム会社によって取り扱うメーカーが決まっていたり、複数のメーカーを取り扱っていても、施工実績に応じてその仕入れ割引率は異なるためです。
例えばLIXILを主に取り扱うリフォーム会社にTOTOの商品を入れてもらうように依頼すると、費用が割高になってしまいます。メーカーにこだわらなければ、そのリフォーム会社が得意とするメーカーの中で希望に沿う商品を提案してくれるため最安値でリフォームができるはずです。
以下は、あるリフォーム会社にLIXILとTOTOの両方で見積もりを出してもらった一例です。
5-4.補助金や減税制度を利用する
費用を抑える4つ目のコツは、国や地方自治体の補助金・減税制度をうまく活用することです。
補助金や減税と聞くと「面倒くさいなぁ」とか「手続きが面倒なわりにはもらえる額が少ないのでは？」などと思う方も多いのではないでしょうか。
しかし実際は、手続きの煩雑さはあるものの、補助金や減税制度をうまく活用することで、実質10万円以上お得になることもあります。
それぞれどんな制度が活用できるのか、詳しく見ていきましょう。
①中古マンションのリノベーションで使える減税制度
リフォームで使える減税制度はいくつかありますが、ここではその中でも対象範囲が広く、減税額が大きい所得税の減税についてまとめました。
| 対象工事 | 最大控除額 （対象工事） |
|||
|---|---|---|---|---|
| 対象工事（いずれか実施） | 対象工事限度額 | 控除率 | ||
| 耐震 | 250万円 | 10％※ | 25万円 | |
| バリアフリー | 200万円 | 20万円 | ||
| 省エネ | 250万円（350万円） | 25万円（35万円） | ||
| 三世代同居 | 250万円 | 25万円 | ||
| 長期優良住宅化 | 耐震＋省エネ＋耐久性 | 500万円（600万円） | 50万円（60万円） | |
| 耐震or省エネ＋耐久性 | 250万円（350万円） | 25万円（35万円） | ||
| 子育て | 250万円 | 25万円 | ||
※（）内の金額は、太陽光発電設備を設置する場合
※ 対象工事の限度額超過分、およびその他リフォーム工事についても一定の範囲まで控除率5％で控除対象となる
出典：国土交通省「令和6年度 国土交通省税制改正概要（21頁）」
所得税のほか、リフォーム内容によっては固定資産税や贈与税でも減税措置を受けられる場合があります。
各種減税制度については以下の記事でも取り上げていますので、ぜひご一読ください。
②中古マンションのリノベーションで使える補助金制度
多くの自治体で、耐震、省エネ、バリアフリーを対象とした補助金制度を実施しています。
補助金の内容や条件は各自治体によって異なるため、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会のWebサイトをご覧ください。
5-5.複数の業者から相見積もりを取る
費用を抑える5つ目のコツは、複数の業者から相見積もりを取ることです。
中古マンションのリノベーションにかかる費用は物件の広さや使用する設備のグレード次第で大きく変動するため、費用の相場感がつかみにくいと思います。
また、リフォーム業者によって用意できるメーカーや提案力、デザイン性などに差があるため、複数の業者から相見積もりを取ることで予算と希望に合ったリフォーム業者を見極めましょう。
とはいえ、予算を伝えた上で相見積もりを取った場合でも、同じ内容の見積もりが出てくることはまずありません。
ですので、以下の手順で相見積もりを取って、見積もりの前提を揃えながら比較・検討することをおすすめします。
相見積もりの手順
- 大まかな要件で各業者に見積もり依頼をする
- 各業者から思い思いの提案をいただく
- 再度見積もり依頼をする
※その際、どのメーカー・型番、間取りで見積もってもらうか詳細な要件も伝える - 再提案を受けて、比較・検討する
なお、業者から提案を受けるときは、メールやFAXではなく対面で内容の説明を受けるようにしましょう。
見積もりの書き方は各業者で異なっているので、書面だけで他社と比較するのは難しいからです。
■業者選びに困ったら紹介サイトを利用する
これまで、費用を抑えながら満足度の高い中古マンションのリノベーションを行うコツを解説してきました。
読み進める中で、「そもそも依頼や相見積もりに行く前に、優良な業者ってどうやって探したらいいの？」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
地元の工務店もそのほかのリフォーム業者も、業者によってデザインセンスや提案力などのばらつきが大きいです。さらに、業者のホームページや広告には良い点しか書いていないため、実力がある工務店を自分で選ぶのは容易ではありません。
そのため、大切な住まいを任せるリフォーム業者は、紹介サイトなどを活用して慎重に選びましょう。
紹介サイトには、お客様からの口コミや独自取材により、どの工務店が中古マンションのリノベーションが得意か、お客様からの評判がよいかという情報が集約されています。また、複数のリフォーム会社をまとめて紹介してくれるので、自分に合う工務店を比較検討して選ぶことができます。
リフォームガイドでは、専任のコンシェルジュがご質問やご相談に対応しています。
各加盟店の価格情報や、他サイトも含めたお客様の口コミ情報も把握しているので、マンションのリノベーションを得意とするリフォーム会社や低価格で高品質のリフォームができるリフォーム会社などをまとめてご提案できます。
中古マンションのリノベーションでお悩みの方は是非一度ご相談ください。
6.まとめ
いかがだったでしょうか。
本記事では、中古マンションのリノベーションにおける費用相場や、施工事例、低価格でも満足いくリフォームを実現するコツなどをご紹介しました。
中古マンションリノベーションは大規模なリフォームのため、全ての要望を叶えようとすると1,000万円を超えることも少なくありません。
「価格を抑えてより多くの要望を叶えたい」というお客様の思いに応えるために、リフォームガイドも皆さまの業者選びを誠心誠意お手伝いいたしますので、お気軽にご相談ください。
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