- 壁紙に目立つ染みあり、全体的に薄汚れて見える
- 壁紙の色が気に入らない、イメージを変えたい
- 家具があたって壁紙が剥がれてしまった
このように、家の壁紙が汚れたり剥がれたりして
「DIYで壁紙の上から塗装できないかな?」
「自分で塗装するのは大変そう、業者に張り替えを頼むべき?」
と考えている方は多いのではないでしょうか。
紙や布製の壁紙は上から塗装できませんが、日本で広く使われているビニールクロスという種類の壁紙は、上から塗り直しが可能です。
今回は、壁紙(クロス)の上からDIY塗装する方法や、張り替えと比較した場合のメリット・デメリットを解説します。
目次
1.DIYで壁紙の上から塗装をする手順・準備するもの
壁紙をDIYで塗装するのに必要な材料や道具と、塗装の手順をご紹介します。
必要な材料や道具は以下のとおりです。
接着剤 | 壁紙が剥がれている場合、そのままでは塗装できません。 壁紙専用の接着剤や木工用ボンドで補修しましょう。 |
---|---|
新聞紙やビニールシート | 塗装部分以外を汚さないよう保護するものとして、新聞紙やビニールシート、古いシーツやレジャーシートなどを用意しましょう。 新聞紙は余った塗料を処分する際にも使えます。 |
マスキングテープ(養生テープ) | 塗装したくない箇所を保護するテープです。 伸縮性が低いので、曲面よりも直線的に貼る場合に適しています。養生シートや新聞紙などをとめる際にも便利です。 接着力が強めのビニールタイプは、曲面やしっかり貼りたい場合に適しています。 |
マスカー(養生シート) | 養生テープとビニールシートが一体型の便利なテープです。 広い面を簡単にカバーできるので、作業効率が上がります。 |
コーキング材 | 隙間を埋める材料です。 凹凸のある壁紙をマスキングテープで養生すると隙間から塗料が入り込み、塗り際のラインが歪んでしまいます。そのようなときにコーキング材を使用して凹凸を埋めると、真っ直ぐなラインを出すことができます。 |
水性塗料(ビニールクロス対応) | ビニールクロスに適した水性タイプの塗料を使います。 匂いが少ない、人体にやさしい、抗菌・抗ウィルスなど、メーカーや製品によって塗料の特性や色展開が異なるため、好みのものを選びましょう。 |
ローラー・刷毛 | 広い面の塗装にはローラー、細かい部分には刷毛を使います。 ローラーや刷毛は大小サイズ違いで揃えておくと便利です。 |
ローラートレイ(バケット) | ローラーを使用するのに適した容器です。 ローラーに余分に含まれた塗料の量を調節しやすいよう作られています。 |
マイナスドライバー | コンセントカバーを外すときに使用します。 カバーにマスキングして塗装することもできますが、際がきれいに仕上がりにくくなります。 |
脚立 | 天井が高く、椅子に乗っても養生できない、ローラーや刷毛が届かない、といった場合には、脚立を使用しましょう。 |
次に、塗装の手順を解説していきます。
①壁紙を補修する
壁紙が剥がれている場合、そのままでは塗装できないので、壁紙専用の接着剤や木工用ボンドで補修します。
➁塗装する箇所をきれいにする
壁についたホコリや汚れ、油分などは雑巾で拭き取りましょう。汚れが酷い場合には薄めた中性洗剤を使い、しっかり落とします。
➂コンセントやスイッチのカバーを外す
ローラーで塗装しやすくするために、マイナスドライバーを使ってカバーを外しましょう。外せない場合は、カバーをマスキングしてから塗装します。
④養生をする
塗装する部分以外に塗料がつかないよう、マスカーやマスキングテープ、新聞紙などを使用してエアコンや巾木、床などを覆います。思いもよらないところにペンキが飛んでしまうことがあるので、初心者は広めにカバーしておくと安心です。
マスキングをきれいに行うと、仕上がりがきれいです。テープが浮いてしまうと隙間から塗料が入り込んでしまうので、上から押さえてしっかり密着させてください。
➄下塗りをする
まず、塗料をしっかり混ぜてからローラートレイ(バケット)に移します。先にローラーでは塗りづらい細かい部分を刷毛で塗り、その後ローラーで広い面を塗ると、仕上がりがきれいです。厚塗りしないよう気をつけましょう。
⑥仕上げ塗装をする
塗装が乾いたら、2回目を塗ります。薄く重ね塗りすることが、きれいに仕上げるポイントです。
⑦塗料が半乾きになったらマスキングテープを剥がす
完全に塗料が乾いてからテープを剥がすと、塗料も一緒に剥がれてしまいます。また、早過ぎると、テープについた塗料が飛んだり垂れたりするので、剥がすタイミングが大切です。
2.壁紙の上から塗装するのにオススメの塗料とその選び方
ビニールクロスの壁紙に対応した水性塗料で塗装しましょう。さまざまなメーカーや種類があるので、その一部をご紹介します。
ケリーモアペイント (KELLY- MOOR PAINTS) | 1600を超える圧倒的な色数を誇る塗料。 屋内用塗料のデュラポキシーは、体に有害な成分VOC(揮発性有機化合物)を全く含んでいないので安心して使用できます。 |
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J COLOUR | 匂いが少なく、シックハウス症候群などの原因とされるVOCも少ない塗料。 カラーは約200種類あります。 |
Navia | カバー力があるため塗りやすく、きれいに仕上げやすい塗料。 匂いが少なく、消臭効果と防カビ性に優れています。 |
NEW水性インテリアカラー屋内カベ用 | 無臭で塗料に含まれるVOCは0.1%以下と体にやさしい塗料。 防カビ材を配合しているため、カビの発生を防ぎます。 |
コージーパック・エアー | 光触媒機能で、ウィルスを4時間、各細菌を8時間で99.9%抑制させる塗料。 消臭機能や空気清浄効果があり、VOCを配合していません。 |
ノボクリーン(艶消し) | コストパフォーマンスのよい業務用塗料。 量が多いので広い面積を塗るときに適しています。 臭気が少なく、体に有害なVOCを配合していません。 |
3.塗装できない壁紙もあるので注意!
壁紙には塗装できない素材があります。
紙製は破けやすく、布製は吸収率がよいので大量に塗料が必要になり、思ったような色に仕上がりません。
また、撥水性や防汚性のある壁紙は塗料がはじかれてしまうので、何度も塗り重ねが必要になったり、剥離しやすかったりします。
塗装に向いている壁かどうかを確認するために、壁の目立たないところで試し塗りをしてみるとよいでしょう。
また、霧吹きで水をかけたときに、水滴が流れ落ちずに馴染むようなら大丈夫です。
4.壁紙は「塗装」か「張り替え」どっちがいい?
壁紙をDIYで塗装する場合と、業者に依頼して張り替えをする場合では、仕上がりや費用に差があります。メリットやデメリットと合わせて、2つの違いをご紹介します。
DIY塗装 | 張り替え(業者に依頼する場合) | |
---|---|---|
仕上がりの違い | 塗りムラができる場合がありますが、塗装ならではの味わいを楽しめます。 | プロが施工するので、新築の壁のような仕上がりです。 |
費用 | 塗料の種類によって費用は変わりますが、6畳で1~2万円程度見ておきましょう。 重ね塗りが増えれば、その分塗料代が上がります。 | 壁紙のグレードによって費用は変わりますが、6畳で4~5万円程度見ておきましょう。 |
メリット |
| 種類やデザインが豊富なため、レンガ風、北欧風など、塗装よりも大幅にインテリアのイメージを変えられます。 |
デメリット |
|
|
5.まとめ
一般的に、日本の住宅の壁紙はビニールクロスのため、専用の水性塗料で上から塗装が可能です。
DIYで塗装すれば、時間や日にちを気にすることなく自分のペースで作業でき、費用を抑えられるメリットがあります。思い出作りに子供といっしょに塗るのも楽しいでしょう。
ただし、塗装に慣れていないと作業に時間がかかり、塗りムラや思ったような仕上がりにならないかもしれません。
一方、業者に張り替えを依頼する場合は多少費用がかかりますが、きれいな仕上がりで髙い満足度を得られます。
DIY塗装か張り替えかで迷ったら、一度業者に相談してみることをおすすめします。
部屋に適したデザインや壁紙選びなど、さまざまな相談に乗ってもらえるので、思い描いている理想のイメージを実現できるでしょう。
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