「フッ素塗料の特徴を知りたい」
「メリットやデメリットを知りたい」
こういった疑問をありませんか。この記事では、フッ素塗料の特徴や費用相場などを紹介します。
具体的には以下の内容を解説します。
- フッ素塗料の特徴
- メリットとデメリット
- フッ素塗料の費用相場と耐用年数
- 外壁塗装でおすすめのフッ素塗料
- 塗装する際の業者の選びかた
この記事を読めば、フッ素塗料が自分の目的に適しているかどうかがわかるようになるでしょう。
目次
1.フッ素塗料ってどんな材料?
フッ素塗料は外壁塗装で主に使う塗料としては特に耐久性が高い材料です。
メンテナンスの手間がかからないことから東京スカイツリーや公共建築物などで多く利用されています。
また、外壁や屋根で使う信頼できる塗料としてはもっとも耐用年数が長いです。
カビも生えにくいため、美しい外観を長く維持したい人に向いている塗料だと言えます。ほかにも、太陽光を遮断して熱の発生を抑制する「遮熱塗料」が多く存在するのもフッ素塗料の特徴です。
2.フッ素塗料を使うメリットとデメリット
以下ではフッ素塗料のメリットとデメリットを紹介します。
メリットとデメリットを把握しておけば工事で失敗して無駄な費用や労力を使うことが少なくなるでしょう。
2-1.メリット
フッ素塗料のメリットは以下の2つです。
- 耐用年数が非常に長い
- メンテナンスの手間がかからない
詳しくチェックしていきましょう。
2-1-1.耐用年数が非常に長い
耐用年数とは、塗り替えまでの寿命をさします。
フッ素塗料は、外壁塗装で使う主な塗料としては非常に耐用年数が長いです。
耐用年数の詳細は後述しますが、一般的に使うシリコン塗料に比べて5年ほど寿命が延びるでしょう。
2-1-2.メンテナンスの手間がかからない
フッ素塗料は汚れに強く劣化しにくいため、光沢を長く維持でき、メンテナンスの手間が少ないメリットがあります。
短期的には工事費が高くなりますが、長期的にはコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
2-2.デメリット
フッ素塗料のデメリットは以下の2つです。
- 工事価格が高い
- ツヤの選択肢が少ない
詳しく解説していきます。
2-2-1.工事価格が高い
フッ素塗料はシリコンやウレタンなどの塗料に比べて材料費が高いため、工事費用が高額となります。
おおよそウレタン塗料の1.5倍、シリコン塗料の1.2倍の費用がかかるでしょう。
ただし、初期費用こそ高いもののフッ素塗料はメンテナンスコストが低いため長期的にはウレタンやシリコンよりもコストパフォーマンスが高くなるでしょう。
2-2-2.ツヤの選択肢が少ない
塗料の性質上、ツヤなし塗料がほとんど存在しません。
このため、ツヤを完全になくして落ち着いた雰囲気の住宅にしたい人には向いていないでしょう。
2-3.フッ素塗料が適しているのはこんな人!
フッ素塗料が適している人は以下の2タイプです。
- 耐用年数が長い塗料を探している人
- メンテナンスの手間を省きたい人
耐用年数が長く、メンテナンスの手間がかからないためフッ素塗料は上記の人に適しています。
以下では、フッ素塗料のメリットとデメリットをまとめました。
塗料選びの参考にしてみましょう。
3.フッ素塗料の費用相場と耐用年数
フッ素塗料の費用相場と耐用年数を紹介します。
費用相場と耐用年数を知っておけば予算やメンテナンス計画を立てやすくなるでしょう。
3-1.フッ素塗料の費用相場
フッ素塗料の材料費は、1平方メートルあたり3,060〜3,310円程度です。
30坪の住宅だと、外壁で80〜120万円、屋根だと50〜90万円程度が必要となるでしょう。外壁と屋根を同時に塗装するのなら110〜160万円程度が目安となります。
3-2.フッ素塗料の耐用年数
フッ素塗料の耐用年数は、外壁で15〜20年、屋根で8〜15年程度です。
塗料によって年数が変わります。
耐用年数が非常に長いため、メンテナンスするのが難しい高層建築物で多く利用されています。
4.外壁塗装でおすすめのフッ素塗料
以下では、外壁塗装でおすすめのフッ素塗料を2つ紹介します。
- クリーンマイルドフッソ
- ニッペファインフッソ
どちらも人気のフッ素塗料です。
フッ素塗料を選ぶのならいずれかを選んでおけば間違いはないでしょう。
4-1.クリーンマイルドフッソ
エスケー化研株式会社が販売する、弱溶剤の2液型フッ素塗料です。
弱溶剤とは、油性塗料の一種です。
2液型は、主剤と硬化剤の2つを混ぜて利用する材料をさします。
クリーンマイルドフッソは、安価で使い勝手がよいフッ素塗料として知られています。
- 価格:3,500〜3,800円程度/平方メートル(3回塗りの価格)
- 耐用年数:15~20年
- 艶の種類:ツヤあり、7分ツヤ、5分ツヤ、3分ツヤ
塗装できる下地は以下のとおりです。
- コンクリート
- セメントモルタル
- ALCパネル
- スレート板
- GRC板
- 押出成形セメント板
- 各種サイディングボード
- 各種旧塗膜(活膜)
- 鉄部
- 亜鉛メッキ鋼
- アルミニウム
- ステンレス
4-2.ニッペファインフッソ
日本ペイント株式会社が販売する、弱溶剤の2液型フッ素塗料です。
クリーンマイルドフッソより耐久性がやや高いと言われています。
- 価格:4,160円/平方メートル(3回塗りの価格)
- 耐用年数:非公表(推定15~20年)
- 艶の種類:ツヤあり、7分ツヤ、5分ツヤ、3分ツヤ
塗装できる下地は以下のとおりです。
- コンクリート(現場打ち)
- セメント系建材
- 塗り替え改修(アクリルリシン、吹付けタイル、その他旧塗膜)
- モルタル仕上げ面
- ALCパネル
- 鉄部
- カラー鋼板(トタンなど)
以下では2つの塗料の性能を比較しています。
価格と耐用年数のほか、自宅で塗装したい場所の下地が含まれているかどうかなどを参考にしてみましょう。
価格重視ならクリーンマイルドフッソで、耐用年数重視ならニッペファインフッソがやや優れているでしょう。
特にこだわりがないのなら低価格で適用下地が多いクリーンマイルドフッソがおすすめです。
5.フッ素塗料を利用する場合の業者の選びかた
フッ素塗料を利用する場合の業者の選びかたは2つあります。
- 自社施工をしているか確認する
- 相見積もりを3社程度でとる
では、具体的にどのような点をチェックすればよいのでしょうか。
5-1.自社施工をしているか確認する
自社施工をしている会社に依頼すると、他社と同じ工事品質でも費用が安くなります。
ゼネコンやハウスメーカー、工務店などは工事を外注しているために中間マージンが発生しています。このため、費用が2〜4割程度高くなってまうのです。
自社で職人を抱えて工事を直接おこなう方法が自社施工です。
自社施工をしているかどうかは、会社のホームページで職人をどのように紹介しているかが参考になります。職人をひとりずつ詳しく紹介しているのなら自社施工の業者である可能性が高いでしょう。
5-2.相見積もりを3社程度でとる
相見積もりとは、2社以上に見積もりを依頼することです。
手間と効果のバランスを考えて3社程度がおすすめでしょう。
相見積もりでのチェックポイントは3つあります。
- 商品名やメーカー名は明確か
- 面積は明確か
- 工程は適切か
詳しくチェックしていきましょう。
5-2-1.商品名やメーカー名は明確か
見積書に塗料名が記載されていない業者は信用性が低いです。
なぜなら、依頼した塗料と異なる商品を使われる可能性があるからです。
フッ素塗料を使うといいながらウレタン塗料を使えば工事の総額を3割程度は節約できます。
塗料の差し替えは悪徳業者が使う手抜き工事の手法のひとつなので、塗料名が記載されているのかは必ず確認しましょう。
5-2-2.面積は明確か
塗装面積が「一式」となっていたら信用できません。
一般的には外壁や屋根の面積は「平方メートル」または「メートル」で記載するからです。
例外として、シーリング補修や付帯部塗装(破風や雨樋などの塗装)であれば優良業者でも一式と表記する場合があるでしょう。
5-2-3.工程は適切か
塗料は3回塗りが基本です。
悪徳業者は下塗りや中塗りをしないで利益を大きくしようとするため特定の工程を抜いてしまう場合があります。
このため、見積書の段階で工程が正しく記載されているか確認しましょう。
最低でも、下塗り1回、仕上げ塗り2回が見積書に書かれていない場合は信用できないでしょう。
また、工事が始まったら、下塗りや中塗り、上塗りといった工程ごとに撮影をしてもらい、適切な工事がおこなわれているかチェックしましょう。
6.まとめ
フッ素塗料は外壁塗装のなかで特に高耐久な塗料です。ただし価格が高いデメリットがあります。
フッ素塗料でおすすめの塗料には、クリーンマイルドフッソと、ニッペファインフッソがあります。
塗料選びに迷った場合は上記のどちらかを選ぶとよいでしょう。
このほか、サイディング外壁の塗装費用をさらに知りたい人は『もし「サイディング塗装の費用はいくら?実際の見積もり」でシミュレーションしてみたら』もチェックしてみましょう。
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