「外壁塗装でローンを使うデメリットを知りたい」
「ローンを使うにはどんな手順が必要なの?」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。この記事では、外壁塗装でローンを使う場合のメリットやデメリット、手順などを紹介します。
具体的には以下の内容を解説します。
- 外壁塗装でローンを使うメリットとデメリット
- 外壁塗装で使えるローンの種類と金利
- ローンを使う場合の手順
- 外壁塗装のローンで使えるお得な支援制度
- ローンを使う際の注意点
外壁塗装で使うローンの種類や金利などを把握すれば、銀行や信販会社に支払う無駄なお金を減らせるようになるでしょう。
目次
1.外壁塗装でローンを使うメリットとデメリット
外壁塗装の工事では100万円程度の費用がかかります。これを一括で支払うのは簡単ではないでしょう。
今すぐローンで外壁塗装をするか、一括で支払えるお金が貯まるまで待つかは悩みどころです。
以下では、今すぐローンで支払うメリットとデメリットを紹介していきます。
1-1.メリット
お金が貯まるまで待つよりもローンですぐに工事する場合のメリットは、「修繕費」と「寿命」の2つがあります。
修繕費を抑えやすい
一括で支払おうとお金を貯めて数年後に補修をすると、今よりも劣化が進んでしまい結果的に修繕費用が高くなる傾向があります。
工事を後回しにした場合の修繕費は、10万円以上増えることが多いです。一括で支払うと、家計への負担も大きいと考えられます。
一方で、ローンで支払ってすぐに工事をすれば、劣化が進行していないため費用が安くなりやすいでしょう。
ローンを組んだ場合の金利は100万円の3%だとしても3万円なので、放置する場合に比べると安いと言えるでしょう。
もちろん、必ず劣化するとはかぎりませんので、ローンのほうが高く付くケースもあります。
1年程度で資金が貯まるなら別ですが、3年や5年はお金が貯まらないようならローンの利用を検討してみましょう。
外壁の寿命を長く保てる
もうひとつのメリットは、外壁の寿命を長く保てることです。一括ですぐに支払える場合の条件は同じですが、お金を貯めようと3年や5年待つと劣化が進行します。
外壁の劣化を放置すれば外装材の耐用年数が短くなるでしょう。外装材が劣化すれば、本来は30年もつはずだった寿命が、25年や20年になるおそれもあります。
ローンであれば、お金がなくても劣化が進まない早い段階で修理できるため、外壁の寿命を長く保ちやすいです。
1-2.デメリット
外壁塗装をローンで支払うデメリットは「手続きの複雑さ」と「金利がかかる」ことです。以下では具体的に解説していきます。
面倒な手続きと審査がある
外壁塗装をローンで支払う場合、銀行や信販会社などで複数回の審査があります。また、書類を揃えたり記入したりする作業も簡単ではないため、面倒な手続きをしなくてはいけません。
手間をかけてでもローンにする必要がある人でなければ、手続きは面倒に感じるでしょう。
金利がかかる
ローンで外壁塗装をする場合、金利がかかります。
一括で支払うお金を貯めるために修繕を放置するよりは、金利のほうが安いケースが多いと考えられます。しかし、修繕費以上に金利が高くなるようならローンを使わない方が良いでしょう。
30万円程度なら金利3%でも1万円以下なので、金利のほうが安くなる可能性が高いです。しかし100万円を超えるような工事で金利4%以上であれば、修繕費を金利が上回る可能性があります。
何年放置したらどのくらいの費用がかかるとは一概に言えないため、現在の損傷を業者に見てもらって、あと何年くらいなら補修費が大きく増えないかを判断することも検討してみてください。
外壁の劣化がひどくて今すぐ修理しないと行けない場合はローンを使い、劣化が軽度でもうすぐお金が貯まりそうなら一括で支払えるようになるまで待つと良いかもしれません。
2.外壁塗装で使えるローンの種類と金利
外壁塗装の費用を分割で支払う場合に、ローンの種類と金利を把握しておかなければ大きく損をするおそれがあります。
ローンを借りられる機関の種類には「銀行」と「信販会社」があります。以下ではメリットとデメリットを説明していきます。
2-1.銀行
銀行のメリットは「金利が低い」ことです。信販会社に比べると最低金利が1%程度と低いです。
銀行によっては4%程度のこともあります。金利は複数の銀行を比較しておくのも良いでしょう。
銀行のデメリットは「審査が遅い」ことと「手続きが面倒」なことです。銀行の場合は書類を自分で用意しますが、信販会社であれば審査業者がある程度用意してくれます。
また、金利が低いだけあって銀行の審査は厳しいです。銀行側の利益が少ないため、審査を厳しくして回収リスクを抑えているのだと考えられます。
銀行の利用は「審査が遅くてもいいから金利重視の人」に適しているでしょう。
2-2.信販会社
信販会社のメリットは「審査が早くて手続きが楽」なことと「ポイントなどがつく」ことです。銀行と比べて審査が早い傾向があり、ポイントなどの特典がつくケースも多いです。
信販会社のデメリットは「金利が変動する」ことです。銀行と違って、信販会社の金利は、ローンの申請数に応じて変わります。
ローンの申請が増える年度末だと特に金利が高い傾向があるでしょう。最低金利も2%程度と、銀行より高いです。
手続きにかかる作業と時間が少ないため、外壁塗装のローンでは銀行よりも信販会社を利用する人が多いです。信販会社は「面倒な手続きを避けたい人」に適しているでしょう。
3.外壁塗装でローンを使う場合の手順
ローンを外壁塗装で使う場合の手順は以下となります。銀行・信販会社いずれも基本的な流れは同じです。
- 仮申込・仮審査
- 審査申込書の作成
- 本申込み・審査
- 融資
以下では、それぞれの手順を詳しく説明していきます。
3-1.仮申し込み・仮審査
ローンを受けるには、仮審査と本審査の2つを通過しなくてはいけません。最初に仮申し込みをして、仮審査を受けます。
仮審査がある理由は、本申し込みが依頼主・ローン会社ともに非常に手続きが面倒だからです。
すべての人に本審査をしていたら手続きの作業量が膨大になってしまうため、仮審査を設けているようです。
仮申し込みは、銀行や信販会社から書類を受け取り、申請します。過去に返済不能に陥っている場合などは仮審査で落とされる可能性が高いです。
3-2.審査申込書の作成
仮審査を通過したら、本審査を受けるための審査申込書を作成します。仮審査に比べて必要となる項目が多く、「勤務先」や「年収」などから返済能力があるかどうかを細かく書くよう求められます。
また、記載事項が事実だと証明するために給与明細や源泉徴収票といった書類も必要となるでしょう。
必要書類は銀行や信販会社によって多少の違いがあります。詳しくは借り入れする機関に確認しましょう。
3-3.本申し込み・審査
審査申込書を送ったら本審査です。返済能力がないと判断されれば無担保で貸してもらうことは難しいため、担保が必要になる場合もあるでしょう。
担保の対象となるのは土地や建物などです。もし支払いが滞ると担保を失うリスクがありますが、無担保では借りられない金額でも対応してもらえるメリットがあります。
3-4.融資
本審査を通過したらお金を借りることができます。信販会社であれば数日で審査結果が出るケースが多いと言われています。一方で、銀行では1〜2週間程度が多いと言われています。
仮審査から1ヶ月以上かかる場合もあるでしょう。特に銀行の場合は融資までの期間が長い傾向にあります。
4.外壁塗装のローンで使えるお得な支援制度
ローンで外壁塗装をする場合、「住宅ローン減税」と呼ばれるお得な制度があります。住宅ローン減税とは、リフォームをローンで支払う場合に税金を減額できる制度です。
年末のローン支払い残高のうち最大で0.7%が、翌年支払う所得税や住民税から控除されます。
ただし、年間で控除できる金額は14万円(※)までで、最長10年間です。
控除を受けるには確定申告が必要です。具体的な内容や必要書類は、建物がある自治体に確認してみましょう。リフォームの際に、住宅ローン減税について業者に確認しておくのも良いでしょう。
※認定住宅・ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅の場合は21万円
▼ローン減税について詳しくはこちらの記事も参考にしてください。
5.外壁塗装でローンを使う際の注意点
ローンで外壁塗装を行う場合、3つの注意点があります。
- ローンを提案してこない業者がいる
- 担保は基本的に必要ない
- 外壁塗装でローンを組めない人がいる
知らずに外壁塗装をするとローンを組めなくて後悔することもあるため、事前にチェックしておきましょう。
5-1.ローンを提案してこない業者がいる
ローンで外壁塗装をすると、業者がお金を受け取る時期が遅くなります。このため、小規模な会社だとローンの提案をしないことがあります。
外壁塗装は高額な工事ですので、基本的には支払い方法を一括にするかどうかを聞く業者が多いでしょう。
見積もり段階でローンを相談してみても応じない場合は、別の大規模な会社に依頼したほうが良いでしょう。
ただし、大規模な会社でも銀行によるローンは提案しないことが多いです。手続きが面倒なために信販会社のローンよりも支払いが遅くなるからです。
5-2.担保は基本的に必要ない
外壁塗装は100万円前後のローンとなるため、基本的に担保や連帯保証人が不要です。ただし、無担保は金利が高い特徴があるため、低金利で融資を受けたいのなら有担保も選択肢に入れると良いでしょう。
5-3.外壁塗装でローンを組めない人がいる
クレジットカードなどで支払い遅延を起こしている場合はローンがほぼ組めません。また、学生や主婦、無職だとローンが組めないおそれがあります。
このほか、年収が少ないとか勤務先によってはローンを受けられないこともあるでしょう。審査に通ることを前提にして先に工事を始めてしまわないよう注意しましょう。
6.まとめ
外壁塗装でローンを借りられる機関には、銀行と信販会社の2種類があります。
銀行は金利が低い傾向にありますが、手続きが複雑です。信販会社は金利が一定ではなく高い傾向にありますが、手続きが比較的簡単です。
また、外壁塗装ではローン以外にも補助金を使えるケースがあります。外壁工事で補助金・助成金を受け取る方法と注意点をチェックでは外壁工事で使える補助金について解説していますので参考にしてみてください。
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