
リフォームを検討する際、まず気になるのは「費用」ではないでしょうか。
リフォームにかかる費用は工事内容や家の状態、依頼する業者などによって大きく変動します。
ここでは、内容別のリフォーム費用、リフォーム費用を抑える方法や注意点、検討できるリフォームの補助金について解説します。
リフォーム費用の基本
リフォーム費用は、工事内容や住宅の状況、使用する材料などによって大きく変動します。
まずは、リフォーム費用の基本的な考え方や、知っておくべきポイントを解説します。
リフォームの相場
リフォーム費用は、工事内容や住宅の状況、使用する材料などによって大きく変動するため、一概に「いくら」とはいえません。 しかし、ある程度の相場観をつかんでおくことは、予算計画を立てる上で非常に重要です。
工事内容 | 費用相場 |
---|---|
トイレリフォーム | 15万円~100万円 |
浴室リフォーム | 50万円~150万円 |
キッチンリフォーム | 50万円~200万円 |
洗面所リフォーム | 20万円~80万円 |
屋根リフォーム | 50万円~150万円 |
外壁塗装 | 50万円~150万円 |
上記はあくまで目安であり、実際の費用は業者や使用する材料、築年数、建物の構造などによって異なります。
複数のリフォーム会社に見積もりを取り、比較検討することが重要です。
リフォーム費用の内訳
リフォーム費用は、大きく分けて以下の3つの項目で構成されています。
- 工事費:工事を行う職人の人件費(工事にかかる日数によって変動)
- 材料費:使用する設備や資材の費用(グレードによって価格差大きくなる)
- 諸経費:現場管理費や運搬費、廃材処理費など、工事以外の費用
項目 | 内訳 | 割合 |
---|---|---|
工事費 | 職人の人件費、工事日数 | 40%~50% |
材料費 | 設備機器、資材 | 30%~40% |
諸経費 | 現場管理費、運搬費、廃材処理費 | 10%~20% |
箇所別のリフォーム費用相場
ここでは、リフォームをおこなう箇所別に、費用相場を詳しく解説していきます。
キッチンリフォーム:60万円~250万円
キッチンリフォームの費用は、60〜250万円が目安です。システムキッチンの交換は、採用する設備のグレードや、キッチン全体のレイアウトによって価格が変動しますが、おおよそ100万円以内で可能です。壁付け型のキッチンをアイランド型キッチンへ変更する場合など、給排水の工事も必要になる際には、150万円を超えることが多いでしょう。
主な工事内容の費用目安
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
システムキッチン交換 | 60万円~200万円 |
壁付けキッチンから対面キッチンへの変更 | 80万円~300万円 |


浴室・風呂リフォーム:60万円~180万円
浴室リフォームの費用は、60〜180万円が相場です。ユニットバスの交換のみであれば、100万円以内に収まるケースが多いですが、既存の浴室を解体したあと、土台部分が劣化していて補修が必要な場合は費用がかさみます。ハイグレードのユニットバスを選んだり、浴室のサイズを変更する場合は、200万円近く費用がかかることもあります。
主な工事内容の費用目安
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
ユニットバスへの交換 | 60万円~150万円 |
(タイル張り浴室)タイル貼り替え | ~50万円 |


トイレリフォーム:15万円~60万円
トイレリフォームは、15〜60万円が相場です。便器の交換のみであれば、20万円以下で済む場合もありますが、タンクレストイレや最新型のウォシュレット一体型トイレを採用する場合は、30~50万円ほどの費用がかかります。
主な工事内容の費用目安
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
便器の交換(洋式から洋式) | 12万円~50万円 |
便器の交換(和式から洋式) | 35万円~59万円 |


洗面所リフォーム:20万円~80万円
洗面所リフォームの費用は、洗面台の交換のみでは10~30万円が相場です。洗面台のサイズや収納の充実度によって費用が変わります。洗面ボウル一体型や、収納スペースが充実したタイプを選ぶと、費用は高くなる傾向があります。
主な工事内容の費用目安
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
洗面化粧台の交換 | 10万円~30万円 |
床や壁クロス張り替え | 4万円~9万円 |
床・壁・天井のリフォーム:10万円~200万円
床・壁・天井の内装をすべて張り替えて新しくする場合、3LDKの家を想定すると130~200万円ほどが相場となります。壁紙を一部屋分貼り替える場合は10万円以下、全部屋(3LDK)の壁紙を貼り替える場合は40~50万円程度かかります。床のフローリング張り替えは、6畳で10~20万円、20畳で20~40万円程度が相場となります。
主な工事内容の費用目安
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
フローリングの張り替え(6畳) | 10万円~18万円 |
壁紙クロス貼り替え(6畳) | 5万円~7万円 |
壁紙・フローリング全面張り替え(3LDK) | 130万円~200万円 |






屋根・外壁リフォーム:50万円~200万円
屋根・外壁リフォームの費用は、50〜200万円が相場です。屋根のリフォームは、葺き替え、重ね葺き、塗装などがあり、屋根の劣化状態によって必要なリフォームが変わります。外壁リフォームも塗装、張り替えなどがあり、外壁の状態によって適する工事が変わるため、費用もその分変動します。
主な工事内容の費用目安
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
屋根の葺き替え | 80万円~150万円 |
外壁サイディングの張り替え | 100万円~200万円 |
屋根塗装 | 35万円~80万円 |
外壁塗装 | 60万円~180万円 |






外構・駐車場・エクステリアリフォーム:30万円~200万円
外構・駐車場・エクステリアリフォームの費用は、30〜200万円が相場です。門扉やフェンスの設置、カーポートの設置、庭木の植栽、アプローチの設置など、工事内容や使用する材料、敷地の広さによって費用が大きく変動します。
主な工事内容の費用目安
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
フェンスの設置 | 10万円~30万円 |
カーポートの設置 | 35万円~60万円 |
門扉の交換 | 10万円~25万円 |


窓・玄関リフォーム:20万円~150万円
窓・玄関リフォームの費用は、20〜150万円が相場です。窓の交換は、サッシの材質やガラスの種類、窓のサイズによって費用が変わります。玄関ドアの交換は、断熱性能や防犯性能、デザイン性によって費用が異なります。 窓は、断熱性能だけでなく、防犯性やデザイン性も重要な要素となります。
窓や玄関はリフォームによって断熱性を高めることができるため、補助金が活用できる可能性が高いリフォームです。「リフォームの補助金・助成金も確認しよう」をチェックしてください。
主な工事内容の費用目安
工事内容 | 費用目安 |
---|---|
窓の交換 | 5万円~50万円/か所 |
内窓の設置 | 4万円~20万円/か所 |
玄関ドアの交換 | 20万円~80万円 |




全面リフォーム・リノベーションの費用相場
全面リフォームやリノベーションは、間取り変更や内装の全面改装など、大規模な工事になるため、費用も高額になります。 戸建てとマンションに分けて、費用相場を詳しく見ていきましょう。
戸建ての全面リフォーム・リノベーション:500万円~2000万円
戸建ての全面リフォーム(リノベーション)をする場合、500万円~2000万円が相場で、どこまでリフォームするかによって費用が異なります。
表では築年数ごとにおすすめのリフォーム内容と費用相場をまとめています。
築年数 | おすすめ全面リフォームの内容 | 費用 |
---|---|---|
築20年 | 水まわりの全入替え、クロス・床張替え、屋根・外壁塗装 | 500万円前後 |
築30年 | 内装のみ全面リフォーム、屋根・外壁塗装 | 1000万円前後 |
築40年 | スケルトンリフォ―ムで内装・外装ともにイチから作り直すリフォーム | 1500万円前後 |
※ 建坪25坪(83㎡)の前提
※ 税別の前提


マンションの全面リフォーム・リノベーション:300万円~1500万円
マンションの全面リフォーム(リノベーション)をする場合も同様に、どこまでリフォームするのかで費用は変わりますが、300万円~1500万円が相場となります。
以下の表では、マンションの築年数別におすすめなリフォーム内容と費用をまとめています。
築年数 | おすすめリフォーム内容 | 費用 |
---|---|---|
20年 | 水まわりの全入替え※1 | 200万円前後 |
30年 | +クロス張替え※2 | 260万円前後 |
+フローリング張替え※2 | 340万円前後 | |
+キッチンの移動※3 | 365万円前後 | |
+和室から洋室へ※4 | 420万円前後 | |
40年 | スケルトンリフォーム | 700~1300万円前後 |
※1 ユニットバス、キッチン、洗面台、トイレ、給湯器でミドルグレードのものに入れ替えた前提
※2 3LDK(70㎡)でクロス、床は普及品で一般的なビニールクロス、フローリングの前提
※3 独立型の壁付きキッチンをオープンスタイルの対面キッチンにするリフォーム の前提
※4 6畳の和室で畳からフローリング、押入れからクローゼット、襖から引き戸へのリフォームの前提




リフォーム費用を抑える方法
高額な買い物であるリフォーム。安さを追い求めて失敗したくはないけど、できるだけ費用は抑えたいですよね。
ここではリフォーム費用を抑えるためのポイントを解説します。
小規模な業者に依頼する
リフォームの費用は、依頼する会社の規模によって変動します。できるだけ費用を抑えるには、小規模のリフォーム会社に依頼しましょう。
大手ハウスメーカーやリフォーム会社では、受注を受けるだけで実際の工事は下請けの業者がおこなうことも珍しくありません。一方小規模のリフォーム会社で、受注から施工まで一貫しておこなう会社であれば、中間マージンが発生せず、費用が安く抑えられます。
設備や材料のグレードを落とす
リフォームにおいて、キッチンやお風呂、トイレなどの水回り設備や、床材・壁紙などの資材にかかる費用は大きな割合を占めます。それら「材料費」のグレードを落とすことで、リフォーム費用は大幅に抑えることができます。
水回り設備は、だいたいのメーカーが低価格帯・中価格帯・高価格帯とそれぞれの価格帯の商品を出しているので、費用を抑えるのであれば価格帯が低い商品を選びましょう。
床材や壁紙も、質感を追求したいというこだわりがなければ、一般的なフローリングやクロスを選ぶといいでしょう。床材はフローリングよりも価格が安いフロアタイルなど、種類も豊富です。
見積もりの比較検討をする
複数の業者から見積もりを取り、比較検討することで、適正価格でリフォームを行うことができます。3社程度から見積もりを取るといいでしょう。




見積もりの際に注意したい点を、次で解説します。
リフォーム費用の注意点
リフォーム費用に関する注意点をいくつかご紹介します。
追加費用に注意
リフォーム工事では、工事開始後に当初の見積もりに含まれていなかった追加工事が発生するケースがあります。
リフォームは解体してみないと分からないことが多いため、仕方のないことなのですが、リフォーム会社によっては事前に追加工事が発生する可能性があることを教えてくれたり、見積もりにあらかじめ追加してくれることもあります。
そのため、見積もり時に追加工事が発生する可能性があるかどうかを事前に確認しておく、丁寧に説明してくれるリフォーム会社に依頼する、などを意識することで、予想していなかった出費で予算オーバーになる事態を防ぐことができます。
安すぎる見積もりにも注意
リフォーム費用を抑えたいからといって、安すぎる業者を選んでしまうのは危険です。
見積もりが提出された際、必要な工程が省かれていないか、打合せ通りの内容になっているかを確認しましょう。
設備や材料は、商品名と品番が記載されていますので、各社の見積もりを照らし合わせ、同等グレードのものになっているかどうかも確認しましょう。
アフターサービスの確認
リフォームは、工事が終わってからが本当の意味でのスタートです。 万が一、リフォーム後にトラブルが発生した場合でも、迅速かつ適切に対応してくれる、アフターサービスの充実した業者を選びましょう。保証内容や期間を事前に確認しておくといいでしょう。
リフォームの補助金・助成金も確認しよう
リフォーム費用を少しでも抑えるためには、国や自治体の補助金・助成金制度の活用も検討しましょう。 条件を満たしていれば、リフォーム費用の一部が補助または助成されるため、賢く活用することで、費用負担を軽減できます。
補助金対象のリフォーム例
- 省エネリフォーム:断熱窓への交換や、断熱材を入れるリフォームなどで
- 耐震リフォーム:耐震基準を満たしていない住宅の耐震工事
- バリアフリーリフォーム:手すりの設置や段差解消など、バリアフリー化のためのリフォーム
リフォームで使える補助金一覧
こちらは全国を対象にしているリフォームで使える補助金一覧です。各自治体独自で出している補助金・助成金は、お住まいの自治体窓口やホームページで確認するとよいでしょう。
▼リフォームで使える補助金についてはこちらで詳しく解説しています。
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まとめ
リフォーム費用は、工事内容や家の状態、依頼する業者などによって大きく変動します。ご自宅のリフォームでいくらかかるかを知るには、実際にリフォーム会社に見積もりを取ってみることが大事です。
どの会社に見積もりを取ればいいか分からない・・・という方は、リフォームガイドをご利用ください。専任のコンシェルジュがご希望のリフォームをお聞きし、あなたに合う優良会社を厳選してご紹介します。