【知って損なし】サイディングは張り方で費用や見た目が変わる!

サイディングの貼り方

「サイディングにはどのような張り方があるの?」

「自分にあった張り方をどう選べばいいのかを知りたい」

このように考えてはいませんか?

サイディングの張り方には、「縦張り」と「横張り」があり、見た目はもちろん、施工費用やランニングコストも異なります。また、サイディングの施行方法には「通気工法」と「直張り工法」の2種類あります。それぞれメンテナンス方法が違うため、特徴を理解しておくことが大切です。

今回は、それぞれの違いや特徴を解説しますので、自分にあった張り方や工法を選び、外壁リフォームを成功させましょう。


1.サイディングの張り方「横張り」と「縦張り」の違い

サイディングは、横に張る「横張り」と縦に張る「縦張り」で、見た目や費用、ランニングコストが異なることが特徴です。

まず、見た目で大きく違うのは、目地の走り方です。

横張りすると目地は縦に走り、水が入り込まないようシーリングで処理します。一般的なサイディングの長さは3mなので、横方向3m間隔で目地が縦に入ります。

一方縦張りの場合は、横方向に走る目地に水切り板金を使用します。縦張りにすると高さ3mごとに水切り板金による段差ができるのが特徴です。

【横張り】

横張りの事例

【縦張り】

縦張り

出典:https://www.kmew.co.jp/

工事にかかる費用は、縦張りよりも横張りが安いのが一般的です。サイディングの横張りは、職人一人でも比較的簡単に施工できること、足場の上り下りによるタイムロスがないことから、人件費を抑えられるのが理由です。

ただしメンテナンス面から考えると、縦張りのほうがコストはかかりません。横張りでは継ぎ目にシーリングを使いますが、シーリングは耐用年数が5〜10年程度と比較的短く、メンテナンス回数が増えるためです。

また、「横張り」では胴縁(サイディングを張り付ける下地材)を「縦」に取りつけるので通気性が良いことも特徴です。空気は暖まると上に、冷えると下に移動しますが、胴縁が縦に取りつけられていると妨げる物がないためです。ただし「縦張り」でも、空気が通れるように胴縁の間にすき間を空ける通気工法を採用すれば、通気性の問題は解消できるので心配は不要です。

【縦胴縁と横胴縁】

縦胴縁と横胴縁

サイディングを横張りするか縦張りするかは、上記の違いに加え、次章からご紹介するそれぞれのメリット・デメリットも比較して検討するといいでしょう。


2.サイディング「横張り」のメリット・デメリット

サイディングを横張りするメリット・デメリットは以下の通りです。

横張りのメリット横張りのデメリット
・横張りのサイディングは種類が多く、デザインやカラーを選べる
・見時切り板を使わないので出っ張りができない
・通気性がいい
・縦張りより工事価格が安い
・上から下までシーリングによる目地が多くできる
・シーリングが劣化しやすいためメンテナンス回数が増える

横張りの最大のメリットは、横張りできるサイディングの種類の豊富さです。

大手サイディングメーカーのカタログを見ても、ほとんどが横張り用です。縦張り用は、横張り用の一部が縦横兼用となっているもの以外は、縦張り専用のものは金属系に少し見られる程度です。好みのデザインやカラーを選べるのは、横張りを選ぶメリットです。

一方横張りは、縦にシーリングの目地が多くできることがデメリットです。シーリングは劣化が早いので、メンテナンス回数が増え、そのぶんコストがかかってしまいます。


3.サイディング「縦張り」のメリット・デメリット

サイディングを縦張りするメリット・デメリットは以下の通りです。

縦張りのメリット縦張りのデメリット
・飽きが来ないシンプルなデザインが多い
・継ぎ目が少なく見た目がスッキリする
・シーリングを使う箇所が少ないためメンテナンスコストを抑えられる
・横張りよりも種類が少ない
・目地に水切り金具を使うのでサイディングの長さごとに出っ張りができる
・横張りより工事費用が高くなる
・通気性が悪い(通気工法を採用すれば問題はない)

縦張りのメリットは、シンプルな外観のおしゃれなデザインの外壁にできることです。シーリングによる縦に走る継ぎ目がないため、見た目もスッキリします。シーリングを使う箇所が少ないことは、メンテナンス回数の少なさにもつながります。

ただし縦張りは、横張りと比較すると選べるサイディングが圧倒的に少ないことがデメリットです。金属系が中心になるため、デザインによっては工場のような見た目になってしまうこともあります。また目地にはシーリングの代わりに目切り金具と呼ばれる部材を使うため、サイディングの長さと同じ高さに横に出っ張った段差ができてしまうのも気になります。


4.「横張り」と「縦張り」どちらを選ぶべき?

サイディングの「横張り」と「縦張り」は、それぞれ特徴が異なり、メリット・デメリットがあることがわかりました。リフォームでどちらを採用するかは、「重視したいポイント」から選ぶのがおすすめです。

ここでは以下の4つのポイントから、張り方を選ぶ方法を紹介します。

  1. 好みの見た目
  2. 施工費用
  3. メンテナンスコスト
  4. サイディングの種類

順番に説明していきます。

4-1.好みの見た目で選ぶ

サイディングは、横張りにするか縦張りにするかによって、与える印象が異なります。

サイディングを縦張りすると、シンプルでスタイリッシュなデザインとなりやすいのが特徴です。スマートな外観を目指すなら縦張りを選ぶのがおすすめです。ただし縦張りできるサイディングは金属系中心に限られ、それほどバリエーションはありません。

一方日本でもっとも多く採用される窯業系サイディングは横張りがほとんどで、色やデザインが豊富です。豊富な種類のなかから好みの見た目のサイディングを選びたいなら、横張りを選ぶといいでしょう。

4-2.施工費用で選ぶ

施工費用を抑えることを重視するなら、横張りがおすすめです。

サイディングは横張りするほうが職人の数や施工にかかる手間が少なくてすむため、縦張りするより施工費用が安い傾向があるためです。

ただし業者によっては、横張りと縦張り施工費に差をつけていない場合もあるので、見積もりを依頼するときに確認しましょう。

4-3.メンテナンスコストで選ぶ

メンテナンスコストを重視するなら、縦張りを選びましょう。

横張りは縦張りよりもシーリングを使用する箇所が多くなるのが特徴ですが、シーリング材は耐用年数が5〜10年と短いため、頻繁なメンテナンスが必要になるためです。

4-4.サイディングの種類で選ぶ

サイディングは、以下の4種類があります。

  • 窯業系サイディング
  • 金属系サイディング
  • 樹脂系サイディング
  • 木質系サイディング

サイディングは、種類によってそれぞれ見た目や機能、耐久性などが異なり、どのサイディングを選ぶかにより、横張り・縦張りもある程度決まります。

日本の戸建て住宅の約8割に使用されている窯業系サイディングは、ほとんどが横張りです。窯業系を選ぶのであれば、基本横張りになると考えておきましょう。

次に多く選ばれるのは金属系サイディングです。金属系は縦張りにしてスタイリッシュに仕上げることが多いのが特徴です。

木質系サイディングは、基本的に横張り・縦張りどちらの製品も用意されていて、樹脂系サイディングに関しては、横張りの製品が多いことが特徴です。

それぞれのサイディングの特徴については、以下のページをご覧ください。

誰でも簡単におしゃれなサイディング外壁にできる!事例付きで解説
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5.サイディングの施工方法「通気工法」と「直張り工法」の違い

サイディングの張り方には、「通気工法」と「直張り工法」があります。

通気工法と直張り工法

「通気工法」では、外側から以下の順番で建材が取りつけられています。

サイディング材→胴縁→透湿防水シート→柱

サイディングと透湿防水シートの間に胴縁が取りつけられているため、空気が通るすき間があることが通気工法の特徴です。空気層があるため、外壁の内側で結露や湿気が発生しても、結露を乾燥させて湿気を排出することが可能です。

対して「直張り工法」では、胴縁を取りつけず透湿防水シートの上に直接サイディングを直張りします。通気層がないため、外壁材内部の結露や湿度が逃げることができません。そのためサイディングが腐りやすくなる、厚い塗膜を形成する水性塗料は使えないなど、メンテナンスが難しくなります。

直張り工法は、かつて主流の工法でした。しかし住宅の気密性能が向上したことから外壁内部での結露が問題になったことから、現在は基本的に通気工法が採用されるのが一般的です。日本窯業外装材協会でも、外壁通気工法を全国標準工法としています。

直張り工法でサイディング工事をおこなう業者は今ではいないはずですが、工事を依頼する際には念のため、通気工法で施工されるか確認しておくと安心です。

■現在が直張り工法のサイディングの場合の注意点

現在が直張り工法のサイディングの場合、「カバー工法(今のサイディングの上から新しいサイディング材を被せる)」や、「塗装(塗料を塗り替える)」などのメンテナンスは、通気をより妨げる可能性があります。これらの工事をお考えの方は、事前に業者に問題ないかを確認しましょう。


6.信頼できるサイディングの施工業者の探し方

サイディングのリフォームを依頼するときには、サイディングの施工経験が豊富な業者を選ぶことがなによりも大切です。

リフォーム業者と一口に言っても、それぞれ得意分野があります。外装リフォームに限っても、塗装をメインにしていて、張り替えはあまり経験がないといった業者も決して珍しくないのです。

また、リフォームには「定価」がないので、業者によって費用が大きく違います。適正価格を見極めるためにも、必ず複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」をおこないましょう。

なお、相見積もりで業者を選ぶ際には、見積金額だけで判断せず、下見に来たときの業者の態度や説明のていねいさなどを重視することをおすすめします。担当の対応が誠実な会社なら、工事も安心して任せられるでしょう。


7.まとめ

サイディングを横張り・縦張りする違いや、それぞれのメリット・デメリットを解説しました。どちらの張り方を選ぶといいかは、重視するポイントにより異なります。見た目や費用、メンテナンスなどのうち、優先したいのは何なのかをよく考えて選びましょう。

施工会社を選ぶときには、サイディング工事の経験が豊富な業者を選び、念のため通気工法で施工するか確認しておくと安心です。

リフォームガイドでも、サイディング張り替えのご相談を数多く受けています。サイディング張り替えを得意とする優良なリフォーム会社を無料でご案内いたしますので、お気軽にご登録ください。

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