外壁塗装でウレタン塗料を使うメリット・デメリット、費用相場、耐用年数を解説!

ウレタン塗料は、比較的手頃な価格で施工でき、高い柔軟性によりひび割れも起こりにくいのが特徴です。

耐用年数は他の塗料と比べると短めですが、初期費用を抑えられるため、将来的な建て替えや売却を考えている方にも適しています。しかし、長持ちするかなど、耐用年数などの疑問を持つ人もいるかもしれません。

そこでこの記事では、ウレタン塗料のメリット・デメリットから具体的な費用相場、施工時の注意点まで詳しく解説します。予算を抑えながら満足のいく外壁塗装を実現するための判断材料として活用してください。

外壁リフォームの費用と相場


1.ウレタン塗料とは?

ウレタン塗料は、樹脂の主原料にウレタンを使用した外壁塗料で、価格と性能のバランスが取れた中級グレードの塗料として知られています。

柔軟性が高く密着力があるため、建物の動きにもしなやかに対応します。また、塗装後の光沢がある仕上がりを求める人にも、選ばれている塗料です。

ただし、近年はより耐久性の高いシリコン塗料やフッ素塗料が主流となり、外壁塗装でのシェアは低下しつつあります。それでもコストパフォーマンスの良さから、予算を抑えながら質を保ちたいときには、ウレタン塗料を選ぶこともあります。


2.外壁塗装でウレタン塗料を使うメリットとデメリット

外壁塗装でウレタン塗料を選ぶ際は、メリットとデメリットを十分に理解することが重要です。ここでは、具体的なメリット・デメリットを見ていきましょう。

2-1.ウレタン塗料のメリット

ウレタン塗料には、以下4つのメリットがあります。

  1. 価格が安い
  2. ひび割れが起こりにくい
  3. 仕上がりに光沢が出る
  4. 種類が豊富にある

それぞれ、詳しく解説します。

価格が安い

ウレタン塗料は、1㎡当たり2,000~3,000円と比較的安価な施工が可能です。最も安価なアクリル塗料(1,500〜2,000円/㎡)に次ぐ価格帯で、シリコン(2,500~3,000円/㎡)やフッ素(3,000~3,500円/㎡)と比べると大幅に費用を抑えられます。

また、8~10年程度の耐久性があり、初期費用を抑えながらも一定期間の保護効果が期待できます。

予算を抑えたいときにはウレタン塗料を選ぶのも方法の1つです。

ひび割れが起こりにくい

ウレタン塗料の大きな特徴は、ゴムのような弾性を持つことです。そのため、建物の経年変化や温度変化による素材の収縮・膨張に柔軟に対応できます。

特にコンクリートやモルタルなど、ひび割れが起こりやすい外壁材には向いています。下地にひび割れが起こっても、弾性のあるウレタン塗料であれば、塗膜の防水性を保てるでしょう。

仕上がりに光沢が出る

ウレタン塗料は、塗装後に光沢が出るのが特徴です。ツヤあり、7分ツヤ、5分ツヤ(半ツヤ)、3分ツヤ、ツヤ消し(マット仕上げ)など、光沢の度合いも細かく選べます。

そのため、ピカピカの仕上がりから落ち着いた雰囲気まで、希望の外観を作れるのが魅力です。そのため、外壁だけではなく、高級家具やフローリングの仕上げ材としても使われています。

シリコン塗料と比べると光沢の持続性はやや劣りますが、価格が抑えられるため、コストを重視する場合には、ウレタン塗料を選ぶこともあります。

種類が豊富にある

ウレタン塗料は長年の実績があるため、各メーカーから豊富な製品が販売されています。水性・油性、1液型・2液型など、下地材に応じて適切に選べる上に、カラーバリエーションも豊富で、希望する色味を見つけやすいのが特徴です。

近年では、耐久性や防カビ性を高めた製品など、さまざまな付加価値を持つ塗料も登場しています。このように種類が豊富で、建物の条件や要望に合わせて選ぶことができます。

2-2.ウレタン塗料のデメリット

ウレタン塗料には、以下3つのデメリットがあります。

  1. 耐用年数が短い
  2. 汚れがつきやすい
  3. 変色しやすい

それぞれ、詳しく解説します。

耐用年数が短い

ウレタン塗料の耐用年数は8~10年程度で、フッ素塗料(15~20年)やシリコン塗料(10~15年)と比べると短めです。つまり、長期的に見ると塗り替えの頻度が高くなり、メンテナンスの手間とコストがかかる可能性があります。

そのため、初期費用の安さと維持管理コストのバランスを考慮して選ぶ必要があるでしょう。

汚れがつきやすい

ウレタン塗料は、シリコン塗料などと比べて防水性・耐水性が劣るため、経年によって汚れが付着しやすい傾向にあります。特にツヤ消しタイプは汚れが目立ちやすくなります。

数年で外壁が薄汚れて見え始め、建物全体が古びた印象になってしまうことも少なくありません。

近年は「低汚染性」機能を付加した製品も登場していますが、定期的に清掃やメンテナンスをすることをおすすめします。

変色しやすい

ウレタン塗料は紫外線への耐性が比較的弱く、特に外壁や屋根など、日光の当たる部分では変色や色あせが起こりやすい傾向にあります。

湿度や湿気などの状況によっても異なりますが、黄色く変色する成分が含まれているため、色が変わりやすいことは理解しておきましょう。


3.ウレタン塗料の費用相場と耐用年数

ウレタン塗料で外壁塗装をするときの費用相場と耐用年数を知っておけば、工事の予算や長期的なメンテナンス計画を立てやすくなります。

ここでは、ウレタン塗料の費用相場と耐用年数を解説します。

3-1.ウレタン塗料の費用相場

ウレタン塗料の材料費の相場は、1㎡当たり2,000〜3,000円が目安です。

30坪の住宅の外壁塗装では80万円、40坪の住宅で90万円程度になるでしょう。

3-2.ウレタン塗料の耐用年数

ウレタン塗料の耐用年数は、8〜10年です。

屋根の塗装としては耐用年数が短過ぎるため、基本的に屋根塗装で使われることはありません


4.ウレタン塗料と他の塗料を比較

外壁塗装で使用される塗料には、価格帯や性能によってさまざまな選択肢があり、費用対効果や耐用年数、性能面で特徴が異なります。

塗装の種類ごとの耐用年数・価格・特徴は、以下の通りです。

塗装の修理 耐用年数 価格(/㎡)
アクリル 6~8年 1,500~2,000円
ウレタン 8~10年 2,000~3,000円
シリコン 10~15年 2,500~3,000円
フッ素 15~20年 3,000~3,500円
無機 20~25年 4,000~5,500円

塗料を選ぶときには、耐用年数からみたメンテナンス計画を考慮することが大切です。

今の家に長く住み続ける場合や、しばらくリフォームをする予定がない方は、長期的な目線も持ち判断しましょう。


5.ウレタン塗料が向いているケース

ウレタン塗料は、耐用年数は比較的短いものの、コストパフォーマンスの良さと柔軟性の高さから、特定の条件下では最適な選択肢です。

具体的な活用シーンを見ていきます。

5-1.塗装にかかる費用を抑えたい

初期費用を抑えたい場合、ウレタン塗料が向いています。1㎡当たり2,000~3,000円と、比較的安価な施工が可能です。近年は耐候性や耐久性を向上させた製品もあります。

ただし、将来的なメンテナンス費用を考慮して、長期的なコストパフォーマンスを重視する場合は、シリコンやフッ素、無機塗料など、より耐久性の高い塗料も検討してみてください。

5-2.建て替えや塗り替えの予定がある

近い将来に建て替えや売却を予定している場合は、ウレタン塗料を選ぶのも方法の1つです。ウレタン塗料の耐用年数は8~10年程度と短めですが費用を抑えられるため、耐久性よりも、当面の見栄えを重視したい場合にはおすすめです。

近年は無黄変タイプや低汚染性タイプなど、性能を向上させた製品も増えているため、満足できる仕上がりが期待できるでしょう。

10年以内に建物全体のリフォームや売却を考えている場合は、検討の価値があります。

5-3.外壁のついでに雨樋やベランダを塗装する

外壁塗装の際に、雨樋やベランダの付帯部分も塗装することが多いですが、これらの塗装にウレタン塗料が向いています。

ウレタン塗料は高い密着性と柔軟性があるため、雨樋やベランダなどの凸凹の多い複雑な形の部材にも隙間なく密着し、伸縮性が高いため、ひび割れも起こりにくいという特徴があるためです。


6.ウレタン塗料を使う際の注意点

ウレタン塗料を使うときには、以下の3つの注意点があります。

  • 屋根塗装での利用は避ける
  • 契約を急かしてくる業者は避ける
  • 相見積もりをとる

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

6-1.屋根塗装での利用は避ける

ウレタン塗料を屋根塗装に使うのはおすすめしません。耐用年数が非常に短いため、頻繁にメンテナンスが必要となってしまい長期的なコストパフォーマンスが悪くなるためです。

屋根塗装はシリコン塗料かフッ素塗料など、耐久性の高い塗料を選ぶのがおすすめです。

6-2.契約を急かしてくる業者は避ける

外壁塗装業者を選ぶときには「今日中に決めてください」など、急な決断を迫る業者には要注意です。不利な契約を結ばせようとする悪質業者の可能性があります。

優良業者は、しっかり検討時間を確保してくれて、他社と比較したい場合でも理解してくれることが多いです。また、施工実績が豊富にあり、資格(塗装技能士1級、外壁診断士など)を持っている業者であれば信頼できる可能性は高いでしょう。

6-3.相見積もりをとる

外壁塗装の見積もりが適正かを見極めるためには、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」が不可欠です。3社程度から見積もりを取り、使用する塗料の種類や品質、工事内容、施工方法などを比較検討しましょう。

数量の表記や工事の工程などをチェックし、大きな価格差がある場合は、その理由を詳しく確認することも大切です。

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7.まとめ

ウレタン塗料は、比較的安価な費用で、高い柔軟性を持つ塗料です。弾性があるためひび割れに強く、光沢のある美しい仕上がりが期待できます。また、豊富な種類とカラーバリエーションがあるのも特徴です。

ただし、耐用年数は比較的短いため、早めに塗り替えが必要になることはデメリットといえます。予算を抑えたい場合や近い将来に建て替え予定がある場合、また雨樋やベランダなどの付帯部分を塗装するときには、ウレタン塗料は向いています。

業者を選ぶときには、複数の業者から見積もりを取り、信頼できる業者を選ぶことが大切です。予算や今後のメンテナンス計画も考慮して、外壁塗装の塗料を選びましょう。

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