戸建てリフォームを成功させる全ノウハウまとめ

長く住んでいるマイホームも、時間が経てば戸建てリフォームする必要が出てきます。
とはいえ、
- 戸建てをリフォームする場合、予算はどれくらい必要なのか?
- どこからリフォームするべきか?
- 場所ごとで、費用はどれほど必要なのか?
といった疑問を抱えている人も多いはず。
本記事では、
- 戸建てリフォームが必要な基準
- 予算ごとで実施できるリフォームの施工例
- 過去のリフォーム成功事例
などについて解説します。
戸建てのリフォームを検討している場合は、ぜひ参考にしてください。
>>実際の見積もりデータから算出した戸建てのリフォーム費用と相場をチェック!
目次
1.戸建てリフォームをする基準
戸建てリフォームを実施する場合の基準としては、以下ふたつが挙げられます。
- 予算
- 優先度
予算はともかく、優先度についてはピンとこない人も多いでしょう。
下記でそれぞれについて解説するので、参考にしてください。
1-1.予算で決める
戸建てリフォームの場合、まずは予算がひとつの基準となります。
戸建てリフォームは施工範囲が広く、同時に予算も幅広いものです。
まずはいくらを戸建てリフォームにかけるのか、はっきりとさせましょう。
1-2.優先度で決める
戸建てリフォームであれば、優先度も重要となるでしょう。
優先度とは、要するに「どこから、リフォームしたいか」ということですね。
予算にも限りはあるので、必要なところすべてリフォームする、というわけにも行きません。
優先的にリフォームしたいところと、そうではないところをある程度順番で決めておきましょう。
2.戸建てリフォームの予算
とはいえ、戸建てリフォームの予算については、ピンとこない部分も多いはずです。
- いくらあれば、戸建てリフォームできるのか?
- どれくらいで、何をリフォームできるのか?
といった点について疑問を持っている人もいるでしょう。
以下のデータは、リフォームガイドでこれまで受けてきた戸建てリフォームの案件で、実際にかかった費用を集計したものです。
ご覧のように、300万円、500万円、1000万円で山があることが分かります。
(引用:中古住宅のリフォーム費用相場)
参考記事:
予算500万円で戸建てをどこまでリフォームできるか完全回答
予算1,000万円で戸建てをどこまでリフォームできるか完全回答
下記では、予算別の戸建てリフォームについて解説しているので、参考にしてください。
2-1.300万円でできる戸建てリフォーム
戸建てリフォームは、300万円からでもじゅうぶん実施可能です。
具体的な例としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。
施工例 | おおよその費用 |
トイレの交換 | 30万円 |
クロスの張り替え | 90万円 |
屋根の塗装 | 50万円 |
システムキッチンに交換 | 70万円 |
外壁塗装 | 50万円 |
合計 | 290万円 |
300万円の予算でも、かなり幅広い戸建てリフォームとなります。
優先度の高い場所をリフォームすれば、暮らしぶりも相当に向上するはずです。
2-2.500万円でできる戸建てリフォーム
500万円あれば、戸建てリフォームはかなり本格的なものとなります。
具体的には、以下のようなリフォームが可能です。
施工例 | おおよその費用 |
水回り(キッチン・トイレ・給湯器など)総入れ替え | 200万円 |
寝室リフォーム | 90万円 |
屋根の塗装 | 50万円 |
ベランダの増設 | 100万円 |
外壁塗装 | 50万円 |
合計 | 490万円 |
というように、500万円あればかなり幅広い戸建てリフォームが可能です。
もう少し詳しい内容は、「予算500万円で戸建てをどこまでリフォームできるか完全回答」にて詳しく解説しています。
2-3.1000万円でできる戸建てリフォーム
1,000万円の予算がある場合、戸建てリフォームもかなり大掛かりです。
リフォーム後の仕上がりは、以前と比較して別物と言えるほど変化します。
施工例 | おおよその費用 |
水回り(キッチン・トイレ・給湯器など)総入れ替え | 200万円 |
クロスの張り替え | 90万円 |
屋根の塗装 | 50万円 |
ベランダの増設 | 100万円 |
外壁塗装 | 50万円 |
玄関・廊下 | 20万円 |
リビング・ダイビングのリフォーム | 300万円 |
耐震補強 | 100万円 |
寝室リフォーム | 80万円 |
合計 | 990万円 |
「予算1,000万円で戸建てをどこまでリフォームできるか完全回答」でも触れているので、参考にしてください。
3.リフォーム場所別の費用
上記では、戸建てリフォームにおけるおおまかな費用を解説しました。
しかし、戸建てリフォームについては、場所ごとで費用が大きく異なります。
場所ごとでの費用をつかんでいないとすぐに予算オーバーするので、注意が必要です。
下記では場所別の費用について細かく解説するので、参考にしてください。
また、より詳しい部分を解説している別記事も用意しています。
3-1.戸建てのキッチンのリフォーム費用
キッチンのリフォーム費用としては、おおむね50万円から160万円が必要となるでしょう。
費用は、キッチンのグレードや型によって変動します。
型とは、I型やL型など、単純にキッチンの形状を示すものですね。
この点については「キッチンのリフォームの費用を完全解説!最適な選び方や注意点も!」にて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
3-2.戸建てのトイレのリフォーム費用
戸建てでトイレをリフォームする場合、18万円から33万円が費用としてえかかるでしょう。
これは、トイレの機能やグレードによって変動します。
トイレのリフォームについては、「トイレ工事の費用・工期・業者選び これですべて分かる!」にて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
実際の写真についても掲載しています。
3-3.戸建てのお風呂のリフォーム費用
戸建てでお風呂をリフォームする場合は、費用として56万円から127万円ほど必要です。
お風呂のリフォームにかかる費用も、グレードや面積などで大きく変動します。
「相場が分かる!お風呂・浴室のリフォーム費用をスッキリ解説」にて紹介しています。
費用のぶれ幅が大きいので、きちんと詳細まで確認しておきましょう。
また、施工例なども写真付きで紹介しています。
3-4.戸建ての玄関のリフォーム費用
玄関のリフォーム費用としては、ドア交換のみであれば20~50万円程度が必要となるでしょう。ドアのグレードやサイズ変更の有無によって価格が変動します。
また、玄関の外回りも一緒にリフォームする、開き戸から引き戸にする、などの場合はリフォーム総額が高額になります。
一例として、ドアのサイズを広げ開き戸を引き戸にし、外階段の工事もした場合、100~150万円の費用がかかります。
3-5.戸建てのリビングのリフォーム費用
戸建てリフォームにおけるリビングの費用相場は、かなりぶれ幅があります。
フローリングの張り替え程度なら、10万円から20万円ほどでおさまるでしょう。
一方、そこに天井のクロス張り替えや床暖房取り付け、仕切り撤去などが入ってくれば、費用は300万円程度くらいになることもあります。
少し読みづらいリビングのリフォーム費用ですが、これは「リビングのリフォーム費用相場を完全解説!費用を抑える方法も!」にて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
3-6.戸建ての部屋のリフォーム費用
戸建てリフォームにおける部屋ごとの費用としては、25万円から100万円程度と考えておきましょう。
フローリング張り替えやクロス張り替え程度なら、25万円程度でおさまります。
一方、和室・洋室に合った健具や設備を設置するなら、費用も高くなる傾向です。
「和室リフォームの費用を完全解説│洋室にする、和モダンにする場合も」では、具体的な施工例も含めて詳しく解説しているので、参考にしてください。
3-7.戸建てのベランダのリフォーム費用
戸建てでベランダをリフォームするなら、おおよそ10万円から70万円の費用がかかるでしょう。
防水や塗り直しであれば、費用はさほどかかりません。
一方、サンルームの設置など大掛かりなリフォームであれば、70万円近い費用がかかるでしょう。
具体的な施工例や写真については「ベランダ・バルコニーをリフォームする際にかかる費用を徹底解説」にて紹介しています。
ピンとこない人は、こちらを参考にしてください。
3-8.耐震リフォームの費用
戸建てにおいて耐震リフォームを実施する場合は、おおよそ90万円から150万円費用が必要となります。
耐震リフォームの費用は、
- 床面積
- 築年数
などで変動します。
築年数は、長ければ長いほど費用がかかる傾向です。
「耐震リフォームの費用について│補助金を有効活用するには」にて解説しているので、より詳しく知りたい人は確認してみてください。
こちらでは、具体的な施工事例なども紹介しています。
4.戸建てリフォームの成功事例紹介
いくら予算や優先度がわかっていても、戸建てリフォームに踏み切るには勇気が必要なものです。
なかなか決心がつけられていない人も、多いのではないでしょうか?
また、「戸建てリフォームをして、成功するかどうかわからない」といった不安もあるはずです。
下記では戸建てリフォームにおける成功事例を紹介します。
ぜひ、どのようにして成功させるかを考えるうえでの参考としてください。
4-1.築30年戸建てのリフォーム
築30年の戸建てでも、戸建てリフォームすればガラリと変化します。
出典:http://www.8044.co.jp/gallery/380
上記のとおり、一軒家リフォームが成功すれば、築30年とはまったく思えないほどキレイでファッショナブルなデザインになります。
より詳しい解説は、「成功事例付!費用相場など築30年リフォームを完全解説」を参考にしてください。
4-2.平屋のリフォーム
平家のリフォームについては、以下のような成功事例があります。
いわゆる、「平家リノベーション」ですね。
出典:http://shizuoka-nikka.com/works/kodate/20180126162645.html
この成功事例では、平家ならではの素材感や古さを逆手に取り、落ち着きある一軒家リフォームとなりました。
平家のリフォームの成功事例は、「施工事例付!平家リノベーションの費用を完全解説!」で、詳しく紹介しています。
4-3.古民家のリフォーム
古民家の一軒家リフォームも、最近になって注目されています。
これも、「リノベーション」という言葉で知っている人も多いでしょう。
出典:http://okayamanishi-nikka.com/blog/mukaihara_kouhei/index.html
これも、かなり劇的な成功事例ですね。
屋根・壁・そして玄関に至るまで、もともと古民家だったとは思えないほど、真新しくなりました。
さらに劇的な成功事例は、「古民家リノベーションを完全解説!費用相場&安く抑えるポイント」にて解説しています。
4-4.戸建てのスケルトンリフォーム
戸建てにおけるスケルトンリフォームは特に劇的な変化をもたらします。
スケルトンとは、一言で言えば「骨組みだけの状態」のことですね。
築40年、50年の戸建ての場合は、特にスケルトンリフォームがおすすめです。
引用:プロに聞く!スケルトンリフォームでよくある8つの質問に完全解答!
スケルトンリフォームの詳細は「プロに聞く!スケルトンリフォームでよくある8つの質問に完全解答!」にて解説しているので、ぜひ参考にしてください。
5.戸建てリフォームで使える補助金・減税制度を確認しよう
戸建てリフォームの場合、
- 補助金
- 減税制度
を、利用できる可能性があります。
いずれか一方でも利用できたなら、戸建てリフォームにかかる費用をおさえることが可能です。
下記では、補助金と減税制度、それぞれについて詳しく解説します。
5-1.補助金
戸建てリフォームの場合は、補助金を利用できる可能性が高いでしょう。
具体的には、以下のような制度において、補助金が使えるかもしれません。
- 介護保険/介護リフォーム:最大20万円
- 次世代省エネ顕在支援事業:最大200万円
- 断熱リノベ:最大120万円
- ZEEH補助金:最大60万円
というように戸建てリフォームでは、多額の補助金を利用できる可能性があるのです。
このほかにも、自治体や団体ごとで独自の補助金を出しているケースもあります。
使える補助金は、きちんと使うようにしましょう。
>>【300万円支給も】戸建てリフォームで活用できる補助金・助成金とは?
5-2.減税制度
戸建てリフォームについては、減税制度を利用できる可能性もあります。
補助金と同じように、利用できる減税制度は、あますことなく利用するのが重要です。
減税制度を利用すれば、税金がグッとおさえられる可能性があります。
たとえば、「住宅ローン減税」。
住宅ローンを利用して戸建てリフォームする場合、条件次第では、
- 最長10年間において
- 年末時点での住宅ローン残高×1%の所得税
が、控除されるかもしれません。
所得税から控除額が不足する場合、さらに住民税が控除される仕組みです。
ただし減税制度のしくみや条件は、少し複雑な部分があります。
きちんと問い合わせて、適用されるのかどうかきちんと確認しておきましょう。
また、他にも贈与税や固定資産税に関する減税制度もあるので、チェックしておかなければいけません。
6.リフォームローンと住宅ローンを比較
戸建てリフォームを実施する場合、
- リフォームローン
- 住宅ローン
のいずれかを利用することとなります。
どちらを利用するべきか、決めかねている人も多いでしょう。
リフォームローンと住宅ローンには、それぞれ異なるメリットとデメリットがあります。
両者を見比べて、どちらを利用するか判断しましょう。
中古物件を購入しリフォームする場合は、住宅ローンがおすすめです。
詳しくは『中古住宅のリノベーションでローンを組む際に知っておくべきこと』で解説しています。
6-1.リフォームローンのメリット/デメリット
戸建てでリフォームローンを利用するメリットとしては、
- 担保がなくても利用できる可能性がある
- 審査が易しく、利用しやすい
- 抵当権の設定費用がかからない
一方で、デメリットもないわけではありません。
具体的には、
- 住宅ローンと比較して、借入額が小さくなりやすい(無担保なら500万円程度)
- 金利が3%前後と、やや高い
- 返済期間が10年以内と、ややシビア
といったデメリットがあります。
一言で言えば、「借りやすいけれど、返済面では不利」といったところです。
6-2.住宅ローンのメリット/デメリット
住宅ローンを利用する場合は、以下のような点がメリットとして挙げられるでしょう。
- 上限額が1億円程度と、非常に高い
- 借り入れ期間が最長で35年と、かなり長い
- 住宅ローン減税を利用できる可能性もある
一方でデメリットとしては、
- 自宅を担保にしなければいけない
- 審査が厳しく、長ければ1ヶ月くらいかかる
- 団信に入っておく必要がある
一言で言えば、「返済面では優遇されているが、利用ハードルは高い」といったところです。
ただし審査をクリアさえすれば、トータルの支出は、リフォームローンよりすぐれています。
7.戸建てリフォームを依頼する際の業者の選び方
もし戸建てリフォームを実施するなら、依頼する際の業者選びがポイントとなります。
なぜなら、結局のところ戸建てリフォームは、業者ごとでの違いが仕上がりや料金に強く反映されるからです。
いい加減な業者に依頼すると、思ったとおりの戸建てリフォームができないかもしれません。
業者の選び方としては、以下三点を重要視しましょう。
7-1.複数の業者から相見積もりをとる
戸建てリフォームを依頼するなら、複数の業者から見積もりを出してもらいましょう。
いわゆる、「相見積もり」というものですね。
相見積もりなら、見積書を見比べつつ、ベストなリフォーム業者を選ぶことが可能です。
また、相場感をつかむといった部分でも、相見積もりは役立つでしょう。
ただし、リフォーム業者からすれば相見積もりは、あまり歓迎できる話ではありません。
担当者が聞いてくるまで、相見積もりしていることは伏せておくのがよいでしょう。
おおやけに「別な会社は安くしてくれている」などと言って、交渉材料に使うのもよくありません。
7-2.様々な提案をしてくれるか確認する
また、「提案をしてくれるかどうか」もチェックするとよいでしょう。
戸建てリフォームを実施する場合、わからないことはたくさんあるはずです。
そんなとき、適切に提案してくれるのであれば、戸建てリフォームもやりやすいでしょう。
また、「こちらの方が安いですよ」とローコストなプランを提案してくれるのであれば、その業者はかなり信頼できます。
さらに「このようにリフォームしたほうが、便利ですよ」といった方向の提案にも期待したいところです。
逆に、知識がないところへ付け込んで、無茶な提案をしてくるケースもあるので注意しましょう。
7-3.予算内で提案をしてくれるか確認する
戸建てリフォーム業者を選ぶなら、予算内で提案しているかどうかもチェックしましょう。
予算の兼ね合いがあると、自分自身ではプランが立てづらいものです。
また、新築を建てることがそうであるように、戸建てリフォームも油断しているとあっという間に予算オーバーしてしまいます。
しかし優秀な業者であれば、限られた予算下でも満足できる提案を出してくれるでしょう。
逆に、予算を無視して、業者の都合ばかり押し通してくる業者も存在します。
こういった業者には、依頼しないようにしましょう。
8.まとめ
戸建てリフォームにかかる費用は、施工内容しだいでさまざまです。
極端な話、安ければ数十万円でおさまります。
しかし大掛かりな戸建てリフォームとなれば、1,000万円近い費用がかかることもあるでしょう。
本記事の費用相場や場所ごとの費用を参考に、きちんと予算を組みましょう。
また、成功事例なども参照にしてください。
また、戸建てリフォームでは、
- 補助金・減税制度が使えるかどうか
- 住宅ローンとリフォームローン、どちらを利用するか
- 業者をどのようにして選ぶか
といったことも重要です。
考えること、チェックするポイントは多いですが、急ぐ必要はありません。
戸建てリフォームを成功させるには、ひとつずつ確認しながら、少しずつ話を進めていくことが重要です。
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